海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

暴力的弾圧に抗して続けられるゲート前と海上の阻止行動

2015-11-02 23:20:32 | 米軍・自衛隊・基地問題

https://www.youtube.com/watch?v=Tfdo-u8b0-Y&feature=youtu.be

 週明け2日の午前7時前、キャンプ・シュワーブのゲートに向かう道は、新基地建設の作業車に対する阻止行動で渋滞となっていた。ゲート前に座り込んだり、路上で抗議する市民を排除し、弾圧する県警機動隊。その様子を横目で見ながら車で通過せざるを得ない。ゲート前の現場から多くの人が状況を発信していると思うが、車から撮った映像を載せる。

 抗議する市民を基地のフェンスに押し付け、動きを封じる県警機動隊。それに抗議し助けようとする市民。ゲート前は今日も騒然とした状況となっていた。後ろ髪を引かれる思いで海上行動に向かった。

 国がこれだけ強硬に作業を進めようとする今、行政や司法、議会の力だけでは止められない。作業車を止めないことには埋め立て工事に向けた作業は進む。一人でも多くの人が、ゲート前の阻止行動に全国から駆け付けてほしい。

 午前8時過ぎにカヌー12艇で松田ぬ浜を出発した。辺野古崎の岩場を抜け、長島に向かって張られたフロート沿いにカヌーを展開して待機すると、間もなくして海人丸がかなりの長さのフロートを引っ張ってきた。長島の南側で海人丸がフロートを切り離すと、今度は小型の作業船4隻でフロートを押してきて、すでに張ってあるフロート結束しようとする。

 フロートを三重にする作業で、カヌー各艇で作業船を追い、ロープでフロートを縛ろうとするのに抗議を続けた。海上保安庁のゴムボートが警告をくり返していたが、フロートの中に入ってもいないカヌーに対し、海保の保安官が海に飛び込んで規制を始めた。

 さらに抗議のため海に入った女性を保安官が何度も海に沈めたうえで拘束した。この日、フロート内に入ったとして市民の抗議船に海保の保安官が乗り込み、船団がカヌーと合流するのが遅れた。そのためメディアのカメラが向けられていなかった。近くにいたカヌーも保安官につかまれて自由に動けなかった。それをいいことに悪質な弾圧を行っている。

 こうやって痛めつければ次は来なくなるだろう、という腹かもしれない。しかし、力で抑え込もうとすればするほど抵抗する力も強まっていく。泣き寝入りするわけにはいかないのだ。

 長島から辺野古崎に向かって結束作業が進められたのに対し、フロートの内と外で抗議行動が一時間ほど続いた。フロート内に入ったとして、4人が海保に不当拘束された。

 自分自身もカヌーを漕いで動き回っているので、なかなか映像が撮れない。カヌーメンバーの奮闘ぶりをうまく伝えられないのがもどかしいが、少ない人数ながら各自が作業を止めるために必死で漕ぎ、船やフロート、ロープなどにしがみついていた。

  

 海上行動の間、HH60・ペイブホーク余思われるヘリがキャンプシュワーブ周辺を飛び回っていた。

 大浦湾に面した陸上部ではバックホーでコンクリートを掘り起こし、粉砕したうえでダンプカーで搬出する作業を行っているようだった。この場所にあった兵舎はまだ解体工事が完了していないと、ティダの会との交渉で沖縄防衛局名護事務所は答えている。基礎部分の掘り起こしをやっているのだろうか。距離が遠くて細かくは確認できなかったが、海の上から陸上部の作業を監視するのも重要である。

 この日は、羽地内海に4カ月も避難していたクレーン付き台船2隻が移動を開始した、という情報が入ってきた。夜間移動し、夜が明ける前に大浦湾に入ってくるかもしれない。明日からよりいっそう海の緊張も高まり、弾圧体制も強化されるだろうが、屈することなく海に出ましょう。

 


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