海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

一川防衛省と稲嶺市長の会談

2011-10-18 18:40:12 | 米軍・自衛隊・基地問題

 10月17日に一川保夫防衛大臣と稲嶺進名護市長の会談が名護市役所で行われた。

 午後4時50分頃、一川防衛相らは名護市役所に入っていったが、制服を着た幹部自衛官が同行しており、抗議のシュプレヒコールが発せられた。

 県庁前からキャンプ・シュワブ、名護市役所と一川防衛大臣を追って連続抗議行動がとりくまれている。会談の間、市役所中庭では集会が開かれ、沖縄平和運動センター、ヘリ基地反対協議会、統一連、沖縄平和市民連絡会、二見以北10区の会、名護市議会の代表が発言した。辺野古新基地建設に向け環境アセスメントの評価書を年内に提出する意向を示していることに対し、激しい批判の声があがった。
 一川防衛相と稲嶺市町の会談の様子を県内メディアは以下のように報じている。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-10-18_24881/

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-182933-storytopic-3.html

 政府の閣僚は「沖縄の理解を得る」という言葉をくり返す。自分たちこそいい加減、沖縄の主張を理解したらどうなのだ。普天間基地の辺野古「移設」について、稲嶺市町は白紙撤回を求め、仲井真知事は県外移設を求めている。その主張は理解しようとせず、政府の方針を一方的に押し付けて「理解を得る」という。殊勝な態度を装っても、内実は傲慢そのものだ。俺たちは聞く耳を持たないからお前たちが言うことを聞け。政府の閣僚が言う「沖縄の理解を得る」とはそういうことだ。
 一川防衛相は17日夜の記者会見では、年内に提出するという環境アセスメントの評価書で、MV22オスプレイについて評価し、辺野古での使用機種を変更することを示している。

 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-10-18_24879/

 CH46、CH53輸送ヘリからオスプレイへの変更は、とっくの昔に分かっていた。にもかかわらず政府は、環境アセスメントの方法書や準備書の段階では、県民の反発を避けるために事実を隠し、最後になって使用機種の変更をしようとしている。すべては最初から計算尽くのことだ。まったく、どこまで腐っているのか。
 CH53ヘリよりもオスプレイのほうが騒音は少ないので負担が軽減されます。試作機段階では事故も多発しましたが現在は改善され、むしろ老朽化したヘリより最新のオスプレイの方が安全です。そういう手前みそな評価を出して、宣伝してくるところまで見えるようだ。
 だが、そうやって隠し続けてきたこと自体が、オスプレイが危険であることを証明している。機種や飛行経路という環境アセスの最重要箇所でさえごまかしを続け、問題を安易に先送りしてきたために、日本政府は沖縄で「理解」も「信頼」も得られない状況を自ら作りだしてきたのだ。野田内閣がそれを居直って力尽くで問題をのりきろうとするなら、自らの首を絞める結果になるだう。  

 


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