荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

宮島さん

2015年08月10日 | 散文
綱敷天満宮の敷地内に、厳島神社の分社があります。
子供の頃、夏休みに「宮島さん」と言うお祭が開催されていました。

浜茶屋の女将さんと息子さんから、今日やるよ、と教えられました。

祭りの雰囲気があります。

宮島さんとは、男の子が生まれると麦わらで子供の名前を書いた船を作って、海に流す行事です。

子供の健やかなる成長を願って、小学校に入学するまで行います。
「宮島さん」イコール「厳島神社」は海運の神様です。
ここは漁師町であり、漆器の海運の町であるところから始まった行事だろうと思います。

日が落ちると、三々五々、船を持って来ます。


お払いを受けます。

浜茶屋の若夫婦も来ました。

船に蝋燭が点ります。


海へ運びます。


父親は船を持って海へ入ります。

無事に対岸にある広島の宮島さんに着くよう、できる限り遠くまで、泳いで運びます(実際に藁船が瀬戸内海を横断するのは不可能です)。

父親の手を離れた船が漂っています。

家族は、海から帰って来た父親と一緒に、船が見えなくなるまで見送ります。

左に朱く見えるのは満月です。
きっと、大潮の夜に行われる祭りなのでしょう。
子供の頃の賑わいは全くありませんが、親の愛を感じる好いお祭りです。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
宮島さん (同期)
2015-08-10 15:07:19
大西でも宮島さんがありました。確かに祖父にわらで何かを作ってもらった記憶がありますが、こんな立派な船ではなかったと思います。桜井は裕福な町で派手だったのでしょうか?小学生か幼稚園生だったと思います。懐かしい思い出です。
同期さん (arakawa3po)
2015-08-10 21:11:36
ほう、大西でも。
今はやっていませんんか?
桜井は漆器で儲けていたようです。

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