かた

人の言葉に惑うことなかれ

真実の光だけを通す
嘘を見抜ける瞳であれ

サバンナで笑っている人間を
信じることなかれ

堂々と名乗れないのなら
せめて
真実だけを言葉に変えればいい

哀しいのなら
素直に言えばいい

僕はいつでも背負ってやるから

ひとつ

仕方ない
と言えば、この魔法はとけてしまうのだろうか？

とけたら
そこには何が残るのだろう？

やっぱり
ゆっくり流れる雲がただひとつ


浮かぶだけだろうか？

橋

君の涙のわけを知りたいのに
僕はここでそれを見つめているだけ

君の言葉の意味を知りたいのに
僕はここでそれを推理するだけ

君の悲しみを取っ払ってあげたいのに
僕はここで透き通った腕を
君に差し出すだけで、僕の腕は誰にも見せない

取り巻く全てを、宙に放り投げて
虹色の橋を架けて
君まで辿り着けたなら

きっと君の悲しみも、言葉も、涙も
僕が溶かしてあげるのに


なんて言っても
この言葉さえ君には届くまい

僕は君にとって
何なんだろう？

Cup

これらの気持ちの果てに何があるのかなんて
きっと、ずっと
分からないかもしれない

分からないから　まだ進めるのかもしれない
進む道に、君がいるのかいないのか
分からないから　僕は

カップの取っ手を軽く握って
窓の外を
見やるのかもしれない

時々

君を引き留める資格なんてないから
時々、不安になるんだ

君がそこにいるのか確かめようもないから
時々、不安になるんだ

もしいなくなってしまっても、僕は僕でいるだろうから
時々、安心するんだ

確かなものが僕の中にあるから
それでいいんだ

望むのは君の自由
自由こそ、最高の贅沢