お湯の国 日本

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井上靖の間(下北半島 下風呂温泉)

2012年01月11日 |   ✒文学逍遥 紀行

映像:この部屋から津軽海峡、北海道、いさり火を眺め執筆した

作家:井上靖は小説「海峡」を執筆。その仕上げとも思われるのが長谷旅館に長期
滞在
しての執筆活動。彼が宿泊した部屋は、海岸沿いにある長谷旅館の2F参号室
(海側)で、いつも人気でふさがっていた。

・・・少しぬるかったが、少しぐらいぬるいことはいまの二人には問題でなかった。
躰の表面から、じわじわと湯が内部に向って浸透して來るように、杉原には感じら
れた。ああ、湯が滲みて来る。本州の、北の果ての海っぱたで、雪降り積もる温泉
旅館の浴槽に沈んで、俺はいま硫黄の匂いを嗅いでいる。・・・
』(小説「海峡」より)

   2012年正月長谷旅館硫黄泉は硫黄臭は当時とかわらないが、泉温は
   激熱だった。測値は45℃当時とは掛け流し方法が違っていたと推測。
参照井上靖が「・・・湯が滲みる」と唸った長谷旅館の湯殿(忘れじの温泉)

その後:2019年4月現在、残念ながら長谷旅館は解体更地となった。
    長谷旅館を解体した時に、「井上靖の間2F三号室」は跡地に
    建築の公共施設「海峡の湯」の二階に、保存展示されている。


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