今年は 向田邦子さんが飛行機事故で 旅立たれて 40年になります。
ご存命なら 92歳です。あの飛行機事故で亡くなった時 指折数えてみると
52歳だったのです。
お若い 旅立ちは悔やまれてなりません。
このところ 婦人画報が向田邦子さんの 特集を掲載し NHKは アナザストリーで
1時間の向田邦子さんを放映していました。
朝日新聞も 特集を載せていました。
40年過ぎても 凛とした生き方 女のしなやかさが 残されたエッセイや
物語で読者を 引きつけているのでしょう。
私の 本棚の「父の詫び状」も 39刷り目が色あせて 並んでいます。
人生残り少なくなり 本もだいぶ断捨離しましたが 向田邦子さんの本は
そのままです。
着物にも興味のあった向田さん 妹さんに紬の着物新しい時は どんどん
着てね そのうち体になじんだら だめよ 私が着るから と話しておられたとか。
今頃 素敵な紬の着物お召の 向田さんに 会えるかも。
それは 今年になって間もなくのことでした。
私宛に 小さな宅急便が届きました。
パソコンで買い物をしても この時期届く心当たりはありません。
あて名は私ですが 差出人ははっきりしません。
中身は シャープのマスクです。
ますます不安になります。
元通りに 箱に戻し横目で眺めていましたが 不安が積もるばかりです。
そして今日 息子からメールが入りました。
「マスク送ったけど 届いた?」 とのこと 送り主の自分の名前を書くのを
忘れたとのこと。
あー 私の子に間違いない ありがたくお礼を言いました。
コロナで婆会も少なくなっています。
買い物途中の 加代子さん またまた素敵な 手作りリメイクを 羽織って我が家に
寄ってくれました。
素敵でしょ。
毎日 寒い。
高齢になると血のめぐりも悪いのか 余計寒く感じます。
若いころは お茶など興味もなく 冷たい水をごくごく飲んでいましたが
近頃は もっぱら暖かいお茶です。
若いころ あちこち訪ねた地元の焼き物の湯飲みを出して 飲んでいます。
味には鈍感な私ですが やっぱり美味しいお茶は 美味しい。
舌に残る かすかな甘みは いいものです。
茶筒の残りの茶葉を眺めつつ 後どれくらいしたら
新茶の便りが聞かれるのだろうかと 心待ちにしています。
断捨離をせねばと あちこち見ていたら 珍しいものが出てきました。
ラジオ番組に投稿した私に 採用の葉書です。
葉書の宛先から 子育ての時期の退屈まぎれに投稿したもののようです。
一度に あの頃を思い出してしまいました。
田舎の私の県も コロナ感染が広がっています。
そんな中 仕事に忙しい飛んでる友達。
私を気遣って 電話してきました。
「お昼 弁当買ってくるから 一緒にお昼をしよう。」
「いいよ」と私。
弁当とともに レジ袋から出したのは ヒヤシンスの鉢植えです。
大きな球根が三個 春を待つつぼみが 覗いています。
毎日の雑事に追われ 庭の花や樹木にも心配りが 出来ていない私に
彼女の心遣いです。
あれこれ 雑談をしていると もう一人参加 そしてまた一人参加
結局四人の婆会でした。
ヒヤシンス育ての心得を 私に伝授して 彼女は仕事に飛んでいきました。
バタバタしながら 暦は6日になってしまいました。
寒い北国に比べれば 穏やかな太陽の暖かさです。
めでたさも 中くらいと俳人は言いましたが 生きているだけで
幸せと思える 世の中になりつつあります。
外に出るなの お上のお言葉ですが 三人集まって 婆会の始まりです。
家族の話 コロナの話 趣味の話 ペットの話と 結論の出ない話で半日は 過ぎてしまいます。
今年も どうぞよろしくお願いします。
他人を 騙すことはあっても 自分が騙されることは ないと自信過剰な私
財産も へそくりも持っていないので 当然でしょう。
ただ一つ 数年前に 骨董市で見つけた これ 手作りの漏斗です。
手作り感といい 下塗りの感じ 使い込まれた台所道具として 私の心を
くすぐります。
しかし 今はプラスチックの型に流して どれが本物だと見分けがつきません。
昨日の婆会で 鑑定会もどきを しましたら 目利き加代子さんが 底の部分を
色々傾けて 欅の木目が見えると一言。
あーそうか 本物だーと私。
水を入れて 計量したら ぴったり250ml でした。
美味しい お酒を樽から入れたのでしょうか。
一件 落着の婆会でした。
