あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

2017-04-23 02:24:43 | 
そうだ俺はこのまま、死んでいけばいいんだ。
何をそんな恐れることがあるだろう?
怖いこと、もう散々経験してきたじゃないか。
地獄を散々、味わってきたじゃないか。
今更怖いとか言っても、もう遅いんだよ。
おまえの未来は、今そこにある。
大丈夫だって、誰が言ったんだ。
そんな言葉を信じるな。
おまえの人生には、なんの保障も保証もない。
おまえには夢も希望も、絶望もない。
おまえにあるのは、愛、それのみだ。
おまえが見つけて手離してきた全て。
どこにも、それはなかったんだ。
おまえの捜しているもの。
どこにも、それはなかった。
でもおまえは、それを見ていた。
おまえの求めているもの。
でもおまえを、それは見ていた。
どこにも、それはなかったのに。
おまえにあるのは、愛、それのみ。
それ以外、なにもない。
おまえは何者でもない。
すべてに恐れ、震えて生きるがいい。
すやすやと眠るおまえを襲ってくれる。
おまえの魂が腐るまで、見届けてやる。
なんにもない浜辺に落ちているおまえの骨を、拾ってやる。
焼かれることもなく塵に棄てられたその骨を、拾ってやる。
そして「くだらん」と言って海に投げ捨ててやる。
その波の干渉はどこまでも円を描き、沈んでいた骨たち全員が歌いだした。

此処はつめたい
何処かあたたかい処へゆきたい









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