開館40周年記念 出光美術館名品展II
―競い合う個性―等伯・琳派・浮世絵・文人画と日本陶磁―
後期:2006年12月8日から12月24日
出光美術館
全期展示のものを除くと、
屏風絵
扇面貼交屏風 狩野松栄・狩野秀頼他筆 六曲一隻 室町~桃山時代
韃靼人狩猟図屏風 狩野光信筆 六曲一隻 桃山時代;韃靼人を描こうというのは、だれが言い出したのか?興味深いところです。
源氏物語 賢木・澪標図屏風 狩野探幽筆 六曲一双 寛文9年(1669);新しいやまと絵を模索した探幽晩年、法印時代の入魂の力作とのこと。
竹鶴図屏風 長谷川等伯筆 六曲一双 桃山時代
江戸名所図屏風 筆者不詳 八曲一双 江戸時代;江戸はやはり水の町。いたるところに橋がかけられているのが印象的でした。現存最古の江戸名所図屏風で、寛永期の風俗で明暦の大火以前の江戸の様子をしることができる作品とのこと。
琳派など
龍虎図 伝 俵屋宗達筆 双幅 江戸時代 ;龍というよりは猫
紅白梅図屏風 伝 尾形光琳筆 六曲一双 江戸時代
梅・撫子・萩・雪図 尾形乾山筆 四幅対 寛保2年(1742)
糸桜・萩図 酒井抱一筆 双幅 江戸時代
四季花木図屏風 鈴木其一筆 六曲一双 江戸時代
重文 西行物語絵巻 第四巻 画/俵屋宗達筆 詞書/烏丸光広筆 一巻 寛永7年(1630)
重文 仮名消息 陽光院(誠仁親王)筆 三巻 桃山時代
花卉摺絵古今集和歌巻 書/本阿弥光悦筆 下絵/俵屋宗達筆 一巻 寛永5年(1628)
鹿蒔絵硯箱 伝 尾形光琳 江戸時代中期
色絵龍田川文透鉢 尾形乾山 江戸時代中期
あまりピンとくるものはなかったが、やはり西行物語絵巻は美しい。
「ふる池や」「ながき日も」 二句懐紙 松尾芭蕉筆 一幅 貞享3、4年(1686、87)句作
「宿かりて」 句文懐紙 松尾芭蕉筆 一幅 元禄4年(1691)句作
仙がい
堪忍柳画賛 仙がい 一幅 江戸時代後期 ;気にいらぬ風もあろふに柳哉 堪忍
○△□ 仙がい 一幅 江戸時代後期
一円相画賛 仙がい 一幅 江戸時代後期 ;これ食ふて茶のめ
老人六歌仙画賛 仙がい 一幅 江戸時代後期
文人画
重文 十二ヵ月離合山水図屏風 池大雅筆 六曲一双 明和6年(1769)頃;十二ヶ月を書き分けています。山の立体感の表現が面白い。池大雅について回顧展が待ち望まれます。
寒林孤鹿図 与謝蕪村筆 一幅 安永8年(1779)
>重文 雙峯挿雲図 浦上玉堂筆 一幅 江戸時代後期;視線の位置が千葉美術館で拝見したより下の方に展示されていたため、小さく見えました。
>重文 籠煙惹滋図 浦上玉堂筆 一幅 江戸時代後期
重文 梅花書屋図 田能村竹田筆 一幅 天保3年(1832); 繊細な筆遣いで梅花を描く。
新緑帯雨図 青木木米筆 一幅 文政9年(1826)
重美 渓上探梅図 高橋草坪筆 一幅 天保2年(1831)
重文 戸山山荘図稿 谷文晁筆 一冊 寛政10年(1798)
口出蓬莱図 富岡鉄斎筆 一幅 明治26年(1893)
浮世絵
重文 四季日待図巻 英一蝶筆 一巻 江戸時代;俗に島一蝶とよばれる配流中の作品とのこと。
重美 伊勢物語図 岩佐又兵衛筆 一幅 江戸時代;褐色を背景にしたおどろおどろしさは岩佐又兵衛。
立姿美人図 宮川長春筆 一幅 江戸時代
美人鑑賞図 勝川春章筆 一幅 江戸時代
二美人図 鳥文斎栄之筆 一幅 江戸時代;優品。
鍾馗騎獅図 葛飾北斎筆 一幅 弘化元年(1844);北斎展でも気に入っていた作品です。北斎の鍾馗騎獅には信仰的なものを感じます。
重美 養老勅使図 田中訥言筆 一幅 江戸時代
小杉放菴
湧泉(いずみ) 小杉放菴 大正14年(1925)
出関老子 小杉放菴 大正8年(1919)
パステルカラーがやわらかい。
陶磁器
色絵栗樹文皿 鍋島藩窯 江戸時代中期
色絵鸚鵡置物 柿右衛門 一対 江戸時代前期
樂焼
重美 赤楽兎文香合 本阿弥光悦 江戸時代初期;土のやわらかさが兎の雰囲気を醸し出しています。
黒楽茶碗 銘 黒面翁 長次郎 桃山時代
黒楽茶碗 銘 此花 道入(ノンコウ) 江戸時代前期;また出会えました。美しい。
赤楽茶碗 銘 酒呑童子 道入(ノンコウ) 江戸時代前期; すこし口広でいかにも酒呑童子という銘がぴったりで面白い。
仁清
重文 色絵鳳凰文共蓋壺 野々村仁清 江戸時代前期;豪奢な中国風の文様。
重文 色絵芥子文茶壺 野々村仁清 江戸時代前期(全期)
仁清の重文が二点。茶壷タイプの後者と共蓋壺のタイプの前者。
(17日)
―競い合う個性―等伯・琳派・浮世絵・文人画と日本陶磁―
後期:2006年12月8日から12月24日
出光美術館
全期展示のものを除くと、
屏風絵
琳派など
あまりピンとくるものはなかったが、やはり西行物語絵巻は美しい。
仙がい
文人画
浮世絵
小杉放菴
パステルカラーがやわらかい。
陶磁器
樂焼
仁清
仁清の重文が二点。茶壷タイプの後者と共蓋壺のタイプの前者。
(17日)
「韃靼人狩猟図屏風」には驚きました。
ホントあれ誰が描こうと言い出したのでしょうね。
初めて観ました。