脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

9月1日のニュースキャスターを見て(慢性疲労症候群との類似性)

2012年09月05日 | つぶやき

先日の

9月1日の夜遅くの、ニュースキャスターで

脳脊髄液減少症の実態について、語ってくださった患者さん二人に、

心から感謝申し上げます。

 

いろいろな思いがわき立ち、

見た感想は、少しずつ書いていきたいと思います。

 

私が嬉しかったのは、

発症から診断まで20年かかったのに、治療で現在では社会復帰された方が

出てくださったことです。

希望が持てました。

 

それに、20年も髄液漏れを見逃され、長く放置されて、その間、

病の症状のほかに、周囲にわかってもらえないことで、

心傷ついてきた人は、私以外にもいて、ひとりじゃないと思えました。

 

ありがとうございます。

まだまだ、日本中に、累積した、隠れ髄液漏れ患者がいるはずです。

10年20年見逃され、不登校、ひきこもり、精神障害、認知症、心身症などと、

周囲に間違った認識をされ、方向違いの治療や支援をされている人たちがいるはずです。

 

そのことは、長く放置されてきた人間にしか、気づけないかもしれないから、

私も、働けなくとも、きっと今より治って、元気になったら、

趣味や資格の所得などに積極的に挑戦して、それができるようになったら、

その姿を伝えたいと思いました。

それでまた、希望を持ってくれる人がいるかもしれないから。

 

それまでに、年とってしまって、今度は老化で、ヨボヨボになってしまって、

どこが回復したのかわからなくなってしまうかもしれませんが。

 

番組の取材に応じてくださった30代の患者さんが、小学生のころ

髄液漏れを発症したころからよく大人たちに訴えていた言葉が、

「重力が重い」だと言っていました。

 

小学生にしては、ものすごく的確な表現だと思いました。

 

そう、そうなんです。

健康な時には、重力なんて意識せず、感じられもしないで普通にしていられた体が、

急に、

重力に耐えられなくなる重い体になる。

本当にそうなんです。

重くて、だるくて、しんどくて、自分の体の存在とその重みだけで疲れてしまう感じ。

まさに、慢性疲労症候群のような、激しい疲労感です。

 

脳脊髄液減少症の人体に引き起こされる、

恐ろしいまでの体の重さ、だるさ、

過度の倦怠感、

ものすごいしんどさは、なんと表現していいか、大人でも難しいものです。

精いっぱいの表現をしても、その元気そうな外見から、

医師にもなかなか理解されないものです。

 

「重力が重い」

まさにその通りで、顔負けの表現です。

 

それでも、大人や医師にはつたわらなかったのでしょう。

一般的な検査ではその訴えの症状を裏付ける原因が見つからないから。

 

医師が医学部で学んできた病態の知識の中に、それがなかったり、

今ある検査方法では異常が見つけられないというだけで、

今度は、患者の訴えそのものが疑われるのです。

 

嘘を言っているのではないか?

仮病なのではないか?

精神的なものが原因で、架空の症状なのではないか?と。

(こどもの脳脊髄液減少症が、いかに精神的な不登校に誤解されかねないかは、

秋田書店の女性向け漫画雑誌「フォアミセス8月号掲載」の「なまけ病と呼ばれて」

ぜひ、お読みください。

 

患者さんが話されていた、

「重力が重い、

頭も痛いし、気持ちも悪いとか、めまいがするとか、

全部それも含めて、

その上に、体が重すぎて、とにかく起き上がれない。」ということばは

本当にその通りです。

 

脳脊髄液減少症患者の特徴をみごとに言いきってくださいましたね。

 

しかも、番組で画面にその言葉が字幕で出た配慮はとてもよかったと思いました。

だって、耳の聞こえない人たちにも、髄液漏れの潜在患者さんがいるかもしれないので。

 

耳の聞こえない人たち、目の見えない人たちが、もし、髄液漏れになったら、

健常者が髄液漏れになった時よりもっともっともっと、

脳脊髄液減少症の情報が得られにくく、

自分の症状の原因が、脳脊髄液漏れで、治療で回復可能だと気づけないと思ったから。

 番組担当者の細やかな心配りに感謝いたします。

「できるだけ多くの人に、脳脊髄液減少症について伝えたい、

この番組をきっかけに、早期発見につないでもらいたい。」という製作者の気持ちが

見ている方にも伝わってくるような放送でした。

 

 

「体が重すぎて起き上がれない」、ということは、つまり、

すわっている姿勢や、

立っている姿勢をしていると、しんどくて、長くその姿勢を保つことができないってことです。

 

できないとどうなるか?

横になるしかないんです。

 

この30代の髄液漏れの患者さんのお話を、

もし、慢性疲労症候群の患者さんが聞いたら、

「ああ、自分の症状と似ている。」と思わないのだろうか?と思いました。

 

慢性疲労症候群と診断されている患者さんたちの中に、

「自分が普通の車いすでは長く座っていられず、

リクライニングやフラットになる車いすでなければ、

体がつらくて移動にも振動にも耐えられないのは、

髄液漏れによって、脳が下がることが原因ではないのか?」と

今の主治医の診断に疑問を持つ人は、本当にひとりもいないのだろうか?

 

横になると少し楽になるのは、

髄液漏れの脳が、横になることで、髄液が少し頭にまわり、だから楽になるのではないか?」と

目からうろこの発想を持って、自分の症状、状態を分析する患者さんは、

本当に一人もいないのだろうか?

 

「私のこの症状は一度も脳脊髄液減少症の専門医に相談していないのだから、

一度相談し、検査を受けてみたい。」と思い立ち、

実行に移す人はいないのだろうか?

 

もし、

これから、

今まで慢性疲労症候群と診断されていたが、

脳脊髄液減少症の専門医に相談し、髄液漏れがあるかどうかの検査してみたら、実は髄液が漏れていて、ブラッドパッチ治療で回復したという人たちがどんどんでてきたら、

今まで、「原因不明、治療法もなし」で 対症療法しかなかった人たちの中に、

回復して、社会復帰する人たちが続出してくるかもしれません。

 

そうなった時、はじめて、

慢性疲労症候群や、線維筋痛症と、髄液漏れとの関係が、

いまよりもっともっと明らかになってくると思います。

 

それにしても、なんで、今から数十年も前の大昔に、

当時のその状態の患者に、外国でつけられた「慢性疲労症候群」という病名にいつまでもこだわるのでしょうか?

当時としては、「髄液漏れでの激しい疲労感の出現」なんて発想は

ない時代だったから、

当時の苦肉の策の病名だった可能性もあるのに。

 

もし、今まで一度も髄液漏れについて調べていないなら、ぜひ、専門医を受診してみてほしいです。

 

医学は日々進歩しており、

脳脊髄液減少症に関しては、

アメリカよりも、日本が進んでいる。最新の視点で見たら、

別の原因が見えてくることもあるのだから。

つい最近、アメリカの医療ドラマにも「慢性疲労症候群」という病名が登場してきて驚いたが、

アメリカでも、

脳脊髄液減少症よりも、何十年も先に「慢性疲労症候群」という病名が広まっていたようです。

 

しかし、現在も充分に、「脳脊髄液減少症」については、アメリカ社会にもアメリカ医学界にも広くは認知されていないはずです。

だって、アメリカから、日本にまで、脳脊髄液減少症の治療を受けにくる患者がいるくらいだから。

アメリカで、髄液漏れの診断も治療も日本より普及していたら、

わざわざアメリカから日本まで診断治療にくる必要はないでしょう?

 

日本がアメリカよりも、脳脊髄液減少症の治療や研究では進んでいるはずです。

だとしたら、

当時も今も、アメリカ髄液漏れ患者に、「慢性疲労症候群」の病名がつけられている可能性は高いと思います。

 

髄液漏れ、髄液圧低下の私がまさに「重力が重い」体そのものでした。

 

髄液が漏れて減っている脳は、重力に耐えられない脳や体を、

「体が重い、だるい、重力が重い」という表現で、私たちに感じさせるようです。

 

 

日本疲労学会が作った、朝日新聞の記事の

慢性疲労症候群とされている指針のうち、

私は、「首のリンパ節の腫れ」以外、ほぼ全部あてはまります。

 

この記事のコメント欄に書き込まれている方も、

慢性疲労症候群の症状が全部当てはまり、きっかけは、交通事故だと書いてあります。

でも、交通事故後の微熱、痛み、どんどんひどくなる、ことから考えても、

慢性疲労症候群を疑う前に、まず脳脊髄液減少症を疑うべきなのに、全く疑っている様子がありません。

 

慢性疲労症候群の症状にあてはまるため、

「もしかして慢性疲労症候群かも?」とは考えても、

治療可能な「脳脊髄液減少症の可能性」にはまだ気づいていないようです。

 

日本疲労学会も、そろそろ、脳脊髄液減少症を無視しないでいただきたい。

 

髄液漏れが引き起こす、

激しい倦怠感、「重力を感じるほどの、自分の体の重さ、しんどさ」

「ちょっと動いただけで、日常生活も困難になるほどの、何日も、何カ月も続く、

普通の疲労とはまったく違う、髄液漏れで起こるものすごい信じられないほどの疲労感」を

見て見ぬふりしていないで、直視してほしい。

 

「もし、自分たちが慢性疲労症候群と診断した患者が、髄液漏れだったら、

誤診したことになるから、なるべく脳脊髄液減少症にはあまりかかわりたくない、知りたくもない」のかもしれないけど、

そんなこと、医師なら言っていちゃだめでしょ?

 

患者が治るために、医師がいるんでしょ?

だったら、少しでもあやしいと思ったら、脳脊髄液減少症も疑って、専門医の壁を越えて、

勇気を持って、患者を脳脊髄液減少症専門医に紹介してくれなきゃ。

患者を自分の範ちゅうに抱えこまないで。

これは、慢性疲労症候群の専門医に限らず、

脳過敏症の専門医にも、片頭痛の専門医にも、頭痛外来の専門医にも、

線維筋痛症の専門医にも言えることだけど。

どんな医師の頭にも、徹底的に、「髄液漏れの特徴」を叩きこんでほしい。

大学で学んでこなかった、髄液漏れの患者の特徴は、髄液漏れの患者たちや、髄液漏れの患者をたくさん診てきた医師しかしらないから、

「自分で自ら脳脊髄液減少症に興味関心を持って、情報収集し、勉強するか、しないか」で

その医師の、髄液漏れに関する知識の量は変わってくるはず。

 

脳外科医だろうと、神経内科医だろうと、脊髄脊椎の専門医だろうと、

髄液漏れ患者の声や、髄液漏れ患者を数多く診ている医師と接触がない医師には、

正しい脳脊髄液減少症の最新の知識をたくさん持っているとは限らない。

 

とにかく、専門の枠を超えて、

どんな医師にも、頭の片隅に、「髄液漏れの患者の症状の特徴」を叩きこんで、

少しでもあやしい患者がいたら、一度は、疑い、専門医を紹介する医療連携体制を築いてほしいと思う。

 

さらに、

至急、日本疲労学会の学会員の代表の誰かが、

厚生労働省の、脳脊髄液減少症の研究班に加わって、

共に研究していただきたい。

 

学者あ医師のプライドもなにもかなぐり捨てて、純粋に一人の医師として、あるいは親として、

愛する家族がいる人間として、

長い目で見て、

世界中の人類の「髄液漏れ」患者の早期発見早期救済のために、共に

脳脊髄液減少症の研究をしてほしい。 

お願いします。

 

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