愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

スポーツに政治を持ち込まないルールは遵守すべし!が加害者は被害者を忘れるな!拉致も同じ!打開策は?

2013-07-29 | スポーツと民主主義

NHKニュースを観ていて、思ったので記事にすることにしました。ポイントは、

1.スポーツに政治を持ち込まないというルールを、スポーツ選手も、観戦者も、サポーターも、政治家も、厳しく遵守すべきだということです。スポーツにとって最も大切なことは、ルールオブローです。これこそが、民主主義中の民主主義だからです。 

2.しかし、この「政治を持ち込むな」という線引きについては、かなり難しい問題であることも事実です。かなりムリがあります。というのは、先に行われた国民栄誉賞も「政治」が持ち込まれたからです。こうした政治性が持ち込まれると興ざめです。

(1)確かに、スポーツ選手は、「スポーツを通して」ということもあります。しかし、「一市民として」のスポーツ選手の政治的発言も保障されなければならないことも、また事実です。

(2)同時に、黒田投手は登場しましたが(イチロー選手が出てこなかったのは残念でした!)、松井選手の引退セレモニーを見ると、ヤンキースもなかなかやるな!です。こここに「リメンバーパールハーバー」「ヒロシマ・ナガサキ・東京大空襲・オキナワ・日米軍事同盟」の入る余地はありません。当然です。だからこそ、スポーツは感動を与えるのです。 

3.問題は、その政治性の発揮がどのような状況と判断の下で行われるか、ということでしょう。そういう意味では、この間の韓国の、オリンピックにおける竹島発言と今回のアピールは、批判されてしかるべきことです。 

4.しかし、同時に、この問題を、「スポーツに政治を持ち込むな」一般の問題に閉じ込めておくことはできないということも強調しておかなければなりません。その理由は、

(1)安倍首相や橋下維新の会共同代表の戦争責任認識・植民地支配認識発言や靖国参拝・慰安婦発言問題、李前大統領の竹島訪問などを原因とした日韓交流が進まない経過があるからです。同時に、

(2)拉致問題やいじめ・セクハラ問題、その他の犯罪事件などに見るように、被害者の立場を忘れることは絶対にできないということがあるからです。

(3)「向こう三軒両隣」という言葉があるように、一衣帯水の関係にある韓国・北朝鮮との平和的交流を構築し、両国と両国民の偏狭なナショナリズムを排除し、「絆」をより強固にしていくためにも、この問題は曖昧にできないということがあるからです。

5.以上のことを踏まえると、歴史の「評価」について、立場を超えた交流を曖昧にするのではなく、歴史の事実について、負の遺産も、進歩的遺産も共有していくことこそが、展望を切り開くことになるのではないか、ということです。このことを曖昧にしているのは、一体誰でしょうか?どのような人々でしょうか?また、そのことで、利益を得ている人々は、不利益を得ている人々は誰でしょうか? 

6.そこで、資料として掲載しておくのは、安重根について、です。韓国では、3人の英雄がいます。ハングルをつくった世宗大王、秀吉の朝鮮出兵(かつては朝鮮征伐と言われていた!)に対峙し勝利した李舜臣将軍、そして伊藤博文を暗殺したとされている安重根です。この意味づけを、日本からすると、どのようにすることが、日韓・日朝の交流にとってプラスとなるか、です。 

7.日本人が拉致問題について、或いはスポーツ界のセクハラや体罰という名の暴力について怒るように、韓国人が、日本に怒る、その理由について、想像力を働かせていくことこそが、立場を超えて「事実」を共有し、信じあい、連帯してくことになるのではないでしょうか?以下の文書をご覧ください。 

(1)日中韓3国共通歴史教材委員会『未来をひらく歴史 東アジア3国の近現代史』(高文研05年5月刊)より

 伊藤博文は日本の総理大臣職と初代の韓国統監職を歴任した人物です。1909年10月26日朝9時頃、3年6ヵ月間の韓国統監職を退いた伊藤は、中国東北のハルビン駅に到着しました。日本政府の特使として満州視察とロシアとの関係調整のために来たのでした。

 列車から降りて駅でロシア儀状隊の敬礼を受けた伊藤に向けて、歓迎の群衆の中から飛び出した安重根が銃を発射しました。銃弾は伊藤に命中し、30分の後、伊藤は絶命しました。義兵部隊の指導者であった安重根は、伊藤を“断罪”した理由として、明成皇后(閔妃)を殺害した罪、高宗皇帝を引退させた罪、乙巳条約を強制的に結んだ罪など15の罪を挙げました。

 現場で逮捕された安重根は、義兵部隊の指導者として決行したので「万国公法」にもとづいて裁判を開くことを要求しました。もともとハルビンは治外法権が適用される地域であったため、この事件の裁判権は韓国にありました。

 しかし日本は、「外国にいる韓国人は日本官憲が保護する」という、1905年の乙巳条約の規定を拡大解釈して、この事件を日本の満州統治機関である関東都督府に任せました。安重根の行動が韓国人の独立意思を刺激して併合に反対する動きとなって現れることを恐れたためでした。

 関東都督府地方裁判所は、安重根が要請した外国人弁護士も認めず、通訳もつけないままで、予審なしに裁判を進行し、死刑を宣告しました。1910年2月26日午前10時、伊藤が死んでからちょうど4ヵ月になる日、伊藤が死んだ時刻に中国の旅順で死刑が執行されました。(引用ここまで 

(2)歴史研究会(日本)・歴史教科書研究会(韓国)編『日韓歴史共通教材 日韓交流共通教材 日韓交流の歴史 先史から現代まで』(明石書店07年3月刊)より

安重根の遺言

「私は大韓義兵参謀中将であって敵国の首領を処断しただけである。私か死んだら、死体はハルビン公園付近に埋めておき、わが国が独立したら、故国に移してくれ。私は死ぬのではなく、天国に行って大韓独立のために働くのだ」

 義兵戦争が長期化すると、日本は大韓帝国を「併合」するためには、全羅道義兵を完全に鎮圧することが急務であると判断して、大規模な軍事作戦を断行した。そのため全羅道地方では日本軍によって、1909年9月以降の約2ヵ月間に、義兵将100余人、義兵4000余人が逮捕・処刑されるなど莫大な被害を被った。国内での義兵による抗戦は次第に弱まっていき、義兵部隊は新たな抗戦根拠地を求めて、満州や沿海州へ移動す、独立軍活動を展開した。

 一方、義兵として活動した安重根は、1909年満州のハルビンで初代統監であった伊藤博文➊を射殺した。

 安重根は裁判過程で日本の侵略を糾弾し韓国の独立を主張して、白身は戦争捕虜であり国際法によって裁判を行うように主張した。日本は安重根を暗殺者として死刑に処したが、日本人の中には安重根の毅然たる態度に感服する人もいた。

➊ 1841-1909.明治新政府成立後、明治政府の中心的政治家となり、内閣総理大臣など明治政府の要職を歴任した。日露戦争後、韓固統監となり1909年に辞任し、ロシアとの関係調整のため中国ハルビンに行き、安重根に狙撃され死亡した。(引用ここまで 

(3)東洋平和と永遠平和―安重根とイマヌエル·カントの思想 - 法政大学 - [PDF]

(4)韓国大統領 伊藤博文暗殺の安重根の記念碑設置への協力を要請 「尊敬すべき人物」 2013.6.28 21:49 日韓関係http://sankei.jp.msn.com/world/news/130628/kor13062821540003-n2.htm

(5)このサッカーにおける政治的発言について、NHKニュースではどのように報道したか!またこのようなニュースを観た日本人・国民はどのような感情を抱くでしょうか?そこに注目しておきたいと思います。 

韓国サポーターが「歴史」横断幕  7月29日 7時18分http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130729/k10013361451000.html

ソウルで行われたサッカーの東アジアカップの日本対韓国の試合で、韓国のサポーターたちが「歴史を忘れた民族に未来はない」と書いた巨大な横断幕などを掲げ、試合で政治的な主張することを禁じたFIFA=国際サッカー連盟の規定に違反する可能性があります。ソウルで28日に行われた日本対韓国の試合で、韓国のサポーターたちが観客席の中段に「歴史を忘れた民族に未来はない」と書いた巨大な横断幕を掲げました。また、観客席の別の場所では、韓国の初代統監だった伊藤博文を暗殺した独立運動家アン・ジュングンの姿を描いた横断幕も掲げられました。「歴史を忘れた民族に未来はない」と書かれた横断幕が、前半戦を終えたあとのハーフタイムに撤去されると、それを不満として多くの韓国人サポーターが応援をやめました。サッカーの日韓戦では、去年8月にもロンドンオリンピックの男子3位決定戦のあとに、韓国の選手が島根県の竹島は韓国の領土だと主張するメッセージを掲げ、FIFAは、試合で政治的な主張をすることを禁じた規定に違反したとして処分を下しています。今回の横断幕も、歴史認識問題をめぐる日本への強い反発を表したものとみられ、FIFAの規定に違反する可能性があります。(引用ここまで 

官房長官「サッカー横断幕極めて遺憾」 7月29日 12時58分http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130729/k10013367971000.html

K10033679711_1307291319_1307291334.mp4

菅官房長官は、午前の記者会見で「FIFA=国際サッカー連盟では、応援時に政治的主張を行うことを禁じており、事実関係を確認している。東アジアカップという国際試合で、今回のような横断幕が掲げられたことは極めて遺憾だ」と述べました。そのうえで、菅官房長官は「FIFA、日本サッカー協会に事実関係を確認中で、事実関係が明らかになった段階で、FIFAの規定などを踏まえて適切に対応したい」と述べました。(引用ここまで 

韓国の横断幕 サッカー協会が抗議文 7月29日 14時23分http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130729/k10013370121000.html K10033701211_1307291609_1307291635.mp4

28日、韓国のソウルで行われたサッカー東アジアカップの日本と韓国の試合で、韓国のサポーターが「歴史を忘れた民族に未来はない」と書いた巨大な横断幕などを掲げた問題で、日本サッカー協会は主催者の東アジアサッカー連盟に抗議文を提出し、事実関係の調査と対応を求めました。この試合では、競技場の韓国側の観客席に「歴史を忘れた民族に未来はない」と書いた巨大な横断幕などが掲げられ、横断幕は日本サッカー協会の要請を受けて試合のハーフタイムに撤去されました。この問題について、29日、韓国から帰国した日本サッカー協会の大仁邦彌会長が報道陣の取材に答えて、試合後に東アジアサッカー連盟に対して横断幕は非常に政治的で認められないとして抗議文を提出し、事実関係の調査と適切な対応を求めたことを明らかにしました。サッカーの日本と韓国の試合を巡っては、去年のロンドンオリンピックの男子の3位決定戦でも韓国の選手が島根県の竹島は韓国の領土だと主張するメッセージを掲げ、国際サッカー連盟から試合での政治的な主張を禁じた規定に違反するとして出場停止などの処分を受けています。大仁会長は「オリンピックでのことがあり、今回はないようにと願っていたので非常に残念だ。東アジア連盟の判断を待ちます」と話しています。(引用ここまで

「横断幕の自粛呼びかけていた」 7月29日 19時2分http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130729/k10013379091000.html

28日、ソウルで行われたサッカーの日本対韓国の試合で、韓国のサポーターが日本の歴史認識を批判する巨大な横断幕を掲げたことについて29日、韓国のサッカー協会は試合前にサポーター組織に対して政治的な横断幕の掲示はやめるよう呼びかけていたことを明らかにしました。

この問題はサッカーの東アジアカップの日本対韓国の試合で、韓国のサポーターたちが観客席で「歴史を忘れた民族に未来はない」と書かれた巨大な横断幕などを掲げたものです。これについて29日、韓国の大韓サッカー協会は試合前に韓国のサポーター組織「赤い悪魔」に対し「横断幕が政治的に解釈されるおそれもある」として横断幕を掲げないよう呼びかけていたことを明らかにしました。横断幕が競技場に持ち込まれた経緯や、なぜ前半戦終了まで掲げられていたのかなどについては、明らかにできないとしています。またサッカー協会はこの横断幕が試合で政治的な主張をすることを禁じたFIFAの規定に違反するかどうかについて「FIFAが判断することだ」としています。しかしサッカー協会の説明は、試合前の時点でサポーターが掲げる横断幕が規定に違反する可能性を認識していたことを示唆したもので、なぜ阻止できなかったのか、その対応が問われそうです。引用ここまで



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