「特定」「秘密」「保護」法の審議が最終版に入った時、以下のニュースが流れました。東京にあるように、このような事件が、悪法によって永久に隠蔽される可能性が出て来ました。そえrでなくても自衛隊の「不祥事」については、他の公務員の「不祥事」と比べても、マスコミ報道は「特別扱い」だったように思います。その理由は、「防衛」「安全保障」「自衛隊は合憲」というムードづくりがはたらいていたからだと思います。そうした「配慮」が、軍隊組織の腐敗「防衛」に加担し、現在のような被害者が大量につくりだされたのではないかと思います。
愛国者の邪論は自衛隊が軍隊であり、違憲だと思っています。解散して災害救助隊や国境警備隊などに改組していくべきだと考えています。また自衛隊に入隊する若者に対しては憲法教育、特に人権を尊重した人権教育の徹底を行なっていくべきだと考えています。更には国際法も同様に学習すべきだとも考えています。
自衛隊に入隊している若者の「こころ」を尊重した教育体系の国民的見直しと組織編制の近代化なども、国民的議論で改めていくべきだと思っています。旧軍思想の残滓の徹底した克服です。
それでは、以下の記事をご覧ください。
東京 「内部告発もなくなる」 資料隠ぺい 3等海佐の告白で判明:社会 .2013年12月5日 夕刊
…三等海佐は母親にこう話した。「このままでは、自衛隊という組織が駄目になる。あくまでも、私たちのためにやるんです」
母親は「葛藤があったと思う。強い正義感、国民のために仕事をする公務員の責任感に心を打たれた」と振り返る。三等海佐の指摘は法廷で明らかにされ、国はようやくアンケートの存在を認めた。国会では、多くの国民の反対にもかかわらず、政府が特定秘密保護法案の採決を急ぐ。法が成立すれば、内部告発者を守るはずの公益通報者保護法が機能しなくなるのではないかという懸念の声が、法曹界などから出ている。法案は、秘密を漏えいした公務員に厳罰を科す内容。「どんな不正も秘密に指定されれば、告発しようと思う人はいなくなる」。母親は言葉を連ねた。「国は秘密があいまいな点に付け込み、都合が悪いことは何でも秘密に指定するだろう」(引用ここまで)
海自、いじめ自殺告発者の懲戒検討 文書持ち出し問題視 2013年12月8日05時44分
http://www.asahi.com/articles/TKY201312070406.html
【高野遼】海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」乗組員の自殺に絡み、「いじめを示す調査文書が隠されている」と内部告発した3等海佐(46)に対し、海自が懲戒処分の手続きを始めた。遺族らに「捨てた」としていた海自は告発後、原本が見つかったと謝罪していた。特定秘密保護法で行政機関の情報隠しが懸念される中、秘密でもない文書への内部告発まで萎縮させる隠蔽(いんぺい)体質が、改めて浮かび上がった。3佐は2008年の告発時、調査の関連文書のコピーを証拠として自宅に保管していた。海自はこれを規律違反だと主張。3佐は「正当な目的であり、違反にあたらない」と争う構えだ。内閣府の審査会は今年10月、「不都合な事実を隠蔽しようとする傾向がある」と海自の姿勢を厳しく批判。海自の現役事務官も、遺族が国を相手に起こした損害賠償請求訴訟で「上司から文書を『捨てろ』と命じられた」とする陳述書を提出している。
海自は乗組員が04年に自殺した直後、「たちかぜ」の乗組員190人にいじめの有無を尋ねたアンケートを実施。しかし遺族が05年に情報公開請求すると、原本は破棄したと答えた。3佐は当時、遺族の訴訟を担当。職場に原本があると知り、08年に防衛省の公益通報窓口に告発したが、海自は認めなかった。このため12年4月、「海自は文書を隠している」とする陳述書を東京高裁に提出。海自が再調査し、破棄は撤回された。海上幕僚監部広報室は朝日新聞の取材に対し、「個人のプライバシーを侵害する恐れがあるため回答を控える」としている。
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「たちかぜ」乗組員の自殺 2004年10月、乗組員(当時21)が東京都内で電車に飛び込み自殺した。遺書には先輩隊員から暴行を受けたと記されており、後輩隊員らがエアガンで撃たれたり、アダルトビデオの買い取りを強要されたりしたことが発覚。遺族は「先輩隊員のいじめが原因」と約1億3千万円の賠償を求めて提訴した。横浜地裁は11年1月、いじめを認め、国と先輩隊員に計440万円の支払いを命じた。遺族が控訴し、訴訟は継続中。(引用ここまで)
自衛隊のいじめについて、自衛隊自身は、以下のように書いています。これが如何に大ウソであるか、判ります。何故、このような大ウソが公然と書かれているのでしょうか。はやり隊員集めに苦労しているからではないでしょうか。愛国者の邪論は、人殺し装置である軍隊の本質は人権軽視なのです。これを人権尊重主義を徹底させるのです。しかも軍隊である自衛隊を災害救助隊と国境警備隊に改組していくことで、その体質を大きく転換できるのではないかと考えているのです。
自衛隊へ行こう-Q&A-
ところが、この大ウソの影には大量の人権侵害が存在し、覆い隠されているのです。その「伝統」は旧軍の「皇軍」の内務班を継承していることは、関係者自身の言葉で判ります。それもこれも旧軍を警鐘した警察予備隊から始まっているのです。しかも、これは軍隊ではないという大ウソを正当化するなかで、現在に至っているのです。
安倍首相は、自衛隊はウソだ、軍隊だと言って憚らないのです。その大ウソを正当化して、更に認知させるために憲法を改悪し、国防軍と改めると言っているのです。では、これまで自衛隊と言って、これは戦力ではないと言って正当化してきたことは何なんでしょうか。既成事実化に成功したからと言って、このようなデタラメが許されるとしあら、ルールも、道徳もあったものではありません。
ま、安倍首相に道徳を説いたところで、意味のないことは、これまでの言動を見れば明瞭です。この事実を国民の圧倒的多数が自覚し、このような人物にレッドカードを突きつけることができるかどうか、ここにかかっているように思います。
以下ご覧ください。
自衛官の自殺率は国民平均の1.5倍、法務·農水も多い 国家公務員調査 03:07 10/15 2010
自衛官の「いじめ」自殺:初の国側責任認める判決: 旭川平和委員会青年部 2008年8月25日
自衛隊のイジメが凄すぎる件: 世の中を生暖かく見守るブログ 2011年1月31日
自衛官自殺訴訟 組織の体質を不問に付すな - 琉球新報 - 2011年7月13日
自殺した3等空曹の父親は「息子の自殺原因はまだ『不明』のままだ。自衛隊に変わってほしい」と述べ、市民の側から苦情を処理したり、自衛隊を監視するオンブズマン制度の創設を訴える。同じ自衛官出身だけに父親の言葉は重い。防衛省は、自衛隊に歴然と存在するいじめ自殺を直視すべきだ。それなくして組織の体質改善や再発防止はあり得ない。(引用ここまで)
海上自衛隊で破棄したはずのいじめ自殺資料「発見」。この国に必要 ..2012年6月21日
自衛隊員の自殺防止に向けた防衛省の取り組み並びに組織のあり方 に対する同省の認識に関する第三回質問主意書... 平成二十年五月一日提出 提出者 鈴木宗男
イラク帰還の陸上自衛隊員の自殺率は日本平均の14倍以上、米兵自殺者はアフガン戦死者に迫る2012年10月03日
…その上、“臭いものにフタ”をして隠蔽する組織の取材を続けているうちに私は「死は鴻毛よりも軽し」という言葉が浮かびました。また、制服幹部一佐の年収は1,000万円以上、退職金は4,000万円。そして納入業者に役員待遇で再就職。防衛省との契約高15社に在籍しているOBは2006年4月に475人もいて、三菱電機98人、三菱重工62人、日立製作所59人、川崎重工49人などとなっています。2008年度の1年間で、防衛省と取引のある企業に再就職した制服幹部一佐以上は80人。三菱重工と防衛省との年間契約高は2,700億円にのぼっているのです。
こうしたいじめ、暴力、汚職などが蔓延する職場が自衛隊という密室なのです。そうした職場のストレスから酒やギャンブル、女遊びにはまって借金を作り、身動きがとれなくなる人は後を絶たず、自殺者も続出しているのです。そうした職場の歪みから来るストレスに加えて、屈強、精強なはずの自衛隊員を自殺に追い込む大きな矛盾が背景にあるのではないかと私は思っています。それは、「旧日本軍」と「自衛隊」の矛盾、言い換えれば「軍国主義」と「民主主義」の間の迷走です。かつて他国の人々と日本の国民を脅かした「旧日本軍」のあとを今現在の「自衛隊」が追うという矛盾のなかに「兵士」の苦悩や多くの問題が隠れているのではないかということです。2007年度の1年間で、海上幕僚長の行った20回の訓示の中には、「帝国海軍」「海軍兵学校」などという「旧海軍」を讃える発言が15回もあるなど、いま現在も自衛隊そのものの中に「旧日本軍」が脈々と生きているのです。「旧日本軍」のように、他民族の命を抹殺できるようになるには、他民族への蔑視、他民族への人権侵害などの点でも「旧日本軍」のあとを追うことにならざるを得ません。他民族に対する蔑視や人権侵害を行おうとする組織において、その組織内部においても人権侵害が横行するであろうことは容易に想像がつくでしょう。「旧日本軍の伝統を、陸海空自衛隊はそのまま引き継いでいます」と言ってはばからない田母神俊雄・元航空幕僚長の姿に、「軍隊あって国家なし」のようだった「旧日本軍」への憧憬を見出すのです。国民の生命・財産を守るはずの自衛隊は、かつて国民を苦しめたこの「旧日本軍」の背中を追いかけようとしているのではないでしょうか。(引用ここまで)
自衛隊はブラックか!?『自衛隊員が泣いている』三宅勝久著 読了 .. 2013年10月3日
第2部「腐敗と愛国」では防衛医科大学とヤマト樹脂光学の癒着、野外炊具汚職事件をていねいに追跡している。守屋事件の山田洋行と防衛省との年間契約高は約40億円、それに対して三菱重工は2700億円である。防衛利権の闇は深い。つづいて、2007年7月の参議院選挙で初当選した、「ヒゲの隊長」こと元陸自1佐・佐藤正久氏と防衛省の官製選挙疑惑を告発している。自衛隊法で政治活動は制限されているにも関わらず、制服組トップを含む高級幹部自衛官7名が政治献金をしていたのである。自衛隊を辞めて立候補予定者となった佐藤氏は、退職後、公示までの約半年間に自衛隊施設を使って65回もの講話を行った。佐藤氏の著書『イラク自衛隊「戦闘記」』は防衛省全体で4480冊を買い上げた。田母神俊雄元航空幕僚長の驚くべき無駄遣いも俎上に載せているが、その東北訛りの単純素朴な人柄についても著者は言及する。公の肩書での講話を私見と称し言論の自由を云々する。加藤周一は『雑種文化―日本の小さな希望』で、日本主義者たちの論理矛盾をついているが、論理矛盾は人のよさでカバーされるのである。いまでも田母神俊雄の講演は根強い人気がある。聞く人たちもきっと善なる人たちである。そういう人たちにこの本を届けなければいけない。(引用ここまで)
ここに登場するヒゲの隊長佐藤氏が、今回の強行可決の際にどのような役割を果たしか、またテレビは佐藤氏を登場させ、悪法の必要性とトクトクと語らせているのです。その佐藤氏自身が、この悪法の不備を認め、審議についても「よし」としてはいないのです。このような大ウソを語る人物の背後に何があるか、きっちり見定めていかなければなりません。
example:自分たちの不都合な出来事を隠そうとする人たち 2013/12/08
http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2013/12/example-5149.html
自衛隊という密室-いじめと暴力、腐敗の現場から (三宅勝久=著) 2009年9月18日
現代の拷問! 股間に洗濯挟み、尻にアイロン…陸曹候補生11人に暴行 2012年5月15日
直言(4.22) 三國連太郎と軍隊 2013年4月22日
体罰・いじめ・暴力がどのような背景をもって行なわれているか、過去の記事をご覧ください。
スポーツにおける暴力指導と抑止力論の軍備強化も、根っこは同じことが判らない経済大国の…。2013年2月15日
オリンピックを政治的に利用する亡霊=国威発揚=勝利第一主義=日本軍国主義の残滓の根本的一掃を!その12013年2月2日
五輪を政治的に利用する亡霊=国威発揚=勝利第一主義から抜け出せるか日本のスポーツ・柔道界その22013年2月5日