テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

プレッジ

2003-09-14 | サスペンス・ミステリー
 ショーン・ペンの第3作。主演はJ・ニコルソン

 定年退職をその日に迎えた老刑事が、少女強姦殺人事件に関わり、被害者の両親と犯人を絶対に捕まえるという"約束"をする。第一発見者の少年の証言、レイプの前歴、そして自白により知的障害のあるインディアンが捕まるが、彼は刑務所の中で自殺をしてしまう。被害者の胃に残っていたチョコレートと同じ物がインディアンの車の中から見つかった事もあり、事件は解決したかに見えた。

 しかし、退職した老刑事は何か腑に落ちないモノを感じ、一人で再捜査をする。調べていくうちに、この8年の間に同様の事件が近隣の郡で2件起こっており、いずれも未解決であることがわかった。しかも自殺したインディアンには前の事件に関してのアリバイがあった。老刑事は3件の事件現場にほど近いガソリンスタンドを購入し、真犯人発見の為生活を全て捧げていくが・・・。

 原作は半世紀前に発表されたヨーロッパ、スイスのもの。

 ショーン・ペンの映画を見るのは初めてだが、静かな緊張感を持続させる画面構成も豊かな自然の扱いもうまいし、名のある俳優がちょい役でたくさん出ているのもうれしい。名優、そして名匠となるのか。ショーン・ペンの作品は今後要注意です。

 ただ、この映画はラストが不満だ。原作がこうなっているのかも知れないが、主人公に感情移入していた観客は取り残されたように感じてしまうのではないだろうか?ブラピの「セブン」もそう。こんな終わり方じゃ、エンターテインメントとして許せないな。先日の「ノー・マンズ・ランド」のような反戦映画なら許せるけれど。

・お薦め度【★★★=一度は見ましょう】 テアトル十瑠

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