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アギーレ采配に不安噴出 森岡には「経験ない」ボランチ指示
東スポWeb 9月7日(日)11時0分配信
これではザックと同じではないか。サッカーのキリンチャレンジカップ(5日、札幌)、ハビエル・アギーレ監督(55)率いる新生日本代表はウルグアイ代表に0―2と完敗を喫した。日本代表で新監督の黒星スタートは19年ぶり。FW本田圭佑(28=ACミラン)ら選手たちが“アギーレ流”への戸惑いを口にするなか、深刻な不安材料も露呈した。新監督はブラジルW杯惨敗の原因の一つとなった“不可解采配”を見せており、指揮官に対する不信感が広がりそうな雲行きだ。
ほとんど見せ場を作れず、ホームで完敗。アギーレ監督は「ウルグアイは非常に強いチームなのでミスを犯しては勝てない。今日は守備のミスが2つあり、それが試合を決定づけた」と話したうえで「デビュー戦の選手を含め、良かったと思える選手が何人かいた。良かった点は選手が90分戦い続けたこと」と振り返った。
一方、代表選手たちは“アギーレ流”に戸惑いを隠せない。FW岡崎慎司(28=マインツ)は「(後半から)2トップになったので『どうしたらいいか』というのはあった。圭佑も動き方がわからなかったみたいだし、間延びしてしまった」と、明確な指示を出さない指揮官のやり方に首をかしげた。
ただし、当初からアギーレ監督は日本選手の対応力を見ようと、あえて試合中に戦術の指示を出さないことを示唆していた(本紙既報)。あくまで「テストマッチ」と位置づけた監督の方針通りとの見方もできるが…そうとばかりも言えない。後半44分から出場しFW経験もある背番号10の攻撃的MF森岡亮太(23=神戸)が証言する。
「監督から『ボランチ(守備的MF)に入れ』って言われました。(代表の)練習でもやっていないんです」
森岡がまったく経験のないまま、違うポジションでプレーしたのは初めてだったという。
クラブと代表で起用されるポジションが変わるのは珍しくないとはいえ、サッカーでは練習すらしていないポジションで選手を起用するのは原則、ご法度だ。実際、6月のブラジルW杯ではアルベルト・ザッケローニ前監督(61)が突然、練習していないパワープレーを導入。すると、チームは大混乱に陥り、指揮官に不満を漏らす選手もいた。日本サッカー協会側も“不可解采配”を問題視し、原博実専務理事(55)がザック監督を事情聴取。「やるのであれば、そのための練習をしなくちゃいけない」と厳重注意したほどだ。
今回、新指揮官は自信満々で試合に臨んだが、予想外に低調な内容。森岡投入も試合終了間際ということで、ポジションには目をつぶった可能性もある。だが、ブラジルW杯でザック采配を経験した本田や岡崎はどう感じたのか。ザック監督時代と変わっていないのでは…2人の戸惑いは、このあたりからもきているのだろう。
実際、岡崎も「こういう試合ばかりしていては、ファンの方が少なくなってしまう。これでいいのかなと…。迷いというか、そういうのはある」と話している。新チームの初戦、さらには“戦術ゼロ”の監督方針ということを割り引いても、あまりにチームの方向性が見えないことにイレブンの危機感は募る一方だ。
新監督のチーム作りの趣向は不透明で、選手たちも混乱。次のベネズエラ戦(9日、横浜)に向けて戦術や意識の刷り合わせが急務だが、初戦の結果を見る限り、本当の「チーム」となるには時間がかかりそうだ。
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外国人監督はアギーレに限らず、ジーコ、ザックと不可解なことが多かった。
その不備な部分を日本サッカー協会がフォローする必要がある。
4年間でチームを完成させ、W杯で結果をだして仕事といえるが、いずれも不安を残したまま挑み惨敗している。
監督の権限が大きいとはいえ、全部お任せではダメである。
協会は常に監督の構想を把握して迷走しないよう注意が必要だ。
アギーレ采配に不安噴出 森岡には「経験ない」ボランチ指示
東スポWeb 9月7日(日)11時0分配信
これではザックと同じではないか。サッカーのキリンチャレンジカップ(5日、札幌)、ハビエル・アギーレ監督(55)率いる新生日本代表はウルグアイ代表に0―2と完敗を喫した。日本代表で新監督の黒星スタートは19年ぶり。FW本田圭佑(28=ACミラン)ら選手たちが“アギーレ流”への戸惑いを口にするなか、深刻な不安材料も露呈した。新監督はブラジルW杯惨敗の原因の一つとなった“不可解采配”を見せており、指揮官に対する不信感が広がりそうな雲行きだ。
ほとんど見せ場を作れず、ホームで完敗。アギーレ監督は「ウルグアイは非常に強いチームなのでミスを犯しては勝てない。今日は守備のミスが2つあり、それが試合を決定づけた」と話したうえで「デビュー戦の選手を含め、良かったと思える選手が何人かいた。良かった点は選手が90分戦い続けたこと」と振り返った。
一方、代表選手たちは“アギーレ流”に戸惑いを隠せない。FW岡崎慎司(28=マインツ)は「(後半から)2トップになったので『どうしたらいいか』というのはあった。圭佑も動き方がわからなかったみたいだし、間延びしてしまった」と、明確な指示を出さない指揮官のやり方に首をかしげた。
ただし、当初からアギーレ監督は日本選手の対応力を見ようと、あえて試合中に戦術の指示を出さないことを示唆していた(本紙既報)。あくまで「テストマッチ」と位置づけた監督の方針通りとの見方もできるが…そうとばかりも言えない。後半44分から出場しFW経験もある背番号10の攻撃的MF森岡亮太(23=神戸)が証言する。
「監督から『ボランチ(守備的MF)に入れ』って言われました。(代表の)練習でもやっていないんです」
森岡がまったく経験のないまま、違うポジションでプレーしたのは初めてだったという。
クラブと代表で起用されるポジションが変わるのは珍しくないとはいえ、サッカーでは練習すらしていないポジションで選手を起用するのは原則、ご法度だ。実際、6月のブラジルW杯ではアルベルト・ザッケローニ前監督(61)が突然、練習していないパワープレーを導入。すると、チームは大混乱に陥り、指揮官に不満を漏らす選手もいた。日本サッカー協会側も“不可解采配”を問題視し、原博実専務理事(55)がザック監督を事情聴取。「やるのであれば、そのための練習をしなくちゃいけない」と厳重注意したほどだ。
今回、新指揮官は自信満々で試合に臨んだが、予想外に低調な内容。森岡投入も試合終了間際ということで、ポジションには目をつぶった可能性もある。だが、ブラジルW杯でザック采配を経験した本田や岡崎はどう感じたのか。ザック監督時代と変わっていないのでは…2人の戸惑いは、このあたりからもきているのだろう。
実際、岡崎も「こういう試合ばかりしていては、ファンの方が少なくなってしまう。これでいいのかなと…。迷いというか、そういうのはある」と話している。新チームの初戦、さらには“戦術ゼロ”の監督方針ということを割り引いても、あまりにチームの方向性が見えないことにイレブンの危機感は募る一方だ。
新監督のチーム作りの趣向は不透明で、選手たちも混乱。次のベネズエラ戦(9日、横浜)に向けて戦術や意識の刷り合わせが急務だが、初戦の結果を見る限り、本当の「チーム」となるには時間がかかりそうだ。
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外国人監督はアギーレに限らず、ジーコ、ザックと不可解なことが多かった。
その不備な部分を日本サッカー協会がフォローする必要がある。
4年間でチームを完成させ、W杯で結果をだして仕事といえるが、いずれも不安を残したまま挑み惨敗している。
監督の権限が大きいとはいえ、全部お任せではダメである。
協会は常に監督の構想を把握して迷走しないよう注意が必要だ。