覆面評論家 改

サッカー、格闘技などスポーツ全般を綴ります。
日本の弥栄を祈念

補給・用兵に長けた策士 イビチャ・オシム監督

2006-08-26 10:41:57 | サッカー
日本代表のイビチャ・オシム監督がJリーグからの全面協力を勝ち取った。

Jクラブ強化担当者会議で、「?どの国でも協会とクラブは対立するものである。?だが、日本が発展するためには、うまくやらないといけない。?お互いに同じ皿の上のメシを食っている関係。どちらかが引っ張り合ったらうまくいかない。?どちらかがツバを吐きかけてしまったら、それを自分で食うことになるんだ。」等と演説し参加者の心をつかんだようだ。

この言葉はオシム監督の故郷ボスニアのたとえだが、説得のための要素が凝縮されている。

?で2者の関係を提起する。?で利害の一致を説き。??で2者が良好な関係を築くためのポイントを説く。ごく基本的な流れだがイビチャ・オシム監督の話だけに説得力がある。実際には基本をおさえているから説得力があると言ってよい。

ジーコ前監督は協力しないクラブを非難するだけだった。自分が損になるような協力は誰もしたくないだろう。ジーコ監督はクラブに要請するだけで、自分からの歩みよりは少なかった。実際には歩み寄っていたのかもしれないが、クラブ側はそう思っていない。

この違いを鮮明にするだけで印象は良くなる。イビチャ・オシム監督は計算して動く兵法家と断言していい。

代表監督になれば、チームの強化だけでは済まない。選手を招集するだけでも頭を使わねばならない。スタッフの助けがあるとはいえ、思いどおり動かすには策が必要だ。

サッカー協会のスタッフは脳トレーニングは完了しておらず、イビチャ・オシム監督の片腕には成長していない。全て自分を策を練り、実行しなければならない。イビチャ・オシム監督には今が一番苦しい時期だ。

選手やスタッフに脳トレーニングの効果がでれば、イビチャ・オシム監督は視察や育成に集中できる。