覆面評論家 改

サッカー、格闘技などスポーツ全般を綴ります。
日本の弥栄を祈念

意識がとんで強くなった! 桜庭和志

2006-08-06 07:33:25 | K-1
HERO’S 2006ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント準々決勝で、ケスタティス・スミルノヴァスに逆転勝利した桜庭和志。レフリーストップがかかりそうな状況からよくぞ逆転した。

ケスタティス・スミルノヴァスのパンチでダウンしてから、雨あられのごとく殴られ続けた。半分意識が消えかかった状態だったが本能だけで耐えた。試合後のマイクパフォーマンスで「ここに立っている理由がわからない。」と言っている。意識が飛んでから本能だけで勝利したのだ。

桜庭和志は最後は腕ひしぎ十字固めで決めたが、体勢を挽回してからの反撃はパンチを大きく振りまわして攻め続けた。このパンチが何発か命中し形勢が逆転した。シュートボクセでの特訓は十分に役だった。

打撃に開眼する以前の、IQ格闘家と呼ばれた頃の桜庭和志なら、このような展開の試合にはならなかっただろう。最初から打ち合いにはいかずに、慎重にテイクダウンを狙ったはずだ。

しかし総合格闘界の実力は日々進化している。桜庭和志のIQとテクニックをもってしても、外国勢の圧倒的なパワーには対抗できなくなった。

そしてブラジルのシュートボクセでの修行により打撃開眼した。その後桜庭和志は、トドメは寝技でも打撃によって勝利している。ホドリゴノゲイラでさえボクシングを徹底的に練習している。打撃とパワー優位の状況は今のところ変わりそうにない。

1発で相手をぐらつかせるほどのパンチ力をもつ桜庭和志だが、打ち合いでダウンしたことに不安が残る。以前からノーガードで打ち合うクセがある桜庭和志だ。不用意な1発をもらわないような戦いが必要だ。