覆面評論家 改

サッカー、格闘技などスポーツ全般を綴ります。
日本の弥栄を祈念

ロビーニョと張り合って世界を獲れ! 中村俊輔

2006-03-21 19:25:01 | 中村俊輔
日本代表のセルティックMF中村俊輔が、国際サッカー連盟(FIFA)の発行するFIFAマガジンの「20ポテンシャル・スターズ」(可能性を秘めた20人のスター選手)に選出された。

世界トップクラスの実力がありながら、2002年ワールドカップの日本代表からはずれるなど、国際舞台では不遇が続いた中村俊輔。この選出で遅れ馳せながら、ワールドクラスのスターに一歩近付いたのだ。セルティックでの貢献と、コンフィデ杯の活躍によるところが大きい。中村俊輔の集大成を見せる良い時期に、W杯が巡ってきたものだ。

抜群の才能がありながら、フィジカル面での弱点は各方面から指摘されていた。しかしレッジーナとセルティックで揉まれた結果、完全に克服したと言える。セルティックのストラカン監督も「タックルを食らってもびくともしない」と中村俊輔の成長ぶりを素直に認めている。

スコットランドリーグ杯を獲ったセルティックのストラカン監督は、記者の質問を遮り中村俊輔を褒め称えた。ストラカン監督の視界には中村俊輔しか入っていない。中村俊輔が優勝をもたらした事の証しだ。ストラカン監督もMFの名選手だった。そのストラカン監督やジーコ監督に、中村俊輔の才能は絶賛されている。世界のトップスターをも唸らせる光り輝くものがあるのだ。そして最高峰の国際サッカー連盟(FIFA)からもお墨付をもらった。アルゼンチン代表FWメッシ、ブラジル代表FWロビーニョ、イタリア代表FWトニらと同列に期待されている。

中村俊輔と言えば、フリーキックとスルーパスの代名詞だ。しかし国際サッカー連盟(FIFA)の選出のコメントは、「サプライズがちりばめられている賢いボールさばきとともに、インテリジェンスあふれるプレーをする。」としている。一目瞭然の派手なプレーではなく、理解しにくい部分にも焦点をあてていることは見逃せない。もっともスルーパスもインテリジェンスがないと、正確で素早い判断はできない。

世界の注目度は高まりつつある。ブラジル代表は日本代表でマークが必要なのは、中村俊輔だけと言いきっている。世界のサッカーの大御所は、中村俊輔の出来が日本代表を左右するとしている。欠点を克服しパワフルになった中村俊輔は、代表で自分を出し主張をしなければならない。

FKは全て中村俊輔が蹴る。小笠原満男に譲ってはいけない。自分で得点できる時は自分で決める。そして日本代表のメンバーも中村俊輔の働きを真に理解し、必要な時には優先的にボールを供給しなければならない。中村俊輔にDFラインで守備をさせているようでは、日本代表は全員失格だ。皆がそれぞれ役目をまっとうしないと、中村俊輔が守備に走り回るみっともない展開になる。最も大事な事は中村俊輔自身が強くなることだ。



セルティックOBに絶賛されてスペインが遠い 中村俊輔

2006-03-21 09:38:35 | 中村俊輔
セルティックの日本代表MF中村俊輔は、リーグ杯決勝ダンファームリン戦で3―0の勝利に貢献した。セルティックのOBたちが、試合後のロッカールームで中村俊輔を取り囲んだ。「君の足は魔法だ!」「契約を延ばしてくれ!」日本の誇るファンタジスタを口々に絶賛した。

優勝は皆で勝ち得たものであるが、チームの中での貢献度は、シーズンを通して№1であることは間違いない。得点、アシストの数字以上の貢献している。直接点に絡まないことに、地元新聞の酷評は恒例行事だった。しかし監督は中村俊輔の良き理解者であり、庇い続けた。

中村俊輔の加入により、セルティックは必殺のパスと自在の攻撃力を得た。セルティックの選手は攻撃ばかりに気が向いている。スコットランドリーグ全体が繊細な攻防よりも、激しい肉弾戦が主体だ。セルティックにチーム戦術のまとまりができた事も、中村俊輔の手柄の一つだ。スペースが空けば丹念にフォローしている。中村俊輔のフォローがあればこそ、後ろの状況を気にすることなく、セルティックの選手達は攻撃に参加できたのだ。

やはり中村俊輔のパスはワールドクラスだ。40mのロングパスを簡単に決めてしまう。このパスがあればチーム戦術が崩壊しても、一撃で敵陣を切り裂くことができる。日本代表戦でも、中村俊輔がボールをキープしたとたんに、チーム全体が動きだすのも頷ける。正確なボールコントロールと状況判断能力の高さは世界でもトップクラスだ。受け手の選手の能力が高ければ、中村俊輔は無尽蔵にボールを供給するだろう。

中村俊輔はセルティックのOBに後ろ髪を引かれて、スペインに移籍しづらくなった。中村俊輔の真価が理解された以上、なかなか離してくれないだろう。こうなったらリーグ戦優勝は当然だが、チャンピオンズリーグ(CL)優勝も狙いたい。優勝できたら奇跡だが、頂点を極めたら解放してもらえるはずだ。中村俊輔1人でどうにかなるものではないが、セルティックのゴツイ攻撃陣と、中村俊輔の黄金の左足があれば少しは暴れることができるかもしれない。

30歳過ぎてもスペインへの移籍は可能だ。そのためには全ての能力を全開させる必要がある。フリーキックの精度もまだだめだ。ボールが己の身体の一部と化すまで練習する必要がある。