何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

星は、朝づつ、犬星

2015-09-23 05:27:17 | ひとりごと
この連休中はワンコのナイトサービスに勤しんでおり、夜中と明け方、チッチを知らせるワンコと一緒に庭にでる。
シルバーウィーク中は天気も気温も安定していて夜中のチッチも苦にならないどころか、22日明け方には、生まれて初めてというほどの素晴らしい星を見ることができた。
ワンコを抱えて玄関を開けた途端、寝ぼけ眼に飛び込んできたオリオン座とシリウスの煌々とした神々しいまでの輝き。
ふと東に目を転じると、超新星が誕生したのかと思うほどの金星の輝き。

西洋では「光をもたらすもの」「ヴィーナス」とも云われる「明けの明星」金星は、日本でもさまざまに表現されており、私としては国語で習った『星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。』「枕草子(清少納言)」が印象に残っているが、宵の明星であれ明けの明星であれ、「星はゆふづつ」と云われるほどの金星を見たことがなかったので、実感ないままであった。
それが、22日明け方の金星は、一等星のシリウスを遙かに凌ぐ明るさで、そこから光が溢れ出んばかりの輝きに感動し、しばしワンコと一緒に呆けたように見とれてしまった。
「星は金星、朝づつ」

しかし、ワンコと見ただけに、犬星こそ猶めでたき物はあれ。
シリウス、和名を犬星という。
古来エジプトでは、犬は人を導くものと云ったそうだが、それはナイル川の氾濫を知らせる星として重要視されていたこの星に、dog starと名付けていることからも伺えるというものだ。(参照、「導きの神」
明けの明星がそこから溢れんばかりの光をもたらす輝きだとすれば、シリウスの青白き輝きはその一点に想いを収斂させていくような輝きだ。
一点の輝きが人の心の寄る辺となるシリウス、その名をとって相応しいとものとして記憶に残るのが人命探査機シリウスだ。
新潟中越地震の時、土砂に埋もれたまま90時間以上たった少年を見つけ出し救ったことでその名を知られた人命探査機シリウスだが、これは地中に埋もれている人の心臓の鼓動を捉えることで、生存を確認するというものである。
シリウスの一点の輝き、体の一点の鼓動を感じ取る人命探査機シリウス、ワンコ好きの自分としては犬星が人を救ったニュースとして記憶に残っていたのだ。
「犬星こそいみじうあはれにをかしけれ」

ワンコのチッチに付き合い明け方の庭に立たなければ決して見ることのなかった、澄みきった秋空の朝づつと
犬星。
犬星が真夜中に南天に位置する頃に生まれたワンコ、今年も元気に誕生日を祝えるようにと犬星に願いを込めて祈った22日明け方であった。

そして、一点唯一の輝きの御存在の幸いと、そこから光あふれる幸いに国民が浴することができるようにとの
祈りを、「星は、朝づつ、犬星」に捧げている。


今朝も又チッチに付き合い、寝ぼけ眼でこれを書いている。
今朝の金星は昨日の金星とは違うと思い調べると、9月22日の金星は最大光度であったそうだ。
貴重な金星を見せてくれたワンコに感謝。
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