テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

超広角双眼鏡 ミザール SW-550 使用編

2013-11-17 20:24:05 | 双眼鏡 望遠鏡
さて、この週末、当然のように、新規購入したSW-550主体に覗いて遊ぶワケです。
色々と本体の写真を撮ったりもしたのですが、却って、いろいろと細かいアラが見えてくるので、本来の用途である、覗いて見ることに注力してみました。
5倍で実視野15.8度、見掛け視野新JISで69.5度、旧JISなら80度近くの広角ぶりはぱっと覗いた瞬間に実感できます。
以前、ヒトの脳の視覚は、例えば左右の倍率が異なるような場合、左右の視対象が一致するよう、視野円を拡大縮小する機能があり、標準視界の双眼鏡でも、凝視することで、視覚のなかでは、その小ささが気にならない場合があることを書きました。
もともと充分に広い広角視野のなかでは、視覚の機能は、通常の裸眼で視対象を中心に据えた場合と同様にその対象をより強調し、多少甘めの周辺像を、気にならなくさせてくれます。
かいつまんで言うと、臨場感があるのです。覗き続けることで、その臨場感は増します。
周辺の歪曲はそれなりにあり、林の樹々を見るときでも、充分に幹がたわんで見えるほどですので、左右に振り回すのではなく、一方向を見続けて、その視界のなかで、活発な動きのある情景を観るとき、一番この双眼鏡の良さが分かるような気がします。
身近な対象で実例を挙げれば、カーブの頂点の位置から、こちらに迫ってき、走り抜けていくクルマを観るときの臨場感は、他のどの双眼鏡でも得られないような感覚です。
そう言う意味では、スポーツ観戦や、観劇などにも、良く適しているのかもしれません。
そのような、臨場感を味わうような見方をする限り、8倍の双眼鏡と見較べても、倍率の小ささが気になることはありません。8倍機の大きく見える迫力を臨場感が上回るような印象です。
あとこの双眼鏡の接眼部、アイカップというものがありません。またレンズの接眼面もほぼ平面に近いので、指などで覆ってやらないと、外光が気になります。また、アイポイントにもシビア(ずれると歪曲がひどい)なので、意外と対物キャップの取付部を外すと出てくる三脚ネジ穴を利用して、固定してみたときのほうが、魅力が分かりやすいのかも知れません。MIZAR SW-550