テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

広角双眼鏡3台で星空を観る

2013-11-29 23:33:17 | 双眼鏡 望遠鏡
TC-E2 テレコンビノ、ミザールSW-550、勝間光学機械SS10×50SK-D、と3台の広角双眼鏡を使って、星空観望です。
比較的、澄んだ星空ですが、やはり大都市近郊の光害地ですので、肉眼では3~4等星が限界の星空です。
まずは、新鋭のSW-550、超広角機で新JISでも見掛け視界が69.5度と、滅多にない広い視界を見せてくれます。対物25mmの5倍ですから、瞳径は5mmあり、SS10×50SK-Dと一緒です。
カペラ、木星、プロキオン、ベテルギウス、シリウスと明るい星々を辿るのに何の苦もありません、実視野の広さのおかげで、双眼鏡を覗いたままでも、明るい星々の位置関係が良く分かり、星座と星々の配置がおぼろげにでも頭に入っていれば、方位を確認したり、双眼鏡から目を外して指標となる星との相対位置を確認してから、再度双眼鏡で観るなどという手順はほぼ必要ありません。ただ、先に挙げた、一等星などのキラ星たちは、このSW-550では、やはり低倍率と小口径の所為か、肉眼で見るより、僅かに暗く感じます。実際、5等、6等などの肉眼で見えにくい星は、SW-550で、見えてくるようになるので、あくまで視界内の星との相対的明るさの関係でしょうが、そのあとに使用した、SS10×50SK-Dで、キラ星達が目を射るような鋭い点像になるのとは、趣向が違います。すこし美しさが足りないというか、やはり星見には口径と倍率による集光力がものを言うのだと何度目かの確認をしました。
よく知った方角の星天をSS10×50SK-Dで巡ります。すばるが大きく、美しく見え始めるのは、やはり、8倍から10倍です。ヒアデス星団は10倍では視野に収まりません。7倍以下、今日は持ってきてませんが、実視野で7~8度の双眼鏡が適しているでしょう。
一通り、SS10×50SK-Dで星空を眺めたあと、テレコンビノを使います。
TC-E2というニコンのデジカメ用テレコンバーターを二つくっつけただけのガリレオ式双眼鏡ですが、もともとが非常に高精度なレンズ群なので、30度はあるかと思われる実視野のほとんどでシャープな星像を結び、キラ星達も、美しい点像です。低倍率なので、迫力こそありませんが、オリオン座やカシオペア座などの多くの星座が視野内に捉えられるこの双眼鏡は、条件の良い観望地では無類の魅力を発揮します。星座を巡る観望には、もうコレしかないと思える双眼鏡です。
今日の星空では、新鋭期待のSW-550の魅力はさほど発揮されませんでした。ただ、同じように、日中の観望で無類の魅力を発揮する勝間光学のWP6×30SB-Dが、星空ではその魅力が薄れがちだと感じられるのに、良い観望地では、まさにひと皮もふた皮もむけたような魅力を見せたのにあやかって、このSW-550にも期待したいトコロなのです。