4/20発売の、小田和正のベストアルバム『 あの日 あの時』を、1日早く手に入れて聴いた。
冒頭の「僕の贈りもの」から、涙が出て止まらない。
パッケージには、キャリア46年の軌跡を辿った…とあるが、
私のファン歴は、40年以上。
小田さんのキャリアの殆どを、共に歩んできた。
もちろん、結婚や出産、育児の時期、一時的に遠ざかっていた時期もあったが、
そんな欠落した部分も、一時的なベストアルバムや、中古のCDで補った。
子供が大きくなると、コンサートにも出掛けて行くようになった。
今回のこのアルバム。小田和正の渾身の集大成と言っても良い。
特に、3枚のディスクのうち、1枚目は、オフコース時代のもので、レコード会社、当時のメンバーとの著作権もあるのか、自身の作詞作曲でも、全てセルフカバーされている。
小田さんは、かつて『LOOKING BACK 1,2』と言うCD で、オフコース時代の曲をセルフカバーしている。
原曲に慣れ親しんだ私には、イメージが異なり、がっかりしたものだった。
けど、コンサートでは、「Yes -No」や「言葉にできない」は、原曲に近い形で歌ってくれたし、
このベストアルバムでは、前のセルフカバーアルバムとは、また異なるアレンジをしたり、手を加えたり、
敢えてライブの音源を入れたり、
より良い音楽の追究に余念がない。
2枚目以降は、独立してからの楽曲だが、所々今までのCD とは異なる部分もあったりして、聴くのが楽しい。
最後に、最近の新譜
「wonderful life 」(スバルのCM )、
「風は止んだ」(5月公開の映画『64』の主題歌)
の2曲が入っていて、お得感満載。
このベストアルバムは、小田さんが
「元気な内に皆さんに顔を見せようと思って」、去年に引き続き、この4/30から静岡を皮切りに行われる、
全国ツァーの看板として打ち上げたものだ。
同時に、元気な内に自分の作品をまとめた、記念品なのだろう。
小田さんは、67歳を迎えてもまだまだ美声は健在だし、毒舌も衰えない。
しかし、去年の『クリスマスの約束』でも「どういう風に終わっていくか、考えている」と言っていた。
その一端が、このアルバムなんだろう。
「あの日 あの時」
『東京ラブストーリー』から取ったのかも知れない副題だけど、小田さんの46年間を言っているのだろうし、
小田さんと歩んだ私の40年間も、一曲一曲とともに思い出し、込み上げて来るものがある。
孤独な高校時代に出会ったアルバム『ワインの匂い』、学生時代に友人達と行ったコンサート、アパートの隣の奥さんと行った大阪城ホール、次男が生まれてから生協で買った『伝えたいことがあるんだ』、
他にも、弟や夫、学生時代の友人ともコンサートに行った。
一人で行ったことも何回かある。今度も、一人で行く。
『クリスマスの約束』を観ていても、小田さんの曲を聴いて、女性の人が涙ぐんでいる。
そう、小田さんの曲は、泣けるから、思いっきり泣きたいから、一人でも良い気にもなるのだ。
今度のコンサートは、小田さんの全国ツァーとしては、最後になるかも知れない。
思い出のこのアルバムの、思い出の曲が、次々と歌われるだろう。
私も、小田さんの歌に浸って、体の中から、デトックスして来よう(笑)