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「政治の放棄は少数者の支配を許すことにつながる」 ムヒカ・ウルグアイ前大統領 講演

2016-04-09 10:16:22 | 政治
東京新聞より転載

【社会】
「政治の放棄は少数者の支配を許すことにつながる」 ムヒカ・ウルグアイ前大統領 講演

2016年4月9日 07時08分

 来日中のウルグアイ前大統領ホセ・ムヒカ氏が七日、東京外国語大(東京都府中市)で「日本人は本当に幸せですか?」をテーマに講演しました。講演の詳報と、学生との質疑応答を掲載します。
 今回、日本の文化や日本人の特性に触れ、強い感銘を受けた。東洋のドイツ人のようだ。秩序立てて物事を行う、驚くべき文化だと思う。日本という重要な国を知る機会を得たことを感謝している。
 世界を担っていく若い人たちに向けて話をしたい。私たち人間にとって最も重要なことは何か。生きていることだ。いろいろなことができるという意味で「生」は奇跡に等しい。しかし、気の向くままに生きるのと、人生を方向づけながら生きるのとは全く違う。自然は私たちに特権を与えた。社会にコミット(関与)し、何かをつくるという特権を。それが文明を築いてきた。これから来る世界を、今ある世界よりもより良いものにしよう、という意志を持とうではないか。
 この社会と向き合う上で、哲学、政治、倫理という価値体系が存在する。ところが、この社会を形づくる市場経済というものからは倫理、特に哲学が分離してしまった。市場によって、私たちは組織だった社会に生きるようになったが、それは人々に浪費を強いるシステムでもある。何かを買うために生きる。浪費し、消費することが不可欠な社会になってしまった。
 だが、お金で物を買っていると思うだろうが、実は自分の人生の一定の時間と引き換えているのだ。家族や子どもと過ごす時間を削って消費する。新しい物を、いい物を買うために、人生で一番大切なのは愛であるのに、愛情を注ぐ時間を浪費している。消費そのものを否定はしない。ただ、過剰はいけない。人生の原動力となる愛情を注ぐ時間を確保するために、節度が必要だ。
 人類の文明は、市場を伴って発達した。技術を手にして歴史を変えてきた。しかし、進歩の半面、負担をもたらした。今も加速度的に発達しているが、問題はそれを統治するすべがないことだ。リミッター(制限装置)をつけなければならない。幸せになることが人類の大義だとしたら、人類はまだ進歩の恩恵にあずかっていない。
 例えば近年、地球環境破壊を制限しようと京都議定書が結ばれたが、できなかった。海の汚染も止める手だてがない。今、世界では一分間に二百万ドルの軍事費が使われているというが、誰もそれを止められない。そして極めて少数の者に、世界の富が集中している。生産性が高まったけれども、分配の仕方が悪いので、社会的な弱者に恩恵が及ばないのだ。
 私は世間から「貧しい」と言われているが、私は決して貧しくない。質素を好むだけだ。浪費を見直し、それぞれが人生を見直すことが重要になってくる。市場に操られて生きているうちに、あなた方の自由な時間が失われてしまう。私の考えに同意しろとは言わない。自分にとって何が大切かを考えてほしいだけだ。
 人間にはエゴイズムというものがある。これは自分を守るためで、自然が与えてくれたもの。他方で、人間は世代間の連帯や協調で文明、文化、知識を築いてきた。教育によって、エゴにブレーキをかけられることも知っている。連帯や協調は、社会を変える力になることを学んだ。しかし、人間は神ではないので、社会は問題を抱える。それを政治で調整しようとする。
 この世界に紛争は必ずある。だからこそ、社会全体に心をくだくことが大切になる。「政治に関心がない」「政治は重要じゃない」と言う人がいるが、政治を放棄することは少数者による支配を許すことにつながる。人間に上下はない。男も女も同じ権利を持つ。公爵も伯爵もないのだ。
 民主主義には限界がある。それでも社会をよくするために闘わなければならない。皆さんのようにすばらしい大学で学んでいる者は、社会をよくするために闘わなければならない。最も重要なことは勝利することではなく、歩き続けること。何かを始める勇気を持つことだ。
 私たちはグローバル化した世界で生きている。その特徴は、金融資本が爆発的に大きくなっているということだ。国境がなくなり、人々が忙しく働く。生活を大きく変え、お金が重要で、そのための人生になっている。お金のために自分の人生をぶちこわしていいのか。そうした世界と若い人は闘わなければならない。
 私は多くの本を読み、世界を変えようと思ったが、変えられなかった。十年間以上、(政治犯として)刑務所に入った。つらかったが、いろいろなことを学び、大統領にもなった。後進のために道を耕すのが私の仕事。闘いは永遠に続くからだ。
 日本では若者が希望を持てないと聞いた。若い世代の投票率が30%程度だと聞いた。政治や社会を信じていないのだろう。それでも、信じられるようにしてほしい。不満を持つのはいいことだ。どうか同じ気持ちの人と何かを始めてほしい。生きるには希望が必要。そうでなければ人生なんて意味がないから。
◆貧乏とは、多くの物を必要とすること
 【学生との質疑応答】
 -若者に何ができるのか
 ムヒカ氏 消費主義に支配されてはいけない。もちろん、そう言うのは簡単だが、あれを買え、これを買えとせき立てられることに抗して、本当に必要な物だけを買おう。貧乏とは、多くの物を必要とすること、という言葉を覚えておいてほしい。
 -世界中が幸せになることは可能か
 ムヒカ氏 確かに私たちは神ではない。しかし、人生のある地点で立ち止まり、自分を幸せにすることを見つけ、自分と関わる他の人を幸せにしてほしい。世界変革は大変なことだが、努力すれば今までと同じということはない。
 -テレビと政治の関係についてどう思うか
 ムヒカ氏 テレビが映し出す世界だけが、見る人にとっての世界になっている、という点で非常に影響力がある。しかし、情報は人がつくるもの。世界を分析し、テレビが扱わないことを人々に伝える努力を続けてほしい。
 -愛ゆえに闘争するのが人間ではないのか
 ムヒカ氏 恋人や家族のために闘うのは大切なことだ。だからといってそれ以外の他人のために何もできないということはない。私たち夫婦には子どもはいないが、他の子どもたちのために学校をつくり、育てた。彼らは私たちの子どもだ。
◆軍政に抵抗 投獄4回
 ウルグアイはブラジルとアルゼンチンに囲まれた南米の小国。人口は約340万人で白人が9割を占める。面積は日本の半分ほどで農業や牧畜業が主要な産業となっている。2014年の1人当たりの国民総所得(GNI)は1万6360ドル。
 スペインや英国、アルゼンチンなどの領有を経て1825年に独立。1917年に中南米で最も早く議会制民主主義を確立したが、60年代初期には独裁政権が支配し、73年には軍部が台頭して議会が閉鎖され、軍政に移行した。
 独裁政権に反抗するゲリラ組織に参加していたホセ・ムヒカ氏は4回も投獄された。最後の投獄は72年から軍政が終わる85年まで13年間に及んだ。
 在留邦人は約340人で、日系企業約20社が現地に進出。サッカーの強豪国として知られ、ワールドカップ(W杯)では30年の第1回、50年の第4回大会で優勝した。
 麻薬密売組織を弱体化させるため、2013年に国としては世界で初めて大麻の栽培や売買を合法化する法律を可決した。
(東京新聞)


東京外大で講演を行うムヒカ前ウルグアイ大統領=7日、東京都府中市で(平野皓士朗撮影)

宮城・大川小元校長ら「津波来ないと思った」と証言

2016-04-09 09:52:36 | 震災
日刊スポーツより転載

宮城・大川小元校長ら「津波来ないと思った」と証言

[2016年4月8日19時49分]

 東日本大震災の津波で死亡、行方不明となった宮城県石巻市立大川小の児童のうち23人の遺族が市と県に計23億円の損害賠償を求めた訴訟は8日、仙台地裁(高宮健二裁判長)で証人尋問があり、元校長ら2人が「学校に津波は来ないと思っていた」と話した。

 大川小の対応マニュアルは、地震発生時は津波の情報収集をするよう定めていたが、当時の校長の柏葉照幸氏(62)は「津波を想定していなかった」と証言。

 学校が市の避難所に指定されていたことを根拠に挙げた。柏葉氏は地震発生時、校外にいた。

 震災前、当時の教頭らと津波襲来時の裏山への避難について話し合ったことを認めたが「万が一、来るかもしれないということで、具体的な(避難方法の)結論は出ていない」と強調した。遺族側は、裏山に逃げていれば児童は助かったと主張している。

 今年3月まで大川小の校長で、震災前に教頭を務めた千葉照彦氏(60)も証言した。教頭時代にマニュアルを改訂して「津波」の文言を盛り込んだことを認めた。

 「地震による一般的な災害を列挙した」と説明した。「海岸から4キロ離れており、過去にもこの地区には津波が来なかったと聞いていた」と述べ、津波の予見可能性を否定した。

 2人は「記憶にない」「分からない」と述べることが多く、傍聴した遺族の中には涙を流す人もいた。(共同)

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