雑多駄(ざっただ)

どーでもいい日記とかもろもろ。

死のありかた(長文)

2008-03-18 10:49:28 | Weblog
書くべきか、書かざるべきか悩みましたが、書かずにはいられません。
久々の更新が重い内容になるとは。

昨日、私の義理兄が亡くなりました。58歳。死因は「大動脈解離(かいり)」。

*大動脈は3層構造だそうです。内側から1~2層目は比較的柔らかく、なんらかの原因(高血圧とかストレス及び加齢による血管の弱体化)で傷付き、血液が1~2層目にできた裂け目に流れ込みます。一番外側の3層目は強めにできているそうですが、これもなんらかの原因で裂ける(解離する?)のが「大動脈解離」だそうです。

日曜には元気に身内の法事にも出席し、親戚達と酒を飲み、楽しいひとときを過ごしたようです。
月曜には単身赴任先へ帰る予定でして、それまでの空き時間を夫婦で外出し遊びに出かけたそうです。
外出中に「ちょっと気分が悪いから駐車場の車の中で休んでくる」と言って席を外し、十数分ほどたったのち、姉の携帯に「背中がすごく痛い」と電話が入ったそうです。尋常じゃない痛がり方だったらしく、救急車を呼び、近くの病院へ搬送されたのが夕方6時頃。
同時刻ごろ姉から父と私の方へその旨の連絡が入りました。

義兄はヘルニア持ちでしたので連絡を受けた時は「ヘルニアの痛みが背中に来たのかな」ぐらいの認識でしかありませんでした。

しかし病院へ様子を見に行った父から「もう危ない」との連絡が。
あとで詳しく聞いた話ですが、搬送先の病院では対応できない大手術?が必要らしく、近くの大学病院へ搬送の手続きをとり、迎えの救急車が到着、いざ義兄をストレッチャーで移し替えようとした瞬間、義兄がうめき声をあげて苦しんだそうです。その時にどうやら心停止と意識不明に陥ったそうです。その為大学病院へは搬送できず、そのまま最初に搬送された病院で1時間以上の心臓マッサージを受けましたが、夜8時に還らぬ人となりました。
義兄の死を見届けることはできませんでした。駆けつけた時にはもう・・・

ヘルニア以外には大病したことの無い義兄でしたので、まさに急死といいますか、亡くなったことが未だに信じられないといいますか。

私も色々無知なところがありますが、よくTVとかで独居老人とかが「死ぬなら住み慣れた我が家で死にたい」っていうのをよく聞きます。私もそう思う方ですかね。
ただ、医師立ち会いのもとで死なないと、色々とそのあと面倒(具体的にいうと警察の出番がやってくる)というのは知っていました。

義兄の場合、特に大病で通院していたわけでもなく、病院へ搬送されてから24時間以内に亡くなった場合は、上記と同じく警察の調査・検死が入るんだということを知りました。
警察ですから、妻である姉に、まるで殺害犯と疑ってかかっているような取り調べをされ、些細なことまで事細かく聞かれ、遺体の検死の際には妻である姉も同席を許されず、1時間以上も義兄はたった一人で警官4人による検死ののぞみました。

あとで知りましたが、警察の検死時には遺体から衣服を全て剥ぎ取る為、検死終了、警察官からの説明だなんだで夜11時か12時の葬儀屋が来るまでの間、
義兄は遺体にかぶせるシーツの下は全裸状態でした。
入院患者ではないから?病院側も病院浴衣とか着せることはしませんでした。
おそらく警察による検死があった為、病院側でも遺体に対して勝手にできなかったのでしょうね。
結局葬儀屋が来ます、と決まったときにようやく看護士らに遺体を綺麗にして頂きました。
私は11時半ごろ精神的につらくなってきたので自宅に戻りましたが、全て終わって父が帰宅したのは深夜2時過ぎだそうです。

私にとって今回一番精神的につらかったのが、義兄が長い間妻と離ればなれにさせられたこととか、全裸状態だったことなどを考えると、義兄が不憫でならなかったことです。

どんな形であれ、死は死です。

私がそうなる時は。
なるべく妻にだけは迷惑かけたくないものだな、と思うのですが。
ただでさえ今迷惑の掛けっぱなしですし。
死ばっかりは思うようになりませんからねぇ。

不憫だなと思った反面、死に至る間際まで夫婦水入らずで遊びに興じていたので、そういった意味では幸せ(というかいい死に方?)なのですかね?
大動脈解離を起こすと背中や胸にかけて激痛が走るそうなので、多分相当苦しんだのかな?

死ぬ事を考えない生き方がいいのかな。
好き放題やるのがいいのかな。

難しい問題ですけど、あまり深く考えるとまた鬱入るかもなので。
このへんで。