旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

“六無斎”林子平

2013-04-25 23:58:04 | 日々雑感
宮城県議会庁舎前の勾当台公園の一角に立つ林子平像を見上げて、ふと思い出した。



▲林 子平 像


「妻も無ければ子も無し 家も無ければ金も無し 生きたくもなければ 死にたくもなし」

この“六無斎(ろくむさい)”フレーズは、我がまったくもって適当かつ勝手変形して覚えていたもの。

本来は、こちら。
“親も無し 妻無し子無し板木無し 金も無ければ死にたくも無し”

我がいい加減に覚えていたものは、
「女 三界(さんがい)に家なし」なんかとゴチャ混ぜになっていたようだ。
  (参考)《「三界」は仏語で、欲界・色界・無色界。生まれ変わり死に変わりして流転する迷いの有情(うじょう)境界を三階級に分けたもの。≫ 女は幼少のときは親に、嫁に行ってからは夫に、老いては子供に従うものだから、広い世界のどこにも身を落ち着ける場所がない、という意味。

やはり、生半可な知識は危険。
花の散った桜の下で陽光に包まれ立つ銅像を眺めつつ、郷土の偉人にチョッピリ申し訳ない気がした。



まつしければおくるものなしこのふでのつたなきあとをかたみとも見よ
                             (「六無斎遺詠」から)

すくふへきちからのかひもなかそらの恵にもれて死そくやしき
                            (辞世の歌)

   参考文献:『林子平 その人と思想』平重道 著 宝文堂出版販売(株)昭和52年8月15日発行



▲墓所のある地域(現在の仙台市青葉区子平町『龍雲院』)(注)『林子平 その人と思想』から転載
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