寒来光一の日替わり笑話

お笑い作家・寒来光一(さむらいこういち)が、毎日(たぶん?)、笑いのネタをお送りします。

びんのふた(笑ートエッセイ)

2010-07-30 00:24:31 | 笑ートエッセイ
 びんのふたを開けるのが、得意である。
「それがどうした?」と言われれば、「ただ、それだけのことで
す」と答えるしかない。

 それにしても、自慢ではないがびんのふたを開けるのが得意な
のである。妻がどんなに力いっぱいねじってもびくともしなかっ
たびんのふたが、私の手にかかると魔法のようにするりと開いて
しまうのだ。
 口げんかには滅法強いが、手の力は意外に弱い妻のことを差し
引いても、結構びんのふたを開けるのは得意な方だと思う。

 腕相撲では150人中138位ぐらいの私でも(「色男、金と
力はなかりけり」ということわざの冒頭と後半部分を思い出して
ほしい)、びんのふた開けコンテストでは、30位以内に入る自
信があるのだ(もちろん、こんなコンテストが絶対に開かれない
ことを前提にしている。
 開かれそうになったら、その自信はたちまち100位ぐらいに
後退してしまうだろう)。

 でも、どうだろう。
「特技は、びんのふたを開けることです」と言っても、あまりプ
ラスイメージは持たれないような気がする。
 もっと違うものが得意だったらいいのに。
 びんが目の前にあると、いつも自分の手を見ながらこう考えて
しまうのである。


  「SANYO」の名前が消滅することになりました。
  うちの電話はSANYO。ちょっと寂しい気がしますね。 
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パジャマ(笑ートエッセイ)

2010-07-26 00:20:35 | 笑ートエッセイ
 寝る時には、何を着て寝るだろうか。
 以前ほどではないかもしれないが、(夏を除けば)やはりパジャ
マを着て寝る人が多いはずである。私ももちろんパジャマ党だ。

 だから、パジャマ党という政党を立ち上げて選挙に臨めば、意外
に議席が取れそうな気がする(気に入った人は、このアイデアをぜ
ひ実行に移してほしい。アイデア料などは一切請求しない)。

 いや、政治の話ではなく、問題はパジャマの話だ。
 パジャマ姿がどうにも似合わない人がいる。例えば、力士やレス
ラーなどである。
 荒々しい押し相撲が売りの力士や暴走するヒール役のレスラーで
あっても、パジャマを着て土俵やリングに登場した瞬間にイメージ
ががらりと変わってしまう。

 きっと、「かわゆーい!」という黄色い声が、あちこちから上が
るだろう。そんな時、彼らの目尻はだらしなく垂れ下がっているに
違いない。
 戦闘能力からすれば、明らかに7割近くはダウンしているはずだ。
頼むから、そんな姿をファンの前にさらさないでほしい。そんな姿
は、寝室だけにとどめておくべきだ。  

 だから、パジャマ党党首よ。
 タレント候補を立てる時には、格闘技界にだけは手をつけないで
ほしい。これがパジャマ党結成のアイデアを譲渡するにあたっての、
私のささやかな条件である。


  本当にそんな党があったら、おもしろいんですけどね。 

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初めて学んだ英文(笑ートエッセイ)

2010-07-19 00:09:07 | 笑ートエッセイ
 英語の教科書で、最初に出会った文というのは、決して忘れられな
いものである。

 私の場合、あまり記憶は定かではないが、それはたぶん「This
is a dish.」だったような気がする。
 日本語に訳すとこうなる。「これは1枚の皿です(「これは1枚の
皿である」「これは1枚の皿じゃ」「これは1枚の皿よ」でも正解。
「これは1枚の皿だってば」となるとニュアンスは微妙に異なるよう
な気がする)」。

 確かにそうだ。でも、そんなものは見れば分かる。それとも、どう
見ても皿に見えないへんてこな代物だったのだろうか(さし絵は普通
の皿だったような気がする)。
 でも、だからそれが何なのだと言いたい。

 次に出会った文は、「This is a fish.」(これは
1匹のおサカナさんです)である。
「dish」の後は、「fish」だと? 「いいかげんにしろ!」
と叫びたい。
 これでは、単なる駄じゃれではないか。その時は、もう私も中学生
なのである。中学生に向かって、おサカナさんはないだろう。
 いや、おサカナさんと書いたのは私であって、教科書には魚と書い
てあったかもしれない。
 問題は、そんなことではなく、せめて魚の種類ぐらい触れておくべ
きではないかと言いたいのだ。

 とはいえ、皿と魚である。そんなものが目の前にあれば、さしあた
り皿の上に魚を乗せてみる。
「This is a fish in a dish.」である。
 しかし、このまま放置していては、魚は腐ってしまう。それでは、
この魚の魂も浮かばれない。やはり、魚を食べてこそ物語は完結する
のだ。
 そのためには、ナイフとフォーク、または箸の登場が不可欠となる。
 できれば、飲み物、ライスかパン。それにサラダとデザートがつけ
ば、もう言うことはない。こうしてはじめて体系的な英語が学べる環
境となるのだ。

 こうした条件が整備されずに、皿と魚だけでガマンせざるを得なか
った私である。
 英語が苦手なのも、無理はない。



  皆さんは、初めて学んだ英文、覚えていますか? 
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年齢(笑ートエッセイ)

2010-07-15 00:24:15 | 笑ートエッセイ
 「人間は自分の年に慣れるのに十年かかる」という格言が
あった。
 十年で慣れればいい方だ。
 私なんか、いまだに30数年前の学生時代の夢を見る。



  それにしても、すごい豪雨でしたね。
  北九州でも、あちこちで避難指示・避難勧告が出されました。 

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歩行者用ナビ(笑ートエッセイ)

2010-07-10 00:43:53 | 笑ートエッセイ
 東京などの大都会に行くと、ガイドブックを持ってうろうろして
いる人を見かける。
 実は、私もその一人なのだ。
 でも、ガイドブックを見ても、目的地に到達するには、結構な努
力を要するものである。

 車のドライバーのためにカーナビというものがあるように、歩行
者のための道案内機があってもいいような気がする。
 行き先を入力すると、音声案内をしてくれるのだ。
「そこを右へお進みください」
「エスカレーターでは、左側の手すりの方向に寄り、お急ぎの方へ
道をお譲りください」などの案内はもちろんのこと、ややくたびれ
気味の時には、「もう少しです。ファイト!」とか、「このベンチ
でお休みなさい」とか、声をかけてくれるのである。

 こうすれば、もう歩くのもへっちゃら。
 むしろ歩くのが楽しくなるのではないだろうか。ぜひ、製作して
ほしいものである。


  天気予報は「晴れ」。それなのに外は「小雨」。
  午後から、カサを持って出かけると、やがて「晴れ」。
  「ええかげんにせェ!」とツッコミを入れたくなるような、昨日
  の天気でした。 
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復活!

2010-07-06 08:09:09 | 大震災に思う
パソコンが故障して、更新ができませんでした。
ワールドカップでの敗戦、私よりもパソコンの方が悲しんでいたようです。
今日の深夜から、復活します。
ご迷惑をおかけしました。 
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