妄想ジャンキー。202x

あたし好きなもんは好きだし、強引に諦める術も知らない

『忍獣カノン』&『水神鳴』が神クオリティという問題。

2015-04-16 21:16:31 | 漫画いろいろ

comicoの作品を勝手に紹介するシリーズ。


「絵のこととか詳しくないからよく知らないけど、フルカラーの週刊連載でこの絵のクオリティがすごいってことは素人目にみてもわかる」


そんな2作品のご紹介です。





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【土曜連載、せんりょう静さん『水神鳴~みずかみなり~』】


金貸しに雇われている男と、その同居人の少女。二人に回される取立て先は何時だって妖かしが絡んでいて…。近代日本を舞台にした、愁いが滲む怪異譚。

「零章」から始まるストーリー。
謎の力を持つたまきという少女とライという青年(中年?)のところに、玄雲という人物からのある依頼が届きます。
2人はその依頼の通りに西蔵という男を探しに向かうのですが、そこで遭遇したのは左右の瞳の色が異なる男・春之助でした。
その春之助を追いかけているうちにたまきとライは事件に巻き込まれ、そこに悲しい妖かしが絡んでいることを知ります。

たまき↓


ライ↓(本名明らかになってます)


なんかねえ、もう「かわいい」とか「かっこいい」とか通り越して「美しい」の一言。
付け加えるなら「色っぽい」
光や水滴でここまで表現し得るだなんてすごい。



こちらは歌舞伎役者。
葵の笹露さんもそうだったけど、衣装の再現率!!


現在は「零章・犬狩」はひと段落ついて、たまきとライ、2人の謎を解き明かす「壱章・花簪」が開始しています。
その冒頭に出てきてるのが水中にたまきがぷかぷかしてるシーンと、火事と思われるシーン。





とにかくもう自然物の描写がすごいなあって。
上のライのところの木洩れ日もそうだし、燃え盛る炎とか、水中から見た空とか。
写真では表現しえないところを描くってのがすごいなあって思います。



こちらは桜。

下に立っているのが春之助と、エビゾメというワンコなのですが、そのワンコが大変なことになるのが「犬狩」のフィナーレです。
かなりの見どころです。
(ワンコの描写もあるのですがネタバレになるのでご自身でご確認ください。圧巻です)

これがまたまたイヤミス系というか胸糞系というか何というか。
もやもやっとするんですが、「これがベターだったのかな」と考えさせられる『湊かなえ作品』のような終わり方です。

少なくとも序盤の時点、いや中盤の時点でもこの結末は予想すら出来なかった。

せんりょう静さんのチャレンジ作品、『鬼の走馬灯』もそうでしたが、
見事に起承転結がついている作品だと思います。










【土曜連載、小田原愛さん『忍獣カノン』】


人間たちに虐殺された「忍獣」の生き残りカノンとヤヒロ。人間に命を狙われつつも血族同士の決着を付けるために戦い続ける和風バトルファンタジー。


ストーリーをざっくりいうと…
「忍獣一族」の生き残りであるヤヒロとカノンは、滅ぼされた一族の仇を討つべくアギラへの復讐を誓っていますが、
「風魔」の襲撃にあい、カノンが「神格化」、ヤヒロが負傷してしまいます。
薄れる意識の中で、12年前の過去が走馬灯のように過るヤヒロ。
カノンの父でもあるマク、かつての仲間であるセン、カグラが登場し…

っていう和風アクションなんですが、これ字面で読むより絵ぇ見たほうが早いかも。



このヤヒロ(右)とカノン(左)なのですが、大変なことになります。





優しい表情をしているヤヒロなのですが、戦いのシーンになると一変。





眼力というか気迫というか、画面から伝わってくる画力がすごいというか。
カノンやヤヒロの穏やかな優しさと対比的に描かれる「神格化」のシーン。
タイトルの意味がここで現れてるなあと感心させられます。

他にも魅力的なキャラクターがまた美しく、臨場感豊かに描かれます。

カグラさん


センさん


みんな大概にマッチョだけど、それ以外はかぶってないし見分けもすぐつきます。
キャラクターの持つ雰囲気が違うのが伝わってくるからでしょうか。
アクションストーリーながらも、ヒューマンドラマのような味わいがあります。

こんな美しい水彩画のような背景もあり…



「神格化」シーンは見応え抜群で、たとえていうならスーパーサイヤ人4ってあたりかと思いますが、ぜひお確かめください。
剣術のみならず、獣系?アクション、忍獣相手にどう闘っていくのか、そのへんも見所です。

あっ、これも。
小田原愛さんの作者アイコンもまたポイントのひとつですね。






絵柄って好みがあるかとは思いますが、上記2作品、作者さんの「丁寧さ」や「プロ意識」が伝わってくるからとても好感を持てます。
漫画のことはよくわからないし、私自身に絵心はびっくりするほどないのですが、細かな衣装や背景、人物の表情が描かれると、またストーリーも味わいが出てくるというか。

「アクションはちょっと…」
「ファンタジーより恋愛要素を…」
という女性の方でも、絵柄からでもどうでしょうか。
気づいたら世界観にひきこまれているかもしれません。

両作品ともまだ30話未満。
これからの展開が楽しみです。



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1 コメント

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同意見です! (通りすがり)
2015-05-21 09:01:56
忍獣カノンは連載当初から、
水神鳴は今日の早朝に初めて読みました!
どちらも和風ファンタジーという
私の好きなジャンルなのですが、
ストーリーもさることながら
絵柄がとても素晴らしいです!

このブログを発見したのは偶然だったのですが、
同じ意見の方がいらっしゃってとても嬉しいです!
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