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【ネタバレ注意】3分でわかる『第3艦橋より』、その3(34~44話)

2015-08-27 22:46:58 | 漫画いろいろ
comico、城谷間間さん作の『第3艦橋より』のあらすじ(その3)です。
神回・神展開が続く、34話から43話くらいまで。



(2015年8月末現在、最新93話)




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【ポピーvsこぴみ】


<34~38話くらい>
・こぴみ(複製体)、暴走
・ポピー、こぴみにフルボッコにされる
・スッチの語るテヤ人の歴史
・魂がないQWERTY人は思考制御素子がないと暴走してしまう
・ポピー、スッチの涙を拭う
・ポピー復活、スッチからアンプルをもらう



ことみはポピーと別れの握手をしたあと、精神的疲労から眠り込んでいました。
目が覚めたことみはポピーたちに目的は何だったのかと尋ねます。

ポピーは自分が知りえているのはQWERTY全体の目的意識は艦長が統括していること。
その目的は平和的観測であること。


また自分の本職は人間に限らず様々な動物の言語を解析することを専門としていることを話します。
このときポピーは鯨に関して、「人間とは全く違う哲学性を持ったコミュニケーションを図っている」と話しており、「あれ木星圏にも…」と言っています。

歓談していたポピーとことみでしたが、スマロが近づく追っ手を察知し早く逃げる必要があると伝えます。
ことみとスマロが去ったあと、ポピーは艦長やスッチを案じながら善後策を考えますが、そのとき複製体に異変が起きます。(第34話)

「地球に帰らないと…」
と急に言葉を発し動き始めた複製体。
帰巣本能とそれを妨害するものへの敵意が剥き出しとなった複製体は、制止しようとするポピーを襲い続けます。(第35話)

一方、スマロとことみですが、移動中に休憩をはさみながらも地球に還る意思をさらに強めていました。

+++++++++++

瀕死の重傷を負ったポピーのもとへ現れたのはスッチでした。
複製体が失敗だったのか、その原因もわからず、もがくポピーにスッチは投薬処置を施します。

スッチはポピーに複製体の真実を語りました。

魂を持たない器は本能や欲望のみが顕在化し暴力衝動を抑制できなくなってしまうこと。
そのため強力な思考制御を施す必要があること。
地球人なら、とスッチも期待していたものの、やはり魂を持たない器はあのようになってしまうこと。


そしておもむろに続けます。

方舟で去った母星そのものが魂の部屋、魂の輪廻転生のための装置であったこと。
母星を捨てたことで魂のほとんどが宇宙空間に消失してしまったこと。


さらにスッチは続けます。

「これは私たち元老院の…テヤ人の罪と罰です」と。(第36話)

母星を旅立ったQWERTYの中、まだ5万人の人口があったころ、スッチは人口を管理する医師でした。
限られた環境の中で文明を維持していくためには、生命の管理はやむをえないことでした。



しかしその管理されていたはずの人口が、QWERTYが境界面を脱出したころから、急激な妊娠率の低下によって減少し始めます。
当時それに気が付いていたのはスッチともう一人の男性でした。

妊娠率の低下、すなわち人口減少、QWERTY全体の人口は母星からの距離に反比例して減少していくという『魂の在処』という説が唱えられました。
結果7人にまで減少したテヤ人は魂と呼ばれる現象の特性に苦しみながらも、現在の元老院となります。
魂の問題は解決せず、現在のQWERTY民は全て思考制御がなくしては暴走してしまう、そんな仮初の生命とされます。


「そうするしかなかった」と涙を流すスッチ。
ポピーはスッチの涙をぬぐいながら、初めてスッチに会った時に抱いた感情と感謝の意を伝えました。(37話)
(1話にてポピーはスッチに対し「お母さんみたいな人」という第一印象を抱きます)


+++++++++++


スッチの処置によって回復したポピーに、スッチはあの複製体とは対峙しないように助言をします。



しかし、もし対峙せざるを得ない状況に陥ったときに思考制御素子を破壊するためのアンプルを渡します。
スッチは思考制御素子の破壊に関して不可逆的なものであるため、覚悟を決めて使うように付け加えました。

「これが終わったらまた第3艦橋で会いましょう」と去って行ったポピーですが、スッチはその背中に「さようなら」と声をかけます。(38話)





【スマロvsこぴみ】


<36、39~42話くらい>
・スマロ、こぴみにフルボッコにされる
・ことみ、台車を持って戻ってくる。
・スマロ、生命を問う
・ことみ、土星を肉眼で見る。




ポピーを襲った複製体はやがてスマロとことみのもとへたどり着きました。
スマロが異変に気が付きます。〈36話)

複製体の攻撃によりスマロは腹部を損傷。
電源に危機があるとことみに逃げるように言いますが、ことみはスマロを助けようとし、複製体に襲われます。〈39話)

ことみがスマロの名前を呼びながら涙を流した時、スマロはスマートフォンのバッテリーで再起動し、ことみのピンチを救います。

複製体が動けない間に逃げようと試みますが、スマロは力尽きかけます。
今度こそことみだけで逃げて脱出ポッドに向かうように言い、ことみはいったんその場を立ち去ります。

このときスマロは「物はいつか壊れる運命です」とことみに訴えかけました。
ことみが去った後「私の為に涙を流してくれてありがとうございます」と言います。(40話)

動力源を失ったスマロは倒れこんだまま自閉モードに入ります。
しかしことみが台車を持って戻ってきました。

ことみはスマロを台車に載せて、涙ながらにスマロを『修復できる施設』まで運ぼうとします。
そんなことみに対し「生命とはなんなのでしょう」とスマロは問いかけます。(41話)



スマロを運びながら、ことみはスマロに「地球に来ないか」という提案をします。
それは先ほどのスマロの問いかけに対して、ことみなりに出した答えの形のひとつでした。〈42話)





【スマロの涙と魂】


<42~44話くらい>
・ことみとスマロ、ポピーと再会
・スマロ、嘘をつく
・スマロ、涙を流す
・スマロに魂が宿ったかもしれない
・元老院、転生のために本気を出す
・マリーゴールド、決意を新たにする。


エレベーターまで到着し、そこでことみはポピーと合流しました。

ポピーに状況を説明しますが、その直後、複製体が追いつきます。
ポピーはことみにスマロを連れて逃げるよう言い、ポピー自身は再度複製体と対峙することになりました。



ことみはスマロのナビのまま引き続き運びますが、案内された場所は修復施設ではなく脱出ポッド発進場に続くエアダクトでした。

そこでスマロはことみに嘘をついていたことを告げます、「自分を治せる施設などもうない」と。
「人に対して嘘をつけないように設計されているはずの私が嘘をつけた…つまり私はもう壊れているのだと思います」とスマロは言います。
感謝の意を伝えた後ことみの手を離しました。〈42話)

ことみの手をエアダクトの中で離したあと、スマロは座り込み、ことみとの思い出の再生を繰り返します。

目に涙を浮かべた後、倒れこんでしまいますが、そこへやってきたのがスッチでした。



スマロはスッチの手を取りますが、スッチはスマロの涙の痕跡や動力源を失っているのに動いていることを不思議に思い、が宿った?」と勘付きます。
このときスマロはかみさま、私は生きたい。もう一度ことみ様に会いたい」とスッチに言いました。〈43話)

スマロは損傷した腕と腹部の痛みを訴えますが、本来無機物であるはずのスマロが疼痛を訴えていることにスッチは困惑します。
ともかく修復すべくスッチはスマロをつれて空間転送をし、その先で艦長とマリナに合流しました。
何が起きているのかと尋ねる艦長。
スッチは「魂が宿ったかもしれない」と話します。

+++++++++++

スマロに宿った魂を観測する3人ですが、それはことみの飼い猫・にぼしの視点で見たと思われる断片的な映像でした。
このときQWERTYは木星と土星の間あたりを航行しています。
QWERTYと地球の距離に関して「魂の転生が起きても不思議ではない」と話しています。

艦長はついでながらにマリナに付け替えてもらったPTSの核の調子が悪いとスッチに伝えます。
スッチは一瞬意識を失った後、「残念な報告です」と2人に元老院の動向を伝えました。
艦長が更迭されたのち、スッチ以外の元老院6名が母体樹の機能停止を実行したこと。
つまり院長候補生の生産が停止されたこと。
居住区のQWERTY民への粛清もじきにはじまること。
今の元老院にとってQWERTY民は自分たちが転生するための道具にすぎないこと。



「あの子たちは本気です」
「あの6人の考えは変わらなかったようです」
とスッチは言っています。

何一つ救えないことに絶望するスッチですが、希望であるスマロを見やりつつ、艦長は「諦めるのは死んでからでいい」と決意を新たにします。
「私はQWERTY民全員の存続と出来うる限りの繁栄を望む」と艦長は言います。(44話)



続きます。




・本編を読む→comico『第3艦橋より』

・もうちょっと続きを読む→【ネタバレ注意】3分でわかる『第3艦橋より』、その4



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