「失恋をするたびに二度と恋なんかしないと誓うくせに、あたしはまたすぐに恋をしてしまう。とはいえその秋の失恋はかなりの痛手で、こんなに辛いのなら恋なんてするもんかなんてことを本気で思っていた。そしてその決意と同じくらい、何番目かも数えていないくらいの恋を本気でしていた。」
12月、冷え込む冬の夜。車の中はエンジンをかけても暖かくならず、外からずっとコートを着ている。東京の空は恐ろしく冷たい。複雑 . . . 本文を読む
上尾マルヒロで開催されている平山郁夫の版画展に行ってきました。
シルクロードを行くキャラバンという基本的に同じ構図なのに、どれも1つずつ違っていてそこには違う時間があるんだなと思いました。
特にパルミラ遺跡には感動しました。
パルミラは行ったことはないし多分行けるのは老後になりそうですが、遺跡とキャラバンというのが味噌汁と御飯、タバコとコーヒーみたいに当たり前の相性の良さでした。
百貨店の一 . . . 本文を読む
9月5日
7:00
気が付いたら寝ていた。
昨日は私一人でチャンネルを独占できるぞと張り切って、19時からひたすらにバラエティ番組をはしごした。
バカデミー賞、ロンドンハーツ、リンカーン、ぷっすま。
いつもならお父さんお母さんと一緒に笑うのだけれど、今日は私1人。
少し寂しくなるけれど、またバカ笑いをして吹き飛ばしていた。
昨夜激しく降った雨。
日向見温泉街は水の匂いが漂っていた。
朝食までは . . . 本文を読む
12:10
中之条駅
いつもよりグンと短めの乗車時間。
車窓が緑を濃くしてしばらくしてから、中之条駅に着いた。
いつものようにガイドブックは持っていないので観光マップをもらう。
定刻、少し混んでいるバスは四万温泉に向けて出発した。
沢田農協の農産物直売所がこみあっている。
わざわざバスを下車する観光客もいる。
なんだかんだで農の未来は明るいと思える光景だ。
サルビアの群生が見えた。
赤い夏。 . . . 本文を読む
9月4日
9:23
桶川駅
憧れの四万温泉へ行く。
隣の群馬、電車とバスを乗り継いで2時間半。
遠くもない、近くもない。
そんな中途半端な距離にある北関東の温泉が好きだ。
旅の始まりはいつも暗い時間だった。
強硬日程、根性勝負のはじまり。
夜行列車に乗るため熱海や小田原を目指す最終電車。
北海道に向かう東北本線始発に乗りたくて、まだ夜明けも薄暗い始発電車。
明るい時間は久しぶりだ。
いつも学校 . . . 本文を読む