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【完全版】 『あさが来た』まとめ2.惣兵衛、おみかん色の人生 【幸せを呼ぶ白蛇さん】

2016-03-29 13:51:36 | 朝ドラ


2015年後期朝ドラ『あさが来た』で印象的な登場人物のひとり、眉山惣兵衛(演:柄本佑)。
個人的にがんばった大賞を贈呈したい登場人物。

 

惣兵衛の眉山家が営むのは『山王寺屋』。
許嫁チェンジを経て、惣兵衛のもとに嫁いだのはあさの姉・はつ(演:宮崎あおい)でした。



本編のあさと新次郎、加野屋と並行するストーリー。
御一新の荒波を乗り越える加野屋と対照的に没落した山王寺屋。
そして眉山家は和歌山でみかん農家を営むことになります。









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大坂の歴史ある両替商・山王寺屋の若旦那・眉山惣兵衛。

・貧乏ゆすり
・子どもに不親切
・姑(菊さん)うるさそう
・舅(栄達さん)は頼りなさそう。
・ていうか篤蔵に謝れや


と初回登場から散々な言われっぷり(最後のは微妙に違う)

ちなみに「子供に不親切」ってのはこれ。

 
どうしてそうなった。

(→1週





「中身はあかんたれのままだな。おはつも辛気臭いおなごやな」


「わしな、いつかあのお母ちゃんこっそり殺したろ思てますのや」

辛気臭いのはおまえじゃ、と言われまくっていたあの頃。
なんか闇深そうなキャラクターをにじませていたあの頃。




そんな不気味さを出していた白蛇・惣兵衛。
白無垢のはつと一緒の1枚の鏡に映る意味深なシーンでした。(このとき実はひとめぼれしてました)

(→2週




幸せそうに描かれたあさの嫁入り、その一方で「はつさんは大丈夫か」と。


「せやけどええやないか。派手さはあらへんけど美しい柄や」

もうデレたよこの人……!!

 

繊細過ぎる白蛇はんこと惣兵衛さんのデレ顔。
結果、全然大丈夫だった。



山王寺屋を訪ねたあさでしたが、はつと惣兵衛はデートに行こうとしてました。
しかも「ほな先行くわ」って言ったくせに
あさとはつの会話が終わる1分弱、のたのたのたのたのたのたのた歩くこの優しさ。


がしかし、そうもうまくいかないのが朝ドラの定石。

 
いびりフラグが立ちました。

姑の菊さん、フルスロットルではつをいびる。
「もうええがな」と助け舟出す惣兵衛。


しかししかし、土方歳三登場に沸いたりあさと新次郎の初夜に沸いた第3週。
土曜のラスト数分に衝撃展開が待っておりました。

 

菊さんにより蔵に閉じ込められたはつ。
「助けてくれ」との悲痛な叫びを聞きながら、何もできない惣兵衛。
なかなか衝撃でした。

(→3週、その1
(→3週、その2




はつが蔵に閉じ込められたまま4週へ。



落ち込んで食事もろくにできないはつにこの言葉、なのですが。
言葉と表情が一致してない……
本当ははつのことが心配で仕方ないんだな、と。

しかしですね。
1週2週であれだけ言われてた惣兵衛がね、3週4週に入ってこの変化。
これは脚本がすごいのか、演出が凄いのか、役者が凄いのか。
ああもう、全部すごいわ。


 

大政奉還を迎えたこの瞬間。
(大河ドラマじゃないよ朝ドラだよ)



大阪経済が混乱期に入っていくこの時期。
新政府から用立てせいと言われた10万両をめぐり、うまく立ち回れない山王寺屋。

今後の経営について意見するも、母親である菊さんから「みんなあんたのせいや」と言われてしまいこの表情。
ちなみにこのあと菊さんは出ていくのですが、一瞬「言い過ぎたか」の表情をしてまして、そのへんも見物。

ますます混乱していく山王寺屋。
取り付け騒ぎが起こり、店の前に立って客を落ち着かせるあさ。
一方はつは……


井戸に転落。

音を聞きつけて駆けつけた惣兵衛とふゆ。
惣兵衛が助けにおります。

 



井戸の底に、光が射したその瞬間。

この安堵感は非常に大きかったです。
びっくらぽんからの攻撃的な予告、突然の井戸落ち。
えっうそ!どうなるの?!と思ったら。
はつはあさからので笑顔を取り戻し、助けに来た旦那様との絆を深めたというシーン。

もういい意味で予想を裏切られた。(泣いたよ)

(→4週




しかし御一新の波は乗り切れず、山王寺屋は破産。
眉山一家は行方不明に。

そんな逃亡中に起きた、とんでもない事件。
菊さんの溜まりに溜まった鬱屈が爆発。
はつを疫病神と責める菊さん。
さすがに栄達さんも止めに入るものの止められず。


「厄病神は…お前や!」
「死ね……」


叫び声をあげて、穏やかだった表情を豹変させて、短刀を菊に向かって構える惣兵衛。
思いっきり振り上げて、振り下ろした先には菊をかばおうとするはつがいて……


蔵を超える衝撃展開。
そりゃあ有働アナのつけまつげもとれるわけだ。




すっかり行方不明になってしまったはつを案じるあさ。
そんな朝を見かねて、巾着GPSではつたちを見つけた新次郎。
すったもんだの末にあさとはつも再会するのですが。

そのとき惣兵衛がこちら。

 

なんかたくましくなってるー!!!
(おはつさん曰く『黒蛇さん』


「わしのせぇで…ほんま堪忍」

見た目黒蛇になって、どこのDASH村ですか?ってくらいにたくましくなっても。
心は優しく繊細、はつにデレデレな惣兵衛、なのですが……


「惣兵衛の心の奥に潜む闇の存在」

何やら不穏な惣兵衛の目の動き(傷をみたあとの惣兵衛にご注目)からの不安に、追い打ちをかけるナレーション。
この後、はつの妊娠が発覚した直後に、黒蛇さんは失踪します。

(→5週





あさは炭坑で奮闘中。
はつははつで、突然やってきたよのさんのナチュラルいけずを撃退しつつ、突然現れた五代くんに冷たい目線を贈りつつ、惣兵衛の行方を捜していました。

そんなとき、寺町で惣兵衛発見のはつ。

 
「なんでそないに自分を痛めつけはるんだす」
「なんでお前がこないなとこに…」


はつが現れた瞬間に目の色を変える惣兵衛。


「あの時ほんまは楽しかってん」
「あの時何でかほんまに楽しかってん」


夜逃げしてみんなで畑を耕したあの頃が楽しかった、でもそれに罪悪感を感じていた、と本音を語る惣兵衛。

惣兵衛の表情映さないのずるいぞBK。
でも背筋伸ばして凛と立つはつの全身を映すのもいいぞBK。



「誰の前でも気取ることあれへん、ああこれが人の世だったんやて…」

 
「お前にもう、一生得意な琴も持たしたらへんいうのに、何でわしが笑て生きてられるんや」

山王寺屋のお屋敷、お琴を弾くはつは寂しげに映っていたけど。
画面の外で聴き入っている惣兵衛がいたんですね。

 

はつに連れられて菊、栄達、藍之助の元へ。



「いつか殺してやりたい」と言っていたお母ちゃん、
本当に刃物を振り上げたお母ちゃん。


あの日、ナイフの刃は菊ではなくはつに刺さってしまったけれど、惣兵衛と菊の心の中ではお互いに刺さり合った。
決して見せはしなかったけれど、2人ともたくさんの涙を流して一度死んだんだろう。

なんかねえもうこの週はねえ……
五代さんとの再会で「時代せいだった」と再認させて、よのさんのいびりで視聴者に菊さんを許させて…からの惣兵衛の再会。
15分の朝ドラとは思えない充実感でした。


(→7週




 
「わしはそないな暮らししたいんや」

惣兵衛の未来予想図。子どもたちに囲まれて自分たちで畑を耕していきたい未来。


「どないしたんや」

ちょうど今井家が東京に居を移すとき、はつはあさの言葉を受けて和歌山の土地を借ります。
そのことをなかなか言い出せないはつに優しく尋ねる惣兵衛。

(→第8週




炭坑ではサトシ事件が勃発中。あさは奮闘中。


「そのうちヒゲでも生えてきそうな勢いやなあ」

大股で闊歩するあさに突っ込む惣兵衛ですが。
おまえがいうなwww

 

井戸を背に、和歌山へ。
未来へ踏み出そうとする惣兵衛とはつですが、菊さんは猛反対。


「(大声で)なんでわかってくれへんのや!」

ちょっとびっくりした。


「今回ばかりはそないな訳にいかへん」

自分も悪かった、と反省する惣兵衛。
『お家を守るとは』を改めて突き付けられたシーンでした。


そんなある日。
惣兵衛なにやら旅支度。


「すぐ帰る」

と惣兵衛はしっかり言うものの、惣兵衛は前科があるので不安なはつ(第2子妊娠中)
不安なはつを励ます菊さんの優しさも見どころです。

で、まあ宣言通り帰ってきました。割と早く。

 
「ほんまはなあ、もっと早帰るつもりやったんけどなあ」
「和歌山や」


惣兵衛は引っ越し予定の和歌山の下見にいっていました。

(はつには教えてやれよって思ったけど、よくよく考えたらお着物といい、惣兵衛はサプライズ大好きだったしな)

惣兵衛は山王寺屋のファーストペンギン。

(→9週その1
(→9週その2





惣兵衛とはつは、菊の説得にかかっていました。

 
なんか楽しそう。


「なぁお母ちゃん、そこから始めてみようさかい」

これから大冒険が待っているような子供のような惣兵衛の目。


それでも頑固な菊さんを説得にかかるはつ。
栄達お父ちゃんの力もあって、(というより菊さんはただ意地を張っていただけかなと)、無事に和歌山行きが決定。



はつさんの手を握り、はつさんをハグしようとしていたようですが。
栄達さんすぐ帰ってきちゃってドンマイドンマーイ。



はつにも新しい朝が来ました。

ところで、和歌山行きの話をあさに伝えようとしたはつ。
しかしちょうど加野屋では八代目加野屋久右衛門の襲名披露が執り行われていました。
「わお」なあさを観て、少し気落ちするはつ。


「アホ!お前は今の身なりこそ劣ることはあっても、ほかにあの妹に負けてるとこなんて何ひとつあれへんわ!」

はつさんの背中をぐいっと押す言葉。
ていうかはつ愛がだだ漏れ。

 

新次郎さんとの男子飲み会にて。
文珍師匠と、思いっきり笑顔の惣兵衛。
あの辛気臭い白蛇がこんな笑顔を見せるとは想像すらしませんでした。


で、大阪を発つ前の夜、はつと藍之助が加野屋に泊まりに来ました。
あさとはつ、仲良し姉妹の思い出作り。
新次郎と亀助が持ってきたのは……はつのお箏。

 

モジャ蛇のときに「お前にもう、一生得意な琴も持たしたらへんいうのに、何でわしが笑て生きてられるんや」と言っていたあのお箏。
あさとはつの奏でる箏の音を、外でこっそり聞いている惣兵衛。

自分が贈ったお着物より、箏が心残りだった惣兵衛。
「自分が何をしてあげたか」よりも「相手が今何を望んでいるか」をきちんと考えられるって素晴らしいなと。
惣兵衛の思いはいろんなものがあるのだろうけど、この幸せそうな表情な。


そうして惣兵衛とはつたちは和歌山へ旅立っていきました。



あさの妊娠を知り、はつから届いた手紙で一家の近況が知らされます。

ん?

惣兵衛、散切った?!( ゜д゜)

(→10週その1
(→10週その2






惣兵衛たちが本格的に再登場するのは17週。
和歌山での生活は軌道に乗り、藍之助、養之助も大きく育っている様子。

 
「会いたかったわ」
「おみかんのおばちゃんやで」


はつの存在は、千代の人生に大きな影響を与えることになります。


「畑仕事の合間に私かはつさんかで、その奥さんにお琴教えてますのや」

明るいBBAになった菊さん。
よのさんとの話がはずみます。
羽振りの良い庄屋の奥様にお琴を教えているという話。
あのとき惣兵衛が新次郎に探させて、はつに持たせたあのお琴がここまで生きてくるとは。
しかもはつアゲよりも、むしろ菊さんアゲに使われるとは。



藍之助と千代の微笑ましい様子も。

(→17週




加野銀行が開業。
あさは新たなスタートを切るのですが、そこにやってきた意外な来訪者が藍之助でした。
加野屋で働かせてほしい、という藍之助を受け入れるあさたちですが、どうも違和感が。

そこに、怒るはつさんがやってきました。


「そないかわいらし格好して行くんやね」

穏やかなはつさんが怒っているせいなんでしょう。
はつさんがお着物のことにこうした形で言及するのは珍しく、「褒めてると見せかけて…」と物議を醸したシーン。

 
「僕は一生あの山の中でみかんのために働くやなんて、そんなん真っ平ごめんや!」
「お母ちゃんには何言うてもかまへん。せやけど今の言葉、今度またお父ちゃんの前で言うたら、お母ちゃんあんたを許さしまへんで」


藍之助が嘘をついたこと。
あさと新次郎もうすうす勘付いていながらも、こうした形で露呈してしまったこと。
それは、正吉さんも渋沢栄一もへえさんも、みんなが大切にしていた「信用」を大きく裏切る行為でした。

はつに連れられて和歌山へ帰る藍之助。
それを迎えたのが…


「おかえり」

4文字に詰められた惣兵衛の思い。
「無事に帰ってきてよかった」
「山王寺屋を残せなくて申し訳ない」
「生き方を選ばせられなくて申し訳ない」

いろんな感情が含まれてるんだろう、惣兵衛の繊細な表情。

(→18週




18週末、「気晴らしに旅行に行こう」とあさたちが向かったのは和歌山・有田、はつさんのおみかん山でした。


「妹さん…?おおっ!新次郎さん!!」

あさのことを絶対名前で呼ばない惣兵衛。
シンちゃんにテンション振り切るソウちゃん。


地方農業の厳しい現実に立ち向かう眉山家。
しかし藍之助と、はつ、惣兵衛の間にはまだ壁がありました。
はつがあさに話すのは藍之助が家出する前の出来事。

「お父ちゃん。なんで両替屋捨てたんだすか?」
「山王寺やはあの加野屋にかて負けへん店やったと聞きました。何も大阪捨ててお百姓にならんかて!」

と惣兵衛を責め立てる藍之助。



何も言わない惣兵衛。
口論を続けるはつと藍之助。

はつが藍之助に手を上げようとした瞬間。

 

ほんとにひっぱたきそうなはつさんに、惣兵衛がまた絶妙なタイミング、叩く直前でカットイン。
(柄本さんは宮崎さんの呼吸をはかってタイミングをとったらしいです)

あのとき惣兵衛がナイフ振り上げて、はつさんがカットインしたときとは逆。

そんなことを思いだしながら
「この道があんたに負けてるやなんて、思われへんのだす」
とあさに話すはつ。

そのころ惣兵衛は、新次郎と一緒にみかん畑にいました。


「親の決めた通り歩かせることが一番やあれへんってことは分かってる」
「子どもらにとって何がええのか、まだわからんやろ」

何がいいのかなんてわからないし、それを決めるのは親じゃなくて子ども自身だ、と。



すっかり明るくたくましくなった惣兵衛。
それを茶化すような新次郎。


場面は一転、

 
「話がありますのやけど…」

あさへの相談は藍之助の事でした。
藍之助の働きぶりについてと尋ねると、「藍之助と一緒に働いていて楽しかった」とあさ。


「羨ましいんだす、惣兵衛さんのことが」
「わしが羨ましいやて?」


あさが加野屋でそうだったように、惣兵衛もまた山王寺屋でファーストペンギンだった。
あさと惣兵衛の人生はどこか通じるものがあるのかもしれません。


そんなあさと話す惣兵衛。ツーショットは2週以来。

 
「昔のお母ちゃんもこないやったんやろなあ」

あさの奮闘ぶりを聴き、思わず菊さんが脳裏に過る惣兵衛。
リラックスしたのか、ダラーンと足をのばすあさに過るのは1週のあのシーン。

そうして家族を呼び寄せる惣兵衛。
少しだけ入ってしまった亀裂を治すように、穏やかに半生を語り始めるのでした。

 
「わしら…親の言いなりに生きようとした。自分にはその道しかあれへんて思てましたんや」
「ようよう道いうのは自分らで探して歩かなあかんいうことに気ぃついたんやな」



「そうやってお母ちゃんと選んだこの道や。今の暮らしに誇りを持ってる」

菊さんはやはり納得がいかず一言言おうとするのですが。
「お母ちゃん、わしなあ!今親の言いなりやったこと反省してるゆう話してますのや」

何も言い返せなかった時もあった。
怒鳴り声をあげたときもあった。

でも今は違う。
一回りも二回りも大きくなった惣兵衛。

そんな惣兵衛の様子を見て、藍之助と養之助が頭を下げ、藍之助はもう一度、加野屋で働くことになります。

(→19週




加野屋に成澤がやってきて、女子大学校プロジェクトが動き出したり、大隈重信夫妻が登場する週。



加野屋で正式に勤めることになった藍之助から、和歌山の眉山家にお手紙が届きました。
その手紙と一緒に入っていたのは、藍之助が初任給で買ったハンドクリーム。

成長した藍之助からの思わぬ贈り物に笑顔こぼれるはつ。
そのはつの笑顔にやっぱりデッレデレの惣兵衛。

(→20週その2




あさが萬屋に刺され、生死の境をさまよっていた頃。
「アサキトク」の電報を受け、大阪にやってきたのははつと惣兵衛。


「けど急に危篤やて、どないなことやったんだす?」
「いや~暴漢にブスッと……」

「へ?!」
「ブスッとて…?」


※プスッと刺そうとした人と、なんやかんやあって軽く負傷した人。


あさの容態も安定したと聞き、ほっと気が抜けるおはつさん。
それを見守る惣兵衛さん。


「ん…あきまへん。藍之助も寝ております」
「あ…すまん」



人様んちだろうが息子の前だろうが、ところかまわずイチャつくこの夫婦よ。
「惣兵衛ははつさん大好き」じゃなくて「柄本さんが宮崎さん大好き」に見えて仕方ないwww



あさの見舞いも済み、和歌山に帰った惣兵衛たち。

 
「大阪にもういっぺん山王寺屋だす言う夢…もう諦めてくれへんか」
「銀行にはのれん分けいうしきたりなんかあれへん。銀行は両替屋とは何もかも違てますのや」


大阪で藍之助から伝え聞いた『現実』を菊さんに伝える惣兵衛なのですが…


「私はなぁ大阪に帰りたかったんや。ようも私の最後の夢奪うてくれましたな!」

この週、あさと成澤による女子大学校設立に向けた動きは、大隈夫人・綾子の力もあり大きく動き出しています。
「あさの大学校は作ることができる」、でも「菊さんの山王寺屋の再興はできない」。
もうかかることはない山王寺屋の赤い暖簾。

(→21週




その矢先、菊さんが腰を痛めてしまい寝たきり状態に。


「こら…わしのせえやないか思えて。わしがお母ちゃんの大阪に帰りたいゆう最後の望み断ち切ってしもたさかい、こないなことに…」

涙を流す惣兵衛を励ましながら、菊さんの介護にいそしむのははつさん。

 

明かされる3週の蔵閉じ込めの真相。
菊自身も、惣兵衛も閉じ込められたあの蔵。


「ここが私らの…山王寺屋なんや」

惣兵衛に抱えられて縁側へ。
おみかんの花のにおいを感じながら、菊さんは居場所を見つける。
その後菊さんは旅立ちました。


菊さんが旅立ち、はつの実母・梨江も旅立ちました。



やがて喪が明け、かねてから予定していた養之助の祝言が行われることに。
その直前、惣兵衛ははつにある贈り物をします。


惣兵衛さんとおはつさん思い出の逸品、露芝のお着物。(3週で登場)


好きが溢れ出ちゃう惣兵衛はん。

(→22週




そうして迎えた養之助の祝言。



おや?おはつさんと惣兵衛さんは…?

 
新婦のせっちゃん放置、俺の嫁・露芝のはっちゃんに見惚れてるソウちゃん。
そのうち涎でも垂れてきそうな口角ゆっるゆるなデレ顔。



「おい。花嫁見んと自分の奥さんに見惚れてどないしますのや!」

んなデレてっからつっこまれちゃったよ、ソウちゃん。


しかしそんな幸せムードも一転。
養之助に新兵証書が届きました。



栄達さん、突然和歌山からやってきました。
辛い足腰をおしてでもやってきたその理由は、働き手がいなくなる眉山家に藍之助を連れて帰るため。

そして養之助は兵役へ、藍之助は和歌山へ。

(→23週




惣兵衛が山を半分売ろうと言い出します。
理由は人手不足。
藍之助が帰ってきたものの、栄達さんは具合も悪く、惣兵衛も無理はできない。
せめて養之助が帰ってくるまで……とは思うものの。

そんな矢先に栄達さんが亡くなりました。
大阪から藍之助を連れ戻してくる、それが「おじいちゃんの大仕事」。

藍之助は会報で読んだという害虫駆除を試してみることに。
実は虫が苦手だったというはつは大喜び。

で、この方はというと…


「まだ効くかどうかわかれへんけどな」

「言ってくれればわしが全部食ったのに、いじらしいわての嫁さん」なのか「毛虫が苦手なわての嫁さん世界一」なのか。


(→24週




しかし25週、そんなデレデレ惣兵衛にも病の影が忍び寄ります。

一時、新次郎の来訪で底抜けの笑顔をみせるものの。

 
「イノシシはなぁ眉間や。イノシシとヒグマは眉間」

あの頃、和歌山に初めてきたときのことを朗らかに語る惣兵衛。
名前で呼ぶのは家族以外では新次郎だけの惣兵衛。



体調を崩しながらも、はつの絞ったミカンジュースをこれまた幸せそうに味わう惣兵衛。

「さすがわしの嫁のこしらえたみかん、わしの嫁のこしらえたみかんジュース、さすがわしの嫁の(以下略)」
そんな声がどこからか聞こえてきそう。



看病するはつに、惣兵衛はあることをお願いしました。


「そないな顔せんとくれ。笑てくれ」

それでも、「笑いたいのに…笑われしまへん」と涙を流すはつ。

「ようよう弱いところ見せてくれはりましたな」

涙を流すはつに、笑う惣兵衛。

惣兵衛は、藍之助、養之助、節ちゃんと初孫ちゃんを呼び寄せて、言いました。


「わしな…ええ人生やった。フフッ、ええ人生やった。
誰に愛想笑いして頭下げることものう、土の上に立って自分で耕して、みかん作って家建てて子ぉ育てて…こないな誇りあれへん」


誇り高い人生。
自分で切り拓いた道。
そばにはいつもはつがいた。

みかん色した惣兵衛の人生。






大好きなはつのそばで、大好きなはつのお箏聴いて。
あの最後の大阪の日と同じ、幸せそうな顔してる惣兵衛さんが愛しくて。

ああ、これが惣兵衛の最期なんだなと。
続くはつの慟哭に、涙があふれて止まりませんでした。



そして旅立った惣兵衛。


「一家みんなで身の丈に合うた暮らししたらそれでええのや。みんなで笑て暮らせたら……それで十分だす」

惣兵衛の残した言葉の通り、笑顔を取り戻したはつさんは強い。
惣兵衛はきっとどこかで見守っている。


(→25週




史実では広岡浅子の異母姉・はるは薄幸の女性だったそうで、夭逝したとのこと。
(あまり記録も残ってないとか)
なので夜逃げ以降の部分はドラマにおける創作、フィクションになっているそうです。
波瀾万丈な人生ですが「ドラマの中だけでもせめて幸せになってほしい」と。

惣兵衛、いろいろあったけどよかったね。






(おまけのモジャ蛇)


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