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【ネタバレ注意】3分でわかる『第3艦橋より』、その5(55~65話)

2015-08-27 22:50:27 | 漫画いろいろ
comico、城谷間間さん作の『第3艦橋より』のあらすじ(その5)です。
元老院が本格登場、過去と現在が交錯する、55話から65話くらいまで。


(2015年8月末現在、最新93話)




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【QWERTYの歴史】


<55~59話くらい>
・テヤを脱したQWERTYは、何らかのウイルス感染により7人にまで減少した。
・漂流物は「回収しなければよかった」
・生き残った6人の新生児たち
・ヨベルら子どもたちに襲われたスッチ、艦橋区でスマロと出会う。
・スッチ、複製体計画に着手
・スッチとヨベルら再会
・スッチの魂を格納
・目覚めたスッチに、オリスが事の顛末を告げる。
・ポピーアジェナという名前の秘密




ここで場面は変わり、QWERTYが母星のヘリオポーズを離れた場面になります。

スッチは宇宙の漂流物を回収したという報道を観ながら、医師として勤務していました。
漂流物に関して「文明的な何かだとすれば遥か昔超古代文明が我々より先にこの外宇宙まで来ていたことになります」とコメンテーターは述べています。

次の場面、スッチは葬儀に参列していました。
10日間で20人もの艦橋区の職員が亡くなっているとのことで、夫が艦橋区に勤務しているスッチは心配になります。

次の場面、スッチは論文発表の場にいます。
生殖のための精子と卵子の運動は、恒星と惑星の運動が関係しているというスッチの発表ですが、トンデモ論だと罵倒されてしまい、セクハラめいた発言もなされます。
このとき「たまたま流行り病で死亡者が増えている」と話されています。

続いての場面、スッチの親友が懐胎し、スッチはその旨を伝えています。
しかし次の場面、その親友の葬儀と思われる描写が描かれます。
この一連の出来事に対して、スッチは「人が死にすぎている」と疑念を抱きます。

報道では「あれは回収してはいけなかった」「艦橋区は何かを隠蔽している」と声高に責められています。
このとき7本の血清らしきアンプルが描かれており、スッチは前述の夫からの手紙に涙をこぼしています。

そして100日が経過し、テヤ人はスッチと新生児6名の合計7名を残し絶滅しました。(第55話)



それからまた10年の時が経ち、新生児だった6人は10歳となりました。
スッチは子どもたちに、新生児に血清を投与した理由(「大人同士が生存すると、きっとよくないことしか起こらないから」)を語ります。

7人は居住区の捜索を続けますが、艦橋区には立ち入ろうとしません。
子どもたちはそれを疑問に思いますが、スッチは「それがルールであるから」と説明します。

ある日の食事の席、子供たちの1人・ヨベルが「早いうちに繁殖すべきだ」と話し始めました。
ヨベルらは子供同士で生殖行為に及んでいること、身体的に障害はないのに生殖がうまくいかないことを話します。
そして「僕達でダメなら」とスッチを襲い、スッチは子どもたちから逃げました。

艦橋区で絶望に打ちひしがれるスッチ。
そこに現れたのはアンドロイド、個体識別番号719342(のちのスマロ)でした。(56話)

719432の助けによって、スッチはいくつかの情報を知ることになります。
「試験運用後私以外廃棄された」と話しており、加えてなぜ廃棄されたのかの問いに対して「本事案に対するアクセス権ありません」と答えています。

また生存者に関しては「(スッチが)3120日ぶりに確認した生存者です」と話しています。
夫のことは知っており、夫が携わっていた仕事は複製体計画であり、妊娠率の低下問題に先駆けて複製体作成に着手していたことで、これによりスッチは夫からの手紙に託されていた意味を知ることになります。

719432はスッチに居住区の生存者はいないのかと尋ねますが、スッチの脳裏には子どもたち6人の顔がよぎるも「居ない」とだけ答えます。

スッチは夫の研究を引き継ぎ複製体作成に着手します。
しかし5年の時が経っても、複製体に魂が宿ることはありませんでした。
作成と廃棄を繰り返していく中でスッチは精神的疲労を重ねていきます。

「神がこの所業を見たら何と言うかしら」とう問いに対し、719432は「スッチ様、私にとってあなたが神様です」と答えます。(57話)



苦悩するスッチですが、719432は艦橋区に熱源8体が近づいていることを告げます。
スッチはその侵入者が誰であるかの見当はついていました、子どもたち6人です。

子どもたちのリーダー格・ヨベルはスッチに謝りますが、スッチはナミとスイが連れている赤い眼の子ども2人に驚きます

ヨベルはスッチの研究論文をもとに繁殖に成功したと話しました。
恒星惑星間運動と妊娠の因果関係は、魂の定着にも必要であったこと、外宇宙では出来えないことであったこと。



しかし赤い眼の子ども2人は魂がないのにとても穏やかです。
これについてヨベルは「脳を少しだけいじる」と言いました。

719432を見たヨベルは、掃除の任を言いつけますが、それを呼び止めたナミは
「次にあなたが人に出会うとき重大な転換点を迎えることになる。そのときは自分の気持ちに正直に行動しなさい」と伝えます。

ヨベルはスッチに離れていた5年間の出来事を説明しました。

スイとイザキで複製体を完成させたこと。
オリスが魂の格納システムを作り上げたこと。
ヨベルとリンとオリスでPTSネットワークを構築したこと。
素粒子宇宙論体系の発見には、テヤ人が回収した漂流物が役に立ったこと。

さらにヨベルは続けます。
広大な宇宙の航行の中で、自分たちが生存した意味を残すために魂を格納して生き続けること。
QWERTYの管理保守は複製体に任せること。
しかしその魂の格納は、失敗が許されないことが問題であると続けます。

スッチはそこで6人の子どもたちがなぜ自分を尋ねてきたのかを察し、自分が実験体になることを伝えます。(58話)

スッチの魂の格納は限界の環境で行われました。
意味消失の危機や身体の危機を乗り越えながら、スッチの魂は格納に成功します。



魂の格納から700年後、スッチは魂の間で目が覚めました。
そこにいたのはオリス。
スッチのおかげでほかのヨベルら6人の魂の格納に成功したことを告げます。

そして現在、QWERTYは複製体が繁殖し人口も52000人までに回復したこと。
子どもたち6人は元老院としてPTS通信網を介した意識管理をしていることを知ることになります。
(このときオリスはスッチの遺体を細胞培養し複数体の身体を冷凍保存していることを話しています)


オリスはそれらのことを告げ、スッチに2つの疑問を問いかけました。

ひとつはなぜ自分たちの実験に協力したのか。
ふたつめはスッチの魂を観測していた時に出てくる「ポピー・アジェナ」という名前は何か。

それに対しスッチは「秘密です」とごまかしました。
ポピー・アジェナという名前は、スッチと夫・ウルヴァ・アジェナの間に子どもが生まれたときにつける予定だった名前でした。
時を経て、ポピー・アジェナという言語学者がスッチのいる第3艦橋にやってきます。
それをスッチは「すべてのテヤ人が導いてくれた運命」と語りました。(59話)






【動き始めた元老院】


<61~65話くらい>
・ことみ、マリーゴールドにつっこむ
・スッチ、元老院へ
・元老院による大粛清、はじまる
・ポピー父、チコリイと出会う
・ヨベルのゲス顔祭り
・ことみ、元老院に召喚される
・マリーゴールド、プラズマ化
・オリス、スッチに協力する
・スマロ、復活


時系列は現在に戻ります。

54話で複製体に腹部を刺されたスッチのもとにマリナがやってきます。
スッチは艦長に伝えたいことがあると、負傷したまま第3艦橋へ戻ります。

艦長はことみにQWERTYの『軌跡』を説明しており、魂を宿すきっかけについてことみに尋ねます。
ことみはスマロとの出来事を振り返り「その人のことを思ってあふれ出した涙に触れること」と意見しますが、艦長は懐疑的です。

ことみは逆に「魂がないということはそれほど困ることなのか」と問います。
これに対して艦長はQWERTY人について「元老院の承認なしには許されない存在」であると話します。
ことみが「魂を持てればその状況が変わるのか」と聞くと、艦長は「核心をついている」と答えます。

そこへマリナがスッチを抱えて到着、傷を負ったスッチは艦長にPTS魂の間の侵入コード『ポピー・アジェナを愛す』を伝えました。(61話)



スッチは艦長に「あとは手はず通りに」と頼み、また謝ることみに対し「決断を後悔してはいけない」と諭します。
いったんの別れを告げた後、スッチは意識を失い、元老院へ戻りました。

艦長は元老院によってQWERTY人が粛清の危機に瀕していることに対して、その支配のかなめであるPTSを乗っ取り元老院全員をシステムから切り離すと話しました。
それは魂の観測維持を不能の状態とすること、と付け加えました。

一方スッチは、魂の間へ戻り、他の元老院6名と合流します。
「全てを終わらせるときです」と。
(62話)


粛清の危機に瀕しているQWERTY居住区では、チコリイ(50話に登場)が住民の避難誘導を行っていました。
そのチコリイの元にポピーの父親が、ポピーの安否を尋ねてきます。
いったいなぜ元老院がこのような粛清をしているのか、と疑問を抱いたチコリイでしたが、次の場面では「元老院ってなんだったかしら」と言いました。
そのとき秘匿回線での通信を傍受します。

+++++++++++


元老院ではスッチを含めた7人が円卓を囲んでおり、ヨベルが議事となり居住区の閉鎖決議を採決していました。
(居住空間が閉鎖されると、重力制御が解放され空気浄化システムが停止します)

このとき賛成5票、棄権1票、反対1票であり、この棄権に票を投じていたのがオリスであることがわかります。
ヨベルはオリスを罵倒し、またQWERTY人は自分たちが生き残るための道具であると発言、またスマロに宿った魂についても「馬鹿げた報告書」と話しています。

次いでリンとスイ、ナミが艦長の動きに勘付きます。
(ナミはマリーゴールド艦長のことを「金色の子供」と表現しています)



ヨベルは艦長を殺害しようとしますが、直前で回避され、舌打ちをしつつもことみを召喚する旨を宣言します。
ヨベルは艦長に関して「創造主への感謝がない傲慢なネズミ」と言っています。
「我々7人を約束の地へ。魂の部屋を開き、テヤ人の新生を祝福されるとき、それが元老院の答えだ」と続けました。
(63話)

同時刻、艦長はマリナに対し居住区のPTS通信を任せられる誰かはいないかと尋ねます。
マリナはチコリイを推挙し、艦長はすぐに秘匿回線で通信をとりました。
艦長はチコリイに居住区全域のPTS通信網を任せ、チコリイはその期待に応えるべく負担に耐えようとします。


その直後、ヨベルによって艦長が追跡され、頭部のPTS核そのまま破壊されました。
艦長は傷を負いながらも怒りを露わにしています(64話)

直後、ことみの身体が浮き、元老院への強制転送がはじまりました。



ことみは元老院に転送され、ヨベルの声がことみを出迎え、すぐに拘束します。
ことみの胸部に触れ「ここが地球の魂の間へ通ずる道」と言います。
リンが「PTSに組み込んで艦長権限まで存在を引き上げないと、神の目による観測ができないわ」とヨベルを制止します。

一方艦長は元老院の魂をPTS通信網から切り離すべく、その管理区域への侵入を試みていました。
そのための鍵となるのがスッチの魂の間侵入コード。
スッチの侵入コードのみでは厳しくとも、身体が危険であっても、艦長の意思は変わりません。

スッチが不安を抱える中、オリスが秘密裏にスッチへ通信を試みました。
スッチがしようとしていることは全て知っていること、また自身の決断できなかった人生を悔やんでいること、それを踏まえ侵入コードをスッチに伝えます。
オリスの魂の間の侵入コードは「スッチ先生を守れる男になりたい」というものでした。
そしてオリスはスッチに「さようなら」と続けます。


ことみの頭部にPTS核が刺さろうとしていた矢先、ヨベルの前にスマロが現れました(65話)






・本編を読む→comico『第3艦橋より』

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