ラッシュライフ
あらすじ
己の美学を貫く、孤高の泥棒「黒澤」。その日も、いつものよう
に部屋の中を物色していると、突然戻ってきた家の住人と
思しき男とバッタリ鉢合わせしてしまう…。道を見失い、神に
救いを求める青年「河原崎」。その日も、いつものように教団
が経営する施設で動物の世話をしていると、突然教団の幹部
から車の運転を依頼される。到着した先のマンションには、
憧れの教祖・高橋の想像もしなかった姿が…。不倫相手と、
邪な計画を進めるカウンセラー「京子」。
その日、ついにお互いの伴侶の殺害を決意し行動に出る
ものの、車で走行中に見も知らぬ男を轢き殺してしまい…。
仕事も家族も失い、街をさ迷うサラリーマン「豊田」。
その日も、いつもと同じように駅前をふらついているところ、
コインロッカーの鍵を咥える犬と遭遇。ロッカーの中から拳銃
を発見したことを機に、自分をリストラした男への復讐を決意
する…。4つの人生が交錯する時、生涯でたった一度きりの
“特別な1日”が訪れる。
【出演】
堺雅人
寺島しのぶ
柄本佑
板尾創路
感想 ※ネタバレ注意
『フィッシュストーリー』『重力ピエロ』など、著作が次々と映画
化される人気作家・伊坂幸太郎の原作を、 東京芸術大学
映像研究科の面々が完全映画化。
孤高の泥棒、宗教にハマる青年、不倫相手と邪悪な計画を
進めるカウンセラー、リストラされたサラリーマンを中心に、
交錯する人生模様を描く。
正直観てびっくり‥原作を最近、読んだばかりなので期待して
レンタルして、本当にびっくりした。
どっかの学園祭か何かで撮った映画ですか‥?と言いたくなる
くらいの映像に関しても、脚本に関してもつっこみたくなる程
の駄作でした。
よく調べてみると、映画製作を志し、近年次々と話題作を生み
出して注目を集めている東京藝術大学映像研究科が“現代の
人気作家”が描いた小説を映像化すると、果たしてどのような
作品が生まれるのだろうか?この想いからスタートした企画に
現代のベストセラー作家・伊坂幸太郎が賛同し、原作小説
「ラッシュライフ」の使用を許諾したという。
東京芸大映像研究科所属の4人の監督が、脚本作りや演出面で
“4人の監督から成る1本の長編映画”という形で撮影したとか。
はっきり言います。4人の現代の若い監督がどんな映画を描く
か何か知りませんが‥この監督たちは、ちゃんと原作読んだ
んだろうか?
あまり酷評をするのは好きじゃないけど‥未来の邦画を作る
監督さんの為に言うと、これは原作の持つ良さを完全にぶち
壊してしまってる。
原作ではそれぞれのまったく関係のないと思われる人物たちの
物語が微妙に関係していて、それがそれぞれの人間模様に
混ざりあって、ラストに向けて一気に重なりあっていくところ
に面白みがあるのに、映画では4つの物語で終わってるし、
話も時間軸に合わせてしまっている。
4人の監督だから仕方ないのか‥いや、それだったらもっと
違う原作でショートストーリーに仕上げた方がよっぽどマシ。
この原作を扱ってほしくない。ただでさえ映像化が難しいと
思われる原作だと思う。
それは映画には出てこないが、「エッシャーの騙し絵展」と
いうのが原作にはあり、読む側にそれぞれの物語が微妙に
繋がりを見せるラッシュライフというところを、騙し絵のように
読む側に見せているところに面白さがあるから。
仮にそれぞれの4つの物語をとって観ても、人物像の中身を
まったく表現しきれていない。
特に河原崎と豊田のエピソードは最悪。河原崎に関しては
父親に対してのコンプレックスや、その情景シーンもほとんど
なく、赤い帽子の話もない‥そこからくる神と崇める高橋に
対しての執着心が伝わってこない。
そのせいで「神を解体する!」という言葉に、原作で感じた
程の恐れや、戸惑い、期待、焦燥感がない。
豊田に関しては、犬との結びつきがどのようにして生まれた
のか、完全に落ちぶれてしまっていた豊田に戸田が最高の
条件を提示しても、それを拒否する程の理由がどのようにして
生まれたのか、何も描けていない。
この2人の話がこの原作では、ボクは1番良かったと思うから
特に残念だった。
後、映像の撮り方が素人過ぎる。何を撮りたいのかわからない。
人物の感情や、空間をとらえていないから、俳優さんが完全に
空回りしてしまっている。
特に映像に関しては、京子の話が1番悪かった。
あれでは役者さんが可愛そうだ。
これが今の邦画の未来の監督さんたちになるというのが‥
未来の邦画に期待が持てないなというのが正直な感想。
こうして観ると、映画というのは本当に撮るのが難しいんだな
って思う。
【評価】
(2.5点/5点満点中)
ラッシュライフ HP
あらすじ
己の美学を貫く、孤高の泥棒「黒澤」。その日も、いつものよう
に部屋の中を物色していると、突然戻ってきた家の住人と
思しき男とバッタリ鉢合わせしてしまう…。道を見失い、神に
救いを求める青年「河原崎」。その日も、いつものように教団
が経営する施設で動物の世話をしていると、突然教団の幹部
から車の運転を依頼される。到着した先のマンションには、
憧れの教祖・高橋の想像もしなかった姿が…。不倫相手と、
邪な計画を進めるカウンセラー「京子」。
その日、ついにお互いの伴侶の殺害を決意し行動に出る
ものの、車で走行中に見も知らぬ男を轢き殺してしまい…。
仕事も家族も失い、街をさ迷うサラリーマン「豊田」。
その日も、いつもと同じように駅前をふらついているところ、
コインロッカーの鍵を咥える犬と遭遇。ロッカーの中から拳銃
を発見したことを機に、自分をリストラした男への復讐を決意
する…。4つの人生が交錯する時、生涯でたった一度きりの
“特別な1日”が訪れる。
【出演】
堺雅人
寺島しのぶ
柄本佑
板尾創路
感想 ※ネタバレ注意
『フィッシュストーリー』『重力ピエロ』など、著作が次々と映画
化される人気作家・伊坂幸太郎の原作を、 東京芸術大学
映像研究科の面々が完全映画化。
孤高の泥棒、宗教にハマる青年、不倫相手と邪悪な計画を
進めるカウンセラー、リストラされたサラリーマンを中心に、
交錯する人生模様を描く。
正直観てびっくり‥原作を最近、読んだばかりなので期待して
レンタルして、本当にびっくりした。
どっかの学園祭か何かで撮った映画ですか‥?と言いたくなる
くらいの映像に関しても、脚本に関してもつっこみたくなる程
の駄作でした。
よく調べてみると、映画製作を志し、近年次々と話題作を生み
出して注目を集めている東京藝術大学映像研究科が“現代の
人気作家”が描いた小説を映像化すると、果たしてどのような
作品が生まれるのだろうか?この想いからスタートした企画に
現代のベストセラー作家・伊坂幸太郎が賛同し、原作小説
「ラッシュライフ」の使用を許諾したという。
東京芸大映像研究科所属の4人の監督が、脚本作りや演出面で
“4人の監督から成る1本の長編映画”という形で撮影したとか。
はっきり言います。4人の現代の若い監督がどんな映画を描く
か何か知りませんが‥この監督たちは、ちゃんと原作読んだ
んだろうか?
あまり酷評をするのは好きじゃないけど‥未来の邦画を作る
監督さんの為に言うと、これは原作の持つ良さを完全にぶち
壊してしまってる。
原作ではそれぞれのまったく関係のないと思われる人物たちの
物語が微妙に関係していて、それがそれぞれの人間模様に
混ざりあって、ラストに向けて一気に重なりあっていくところ
に面白みがあるのに、映画では4つの物語で終わってるし、
話も時間軸に合わせてしまっている。
4人の監督だから仕方ないのか‥いや、それだったらもっと
違う原作でショートストーリーに仕上げた方がよっぽどマシ。
この原作を扱ってほしくない。ただでさえ映像化が難しいと
思われる原作だと思う。
それは映画には出てこないが、「エッシャーの騙し絵展」と
いうのが原作にはあり、読む側にそれぞれの物語が微妙に
繋がりを見せるラッシュライフというところを、騙し絵のように
読む側に見せているところに面白さがあるから。
仮にそれぞれの4つの物語をとって観ても、人物像の中身を
まったく表現しきれていない。
特に河原崎と豊田のエピソードは最悪。河原崎に関しては
父親に対してのコンプレックスや、その情景シーンもほとんど
なく、赤い帽子の話もない‥そこからくる神と崇める高橋に
対しての執着心が伝わってこない。
そのせいで「神を解体する!」という言葉に、原作で感じた
程の恐れや、戸惑い、期待、焦燥感がない。
豊田に関しては、犬との結びつきがどのようにして生まれた
のか、完全に落ちぶれてしまっていた豊田に戸田が最高の
条件を提示しても、それを拒否する程の理由がどのようにして
生まれたのか、何も描けていない。
この2人の話がこの原作では、ボクは1番良かったと思うから
特に残念だった。
後、映像の撮り方が素人過ぎる。何を撮りたいのかわからない。
人物の感情や、空間をとらえていないから、俳優さんが完全に
空回りしてしまっている。
特に映像に関しては、京子の話が1番悪かった。
あれでは役者さんが可愛そうだ。
これが今の邦画の未来の監督さんたちになるというのが‥
未来の邦画に期待が持てないなというのが正直な感想。
こうして観ると、映画というのは本当に撮るのが難しいんだな
って思う。
【評価】
(2.5点/5点満点中)
ラッシュライフ HP