有志舎の日々

社長の永滝稔が、 日々の仕事や出版・学問などに関して思ったことを好き勝手に 書いていきます。

愼蒼宇さん講演会のお知らせ

2015-08-19 14:39:12 | 学問
有志舎で『植民地朝鮮の警察と民衆世界』を出していただいている歴史家・愼蒼宇(しん ちゃんう)さんの講演会が開催されます(なお、残念ながら上記の本は現在品切れ。いずれ重版しないといけませんね)。
愼さんは在日朝鮮人の歴史家で近代朝鮮民衆史がご専門ですが、何よりもその学問に対する真摯な姿勢と理論的な明晰さに私はいつも感心しています。学問だけでなく、「在日」の人びとの生活史・精神史について、酒を酌み交わしながら、彼から教えてもらったことは数えきれません。
私が尊敬する中堅歴史家の代表格です。

詳細は以下の通りです。
なお、この講演会は有志舎とは全く関係ありませんので、お問い合わせはアジア記者クラブまでお願いします。

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<アジア記者クラブ 8月定例会>
朝鮮から「戦後70年」を問い直す「140年戦争」という視座から

■日時:2015年8月25日(火)18時45分~21時
■受付時間:18時15分~
■会場:明治大学・研究棟4階・第1会議室/★要予約(定員50名)
(東京都千代田区神田駿河台1-1/JR・地下鉄「御茶ノ水」/都営線・地下鉄「神保町」下車)
■主催:アジア記者クラブ(APC)
■資料代:非会員1500円/会員1000円/明治大生無料

■愼 蒼宇さん(しん ちゃんう/法政大学准教授)

 安倍首相の70年談話の文言にメディアの関心が集まっている。中国の戦勝70周年記念式典に招待されている安倍首相の参加の可否が注視されているように表層的な言質だけが問題にされているのが現状だ。
 これまで日本では、中国との戦争を盧溝橋事件(1937年)を起点とするのか、柳条湖事件(1931年)を起点とするのかの違いはあれ、日清戦争、日露戦争とはそれぞれ別の独立した戦争として論じられてきた。
 中国での日本の植民地支配(満州国)や占領地での軍政と戦争の一体化は問われても、朝鮮半島での日本の植民地支配(軍政)とアジアでの日本の戦争との関係が問われることが極端に少ないのも、今回の敗戦70年の特徴でもある。
 そもそも明治維新の直後から、なぜ大陸に派兵する征韓論が唱えられたのだろうか。近年の研究では、吉田松陰など英雄視されてきた幕末の志士たちも李氏朝鮮や清国を日本の支配下に置くべきだと主張していたことも明らかになっている。
 8月定例会は、日本の戦争と東アジア支配の起点を征韓論で始まった朝鮮半島での植民地支配に置くことで、鶴見俊輔氏が唱えた15年戦争にとどまらず、「140年戦争」を提起する歴史研究者、愼 蒼宇(しん ちゃんう)さんをゲストにお迎えします。日本人による朝鮮・韓国・中国蔑視の起源、「慰安婦」問題出来の背景、戦争が朝鮮半島支配から始まった経緯、日本の植民地支配責任を歴史的視点から徹底検証します。

★予約⇒お名前、所属、会員の有無、Eメール、電話番号を記載の上、配布資料の準備の関係上、必ず3日前までにEメール(apc@cup.com 宛)でお申込み下さい。返信メールでの承認がなかれば参加できませんので注意願います。

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