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有志舎の日々

社長の永滝稔が、 日々の仕事や出版・学問などに関して思ったことを好き勝手に 書いていきます。

新年のご挨拶

2020-01-01 06:43:07 | 日記
明けましておめでとうございます。
有志舎の代表・永滝稔でございます。

勝手ながら今年から年賀状を失礼させていただき、このようなネット上にての新年の挨拶にかえさせていただきました。
昨年は通常の書籍出版に加え、PR誌『CROSS ROADS』の発刊、『別冊CROSS ROADS Web』の配信開始、高円寺での「歴史書即売会」実施など新しい試みを始めた年でした。
今年も校倉書房さん絶版書籍の販売取扱開始など新しいチャレンジを重ね、少しでも学術書・歴史書を皆さんに広めていければと思っております。
新刊も、1月末には『評伝 竹内好―その思想と生涯―』(黒川みどりさん・山田智さん著)を刊行させていただきますし、そのあとも続々と力作が刊行されていきますので、どうかお楽しみに。
では、今年もよろしくお願い致します。

越川道夫監督の新作『愛の小さな歴史』を昨日、見てきました

2019-11-02 18:32:49 | 日記
数年前、弊社で出版した『復興に抗する』の発刊記念イベントにスピーカーとして参加くださった越川道夫監督の新作『愛の小さな歴史』を昨日、見てきました。
普段は恋愛映画は殆どみないのですが、ロケ場所にはコクテイル書房も出てきて、音楽担当がコクテイルで働く斉藤友秋さん(本業は音楽家)ということもあり、新宿のミニシアターへ行ってきました。
ちなみにポスターの下部写真はコクテイル店内です。

そこで、印象に残ったセリフ。
古書店主人のトモさんが、「古本屋ってのは浜辺みたいなもんで、どういういきさつかわからないけど、いろんな本がここに流れ着くんだ」と言ったこと。

私たち出版社(出版者)はついつい、本を作り・流通させ・新刊書店で売り・読者の方がそれを買う、ここまでしか意識しません。
しかし、実際にはここまでで完結ではなく、その読者が読み終えた本を古書店が引き受け、さらに別の読者がそれを買って読み、また…、という具合に本は何度も何度も手渡されていく。
そうして文化は人の手と手の間で受け渡され、人の心を揺さぶる。
主人公のユリが、亡くなった人が持っていた詩集の言葉に揺さぶられていくように。

本という文化は何とも人間臭くて面倒。だけど、だからこそ深い。
映画も、そういう深い内容の作品でした。