有志舎の日々

社長の永滝稔が、 日々の仕事や出版・学問などに関して思ったことを好き勝手に 書いていきます。

『ベ平連とその時代』を刊行して

2020-07-15 14:44:50 | 出版
平井一臣さん著『ベ平連とその時代―身ぶりとしての政治―』が配本となり、わりと感慨にふけっております。
ベトナム戦争とそれへの反戦運動については、高校生の時から興味をもってきてはいるのですが、それだけでなく、大学生の時に故・吉澤南さん(ベトナム・中国現代史)の本を読み、吉川弘文館の編集者として吉澤さんに『ベトナム戦争―民衆にとっての戦場―』を書いていただきながら、その続編たる『ベトナム戦争 2』を遂に書いていただくことができずに吉澤さんが亡くなってしまったことを改めて思い出します。
でもその吉澤さんが「大事だ」と話していたベトナム反戦運動、中でも日本のベ平連について、平井さんというすばらしい研究者にまとめていただけたことはとても嬉しい。私が書いて欲しいと思った事と、平井さんが書きたいと思ったことがピッタリ合ったという感じ。なかなか、こういう事はありません。

吉澤さんがこの本を読んだら、どう話されるだろう、などと想像してしまう。
「これでやっとベ平連について議論が出来るね。さあ、思い切りやろう。まず永滝君の意見から聞こうか。どうだい」
そんなふうに言うんじゃないかな。ちょっとキザな言い方で(笑)。