匂橋 （茨城県）

匂橋 鳥達の待合せ場所

土曜日は、水戸へと足を運んだ。しかしまたしても土浦で足止め。また川沿いへ。この日は、晴天。いい天気。惜しくも落選。桜川橋。


歩いていると前方から自転車に乗った人達が「なんかのどかな所だね～」と笑顔で言いながら通り過ぎた。そう。とってものどかだ。ただ実は私は、この次の日。日曜日にまたこの土浦のこの場所に来たのだ。そして知ってしまったのだ。この川沿いの道一本から外れれば風俗店ばかりの区画に出るという事を。そんな区画のそばにある橋。匂橋だ。




全く味気ない。飾り気ない。シンプルな橋に見える。だが、丸裸の石が大部分の橋である。そういった橋は、見た事は結構あるがバルコニーまであってその部分も…というのはなかなか新鮮に感じたのだ。徹底して飾り付けない。なにかをしてもしなくてもどちらかを極端にすればそれが際立ち個性となる。そんな事を思わす。
そしてもう一つ。鳥達が異様に多い。


遠くには先程の桜川橋
良い場所だ。


鳥達は、自転車に乗ったオッさんが来るとバサバサと一斉にその場を離れる。しかし、まるで何かの匂いに引き寄せられるようにまたこの橋へと戻ってくる。このすぐそばの桜町二丁目は今や北関東最大規模の風俗街となっているそうだ。実はここは明治時代から花街と呼ばれていたらしい。芸妓遊びができたりまたピンクの…つまり今とあまり変わらないのか？この匂橋も引き寄せるように鳥達を今日も明日も引き寄せるのだろう。そして、私も、引き寄せられ魅入られた一人だ。見えない、感じない人を惑わす匂いが今日もここでは漂っている。