子どもの頃。この季節になると「菊人形展」というのがたいてい毎年あちこちで開かれていたような記憶があります。
秋と菊の花は、今以上に強い結びつきがあったようにも感じます。
小学校に上がるかその前か、祖父母に連れられて何度か菊人形を見に行きました。併設の菊自体の鉢植えの品評会みたいなのが主催者側の目的だったようで、菊人形は家族連れや子どもたちを集めるための仕掛けだったのかもしれませんね。
子どもが花を眺めて面白いはずもなく、イベントたる菊人形展を見てまわるのですが、正直言ってあまり好きではありませんでした。
今はどうか知りませんが当時の人形はたいてい文楽のカシラみたいな顔に侍姿や鎧かぶとに菊の花や葉をくっつけたような姿で、ちょっと気味の悪い感じを受けたのだと思います。あの花の独特な香りも相俟ってかもしれませんが。
なかには、凝った仕掛けをして影絵で行灯の油を舐める化け猫なんてのもありました。
ああいう類の人形に、子どもにとっての気味悪さ、無気味さを感じさせる要素があるのでしょうか。
自分のこども達も初めてTDLに連れて行ったとき、”It’s a Small World”の人形が気持ち悪いといって嫌がっていましたから・・・。
今は秋の花と言ってもさまざまなものがあって、昔の菊ほど秋に直結する印象はありませんが、むしろ葬儀のときなどに使われる白い菊の香りがよけいにこの花のイメージを固定しているかもしれません、もちろん、自分にとっての話ですが。
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