コロラド州より、小さな町の小さな物語

コロラドの魅力は小さな町にありました。人気の田舎町への小さな旅と、日々の暮らしのレポートです。

コテーズ ネイティブアメリカンが生活する町

2009-10-29 03:52:50 | 旅行
コテーズ ネイティブアメリカンが生活する町


Cortez
人口8500人  標高1860メートル



メサベルデ国立公園へ行こうと計画したとき、宿泊するのはデュランゴではなく、コテーズにしようと思った。 コテーズからだとメサベルデまで車で15分。 コテーズを拠点に日帰りで岩窟住居跡が見れる。 コテーズという町の名前は、Indianナバホ族がこの地をCortez Tsayatoh:Rock Waterと呼んだことに由来するらしいが、町の中にきれいな谷川流れているのだろうか。

デュランゴからコテーズへは、Hwy160にのって西へ約1時間。 少し走るとすぐに山の風景から抜け出し、牧歌的な風景が広がる。
「わぁ、広い。」
山に囲まれたデュランゴの町に少々息苦しさを感じていたので、この何もないだだっ広さは気持ちよかった。
でも、コテーズになにがあるのかと聞かれれば、「何もない。」と答えるしかない。 コテーズはメサベルデ国立公園に一番近い町で、私たちのように、ここで一泊してメサベルデに行く人が多い。 だから町はアメリカ版の宿場町といった雰囲気。 メインストリートにはレストラン、モーテル、ギフトショップが並ぶがメインストリートからはずれると、普通の町になってしまう。




青い空と白い雲。どーんと構える大きな山。 そして、自分の車以外は何も通っていないハイウェイ。


コテーズは東にラプレタ山、西にはユーツ山が迫っているが、南西にはGreat Sage Plainとよばれる平野が広がる。
Great Sage Plain このあたりはセージが咲き乱れる大平原なのだ。 セージはお料理の香辛料としてよく使われるが、染料にもなる。 ネイティブアメリカンはセージを使って繊維を灰緑色に染めるそうだ。 伝統工芸店でみたネイティブアメリカンの織った敷物の錆びたような緑色は、セージの色だったのだ。
ここ一面に青紫色のセージの花が咲いた頃、また来てみたいと思った。


 



木の枠に土と干したレンガとでつくられた集合住宅。 



コテーズには、先史時代からプエブロインディアン(干したレンガの集合住宅に住む北米先住民)が住んでいた。 Anasazi Heritage Centerには干したレンガの集合住宅や、当時のプエブロインディアンの生活風景を撮った写真が展示されている。 プエブロ先住民がこの地を去った後、Ute Indianユーツ族が長く住んでいたそうだ。
1886年。 コテーズにも白人がやってくる。 そして、他のコロラドの町と同じように、金銀発掘にともなう白人の流入でこの地は大きく変化した。
 





コテーズは、Mesa Verde National Parkメサベルデ国立公園へのゲイトウェイ。メサべルデ国立公園にはユネスコの世界遺産にも登録されている、多くのCliff Dwelling岩窟住居跡が残る。



コテーズからメサベルデ国立公園までは、車で15分。 町にはモーテルが多く、特に夏はメサベルデに向かうツーリストで賑わう。 コテーズのギフトショップで働く女性がちょっと呆れ顔でこういった。
「よくツーリストに聞かれるの。どこへ行けばネイティブアメリカンに会えるかって。このお店を出て町を歩いてごらんなさい。どこにでもネイティブアメリカンはいるわよ。」

コテーズの学校では、生徒数の26%をネイティブアメリカンが占める。 コロラド州の平均は1%だから、コテーズはかなりネイティブアメリカンの占める割合が高いことがわかる。




アメリカ人が大好きなデニーズ。 コテーズのデニーズはなんでこんなにキラキラしているのだろう。

市民プールの隣にウェルカムセンターがあり、他のロッキーマウンテンタウンの観光案内やメサベルデのパンフなどが手に入る。 




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