山は黄金色
今年の夏休みは暑かった。 そして長かった。
でも、長いわりには何もしなかったような気がする。 何もしなかった証拠に、私のブログはまだヘチマだ。
先週、Victorを訪れた。コロラドは9月中旬頃からアスペンの葉が黄金色に変わる。今年はまだ暑いので紅葉はまだかな?と思ったが、ひょっとしたら、、、と期待しながら、山道を走った。
まだ100%の紅葉ではないけれど、アスペンの葉は秋の色に変わっていた。
山の中はもう秋だった。夏が長かっただけに、もうすぐ涼しくなるのかと思うとうれしい気分だ。(でも、コロラドの秋は短いから、すぐ雪が降るかも。)
紅葉を楽しんでいたら、突然あらわれた哀れな山。 山肌がすっかり削り取られ、段々になっている。 木も草もないので、すごく人工的にみえた。せっかく美しい山々がつらなっているのに、自然をこんな景色に変えてしまっていいのか? あー、もったいない。 このあたりは今でもSurface Miningといって山の表面を削り取り、金を採取している。
一瞬、ここはアリゾナか?と思った。 松の木もアスペンの木も草さえもない裸の山。
カジノの町クリップルクリークからビクターまで車で15分。
Victorは探鉱のまち。 いまは錆びれてしまっているが、1900初期は、人口1万2000人のを擁するコロラドで5番目に大きな町だったらしい。1899年の大火でビクターの町はほぼ全焼したが、なんと一夜のうちに(!)現在残っているブロックの建物が建設されたという。 当時はサロンが48件、教会が6件、医者20名、弁護士15名、労働組合も12あったというから、この町はFortune(幸運)を探しに来た大勢の人でにぎわっていたのだろう。
ギャンブルとサロンを併設したFortune Clubは金鉱ブーム時代、最も賑わった社交場。
ビジネス地区と書かれたサインがむなしい。お店やホテルは無人化してFor Saleのサインがでているし、町を歩いている人の姿も少ない。
VictorとCripple Creekはどちらも探鉱町として栄えたが、ゴールドラッシュブームが終ったあとCripple Creekは生き残りをかけてカジノの町と変貌した。Cripple Creekへはデンバーやコロラドスプリングスからギャンブル客を乗せたバスが運行していて、それなりに賑わっているが、Victorはどうやら時代の波に取り残されてしまったようだ。
景色はきれいだし、町はVictor(勝利者)で縁起のいい名前なのに、誰かこの町に投資する人はいないのかしら? 来年の秋もこの町がここに存在していますように。
アンティークショップの隣に置いてあったボロ車。 いや、これもアンティーク、売り物かも。
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