コロラド州より、小さな町の小さな物語

コロラドの魅力は小さな町にありました。人気の田舎町への小さな旅と、日々の暮らしのレポートです。

デュランゴ ④アイロンホースレース

2010-05-23 00:53:31 | 旅行
蒸気機関車と競争!! 




市民レースは、蒸気機関車の駅の裏にあるマクドナルドから出発。


毎年、5月末のメモリアルウィークエンドになると、多くのロードバイクレーサーたちが、デュランゴに向かう。 何をしに行くのかというと、狭軌鉄道が走るデュランゴ~シルバートン間を、自転車と蒸気機関車とどっちが早いか、競争するのだという。

「何と馬鹿げたことを。。。」と、言ってはいけない。 Iron Horse Bicycle Classicは、全米でも有名な由緒ある(?)自転車レースなのだそうだ。
1972年にこのレースが始まって、今年で39回目。 アメリカ各地からプロ、アマの選手がやってくるし、外国からの参加者もいる。
我が夫もレースに参加しようと数ヶ月前に登録を試みたが、すでに定員いっぱい。 仕方なく今年は一般市民対象のCitizen Tourに参加することになった。




ゴールはあの山の向こう側。 550号線沿いにあるPinkerton Hot Springsの源泉。1920年代、このあたりに温泉リゾートがあった。


Citizen Tourといっても、走るコースはプロと同じ。自転車に乗れるからといって誰でも走れるコースではない。 デュランゴからシルバートンまで80キロ。 ロードレースで80キロの距離を走るのは長くないだろうけれど、コロラドのレースは高所を走るし、とにかく空気が薄い!!!  出発地点のデュランゴは標高2018メートル、ゴールのシルバートンは標高2890メートル、途中通過する峠の道Coal Bank Hill Passは、標高3300メートル。 しかも道路わきをみると目がくらむような断崖絶壁でクネクネと上り坂が続く。




標高1000フィート(3100メートル)のサイン。 まだまだ上り坂は’つづく。





急カーブを曲がりきれなかったトラックが横転し、積んでいたりんごをがけ下にばらまいた。 りんごを拾っている人がいる。


1960年代の終わり頃、Jim Mayerは狭軌鉄道の蒸気機関車のブレーキ係りとして働いていた。 彼の家は線路沿いにあって、Jimは蒸気機関車が家のそばを通ると汽笛を鳴らした。この汽笛の音を合図に弟のTomは自転車に飛び乗り、蒸気機関車と自転車とどちらのほうが早くシルバートンに着くか、競争したのだそうだ。
そして1972年、36人のライダーがIron Horse(蒸気機関車)に挑戦した。それから毎年、参加者は増えていき、今や、このレースのために2500人のバイクライダーたちが集まってくるようになった。



ゴールのシルバートン。 プロは2時間15分ほどでゴールするが、市民ツアーの人たちは3時間半から6時間かけてゴールする。ゴールしない人もいる。 


デュランゴは人口1万5000人の本当に小さな町。当然、レースの前日はモーテルは満室。 レストランにも行列ができる。 ダウンタウンも人がいっぱいで、すごくにぎやかになる。 

今年のIron Horse Classic Raceは5月29日。
プロ、アマのレースはデュランゴ高校隣のレクセンターからスタートする。
シチズンツアーはプロ、アマのレーサーたちより少し離れて、ダウンタウンの狭軌鉄道駅の裏側のマクドナルドからスタート。 ボッボッーという蒸気機関車の汽笛の音を合図に出発する。 



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