夏音

「なつのね」ぶろぐ

ネットワークと法について

2005年11月28日 21時44分57秒 | テクノロジ
ネットワークで行った事件に対し,新たな法を作って対応する,というのは
一つの解決手段であろう.しかし,法を執行するための権力を持った組織が
国家であるのがいいことなのか,その法がネットワーク世界のイノベーションを
規制することにならないのか,そして,法をネットワークに実装することが
何をもたらすのか,を熟慮する必要がある.

ただ,だからといって,法は絶対的なものではないのだから,法を変えることに
積極的になってもらいたいものである.

そういう意味では,「情報ネットワーク法学会」での山口英氏の発言は立派だと思う.

で,全然関係ないかも知れないけど,法を変えるという話で思い出したことを.
それは古代ローマにおいて、新法を作る際に,昔作った法と領域が重なる場合の
対処方法.今だと,○○法改正といった形で対応するが,ローマでは違った.
重なった部分については,新法の作用を有効とし,それ以前の法を"なかったことに
する"というものだったという.
「ローマ人の物語」の中で塩野七生氏はこのような法体系を持った利点について
述べている.それは旧法を改正する場合,その法に発想を縛られてしまうため,
まったく一から法を作ると考えた方が新しい視点で物事を俯瞰できるという点
(本文から引用したかったけど,どこに書いてあったか忘れてしまったので,
かなりいい加減.間違ってる可能性大).

ただし,ローマ人はまたこんな言葉も残していることを覚えておきたい.
「公正を期してつくられるのが法律だが,その余りにも厳正な実施は不公正につながる」

法とネットワークの関係については,白田氏がHotwiredで連載している
「インターネットの法と習慣」が非常に参考になると思う.
URL: http://hotwired.goo.ne.jp/original/shirata/

法制史とかを勉強したいなぁ.

脱力感

2005年11月28日 21時34分48秒 | 雑談
お偉方には理想家であってほしい.

部署として取るべき戦略をここ1ヶ月程,ない頭を絞って必死に考えました.
そして,今日それをお偉方にプレゼンしました.

でも,プレゼンが終わった後のお偉方の表情を見て,"あぁ,ダメだ"と.

現状認識の甘さ,問題の構造の深さ,そして取るべき戦略を理解しようとせず,
議題を自らの主張にすり替えられてしまった.

自分のロジック展開,プレゼンのやり方にも多くの問題はあった.
でも,それを一顧だにせず,自らの主張を述べるやり方はフェアじゃない.

戦略を判断するお偉方は現実を視る目を持ちつつも,理想家として,
本来目指すべき会社の姿を考えて欲しいと願わずにはいられない.

にしても,こんなにも脱力感を感じるとは….orz

ということで最初にも書いたけど,もう一度.
お偉方には現実を見ると同時に理想家であってほしい.