夏音

「なつのね」ぶろぐ

またか…

2006年04月06日 22時31分47秒 | 政治・社会


警察庁が子どもを守る研究会、ネットなどの弊害探る

> インターネットやゲームで暴力や性に関する情報があふれている
> 現状に対し、警察庁は6日、これらの情報が子供に与える弊害や、
> 情報から子供を守るための規制のあり方を検討する研究会を
> 設置することを決めた。
>
> 研究会は少年問題、心理学、教育、経営、情報、メディアなど
> 幅広い分野の有識者で構成する。子供を性の対象にするアニメや、
> ネット上の暴力に関する情報、ゲームへの依存などについて幅広く検討する。
>
> 10日に第1回会合を開き、今夏にも中間報告をまとめる。警察庁は
> 「ネット、DVD、ゲーム、雑誌などのバーチャル社会が子供に与える
> 弊害に対する共通認識を持ち、問題を提起していきたい」と話している。

メッセージに含まれる情報をどう解釈するかは,結局,
受け手の問題でしかない.

メッセージに含まれる情報が有害(どう判断するのかしらんけど)
だとした場合,その対応は2つ.

- メッセージを遮断する
- 受け手を教育する

多くの場合,「メッセージを遮断する」という方針に流れがち
だけど,完璧にメッセージを遮断できない以上,受け手を教育
した方が早いだろ,と思うんだが….

自分たちの行為が,彼らにとっての世界を歪めてるってことに
いい加減気付いて欲しい.

今日の悩み…

2006年03月15日 22時06分26秒 | 政治・社会
「あの子が殺されて初めて分かったわ
 犯した『罪』も
  それを裁く『法律』も
   その償いの『罰』も
    全部『他人』が決めるんだって」
        CLAMP "東京BABYLON"より

この言葉の前にはとっても無力なわけだが….

それでも,一応,現実社会においては,"法システム"と
いうものが存在し,機能していることになっている.

んでもって,犯罪は社会現象として,一定の確率で存在し,
犯罪がある社会の方が正常である,ということ.

では,ネットワークの世界での"死(殺人)"とはなにか?
既に我々はその現場を目にしているのではないか?
それに我々は対応する術を用意できてるのだろうか?

今日はこのことが頭から離れず,一日仕事手つかずでした.
解が出てきた訳ではないんですけどね.

格差について考えてみる

2006年03月01日 22時55分22秒 | 政治・社会
世の中,「格差」が広がってるらしい.
今の個人的な意見をとりあえずメモ的に書いておこうと思う.

ボク個人は理系の人間であり,物事には原因と結果があるという
基本的な思考プロセスを取る.

このプロセスに従うと,「格差」が生まれるという結果には,その
格差を生み出す原因となる不平等がどこかにあると考えるのは普通.

で,「格差」を正せと言ってる人達は原因と結果のどちらを
正せといっているのだろうか?

以下,極端な話.
例えば,「原因」について考えてみると….
(結果)収入格差が生まれる
→ (原因)学歴の格差が悪い
(結果)学歴格差が生まれる
→ (原因)教育環境に問題がある
(結果)教育環境に格差がある
→ (原因)遺伝に格差がある

なんていう結果と原因の連鎖を辿ることが出来る.
どこかで不平等を正すべきなんだろうか?
学歴?環境?それとも遺伝子?

次に「結果」の格差を正すことを考えてみる.
ある1人が株で100億稼ぎ,別の99人は汗水たらして500万稼いだとする.
このとき,「結果」の格差を正すために,前者から99億を税金として
徴収し,後者に還元しろとでもいうのだろうか?
こんな社会だったら,何もしないのが最適戦略である.
 ノーリスク・ハイリターン.
まぁ,誰も働かなくなるから,
 ノーリスク・ノーリターン
ってのが正しいんだけど.

ということで,小泉首相がいうように敗者復活できる仕組みさえ
あればいいんだと思うってのが現時点でのボクの考え.

あと,格差社会での「勝ち組」と定義されている人達って大金を
得ている人ってことだとすると,これにも一言.

かつては大金を得るためには大きなハードルがあった.
でも,今は例えばオンラインでの株売買が可能となり,デイトレーダーに
近いことをやることで短期的に大金を得る,ということが可能になった.
つまり,大金を得るための手段が身近になったということ.

で,その一部の成功者をメディアが煽った結果が格差社会なんてものを
生んでるだけの気がするなぁ.



憲法を読もう

2006年02月24日 21時17分57秒 | 政治・社会
小学校とか中学校の頃に読まされたことあると思うけど,改めて
憲法読め…と言いたい.

日本国憲法
http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM

前文を読めば,憲法が政府を縛るためのものであることが分かる.

> 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、
> われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、
> わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為に
> よつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、
> ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
> そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は
> 国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は
> 国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、
> かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、
> 法令及び詔勅を排除する。

今話題の"国政調査権"が何を目的としたものか,も明記してある.

> 第62条 両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、
> 証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

“国政”に関する調査を行うために設置されたものと明記してある.

憲法に対するこの程度の理解で改正議論をしてるとしたら,おまえらアホかと….

対立する"常識"

2006年01月16日 23時05分14秒 | 政治・社会
最近報道される特許とかを眺めてると,常識的にそんなもん認めるなよ,と
いいたいものが結構ある.そんな中で見つけたのがこの記事.

「コンピュータプログラムに特許は必要か」:英控訴院の裁判官が投げかける疑問


英国の裁判官から投げかけられたというところに意味がありそう.

大陸法に対して,英米法という言葉があるように,ある意味,親子(兄弟?)関係に
ある英国と米国なんだけど,お互い,"常識"を重んじてこれまでなんとかやってきた.

で,記事に書かれてるのは,一般的な意味での"常識"から判断する英国と
ロビー活動等を積極的に行う業界の"常識"が通用するようになりつつある米国
という対立構造があるのかな,と思う.

特許の意義を鑑みるに,個人的には英国の立場を支持したいところだけどね.

まぁ,でも所詮1人の裁判官の意見だし,米国側から反論があるとは思えないけど.

IT新戦略について考える(2)

2005年12月26日 22時09分32秒 | 政治・社会

IT新改革戦略 -ITによる日本の改革-(案)に関する
パブリック・コメントの募集について


PDFの中身をささっと眺めてみた感想を書いておく.

1.画一的な目標が並んでいる
最終的なターゲットがさっぱりわからないため,どのような
戦略を考えればいいのかがさっぱりわからん.

2.コスト的な観点での指標がない
コストだけではないんだけど,それに付随するリスクやメリットの
指標が欠落しており,また,そのバランスを判断する指標等の記載が
欠落しているため,戦略をどう評価していいのかわからん.

3.小さな政府,とか言及してある割には,民活すべき領域の境界が曖昧
読んで字の如く.

結局のところ,資料に具体性がまったくといっていいほどないので,
問題意識をどの辺に設定すべきかがさっぱりわからんってことです.

課題の具体化なんて作業までパブコメに求められてるんだっけ?(^^;

というのがPDFを読んだ感想.んー,どうしよっかな.

IT新改革戦略について考える(1)

2005年12月19日 21時41分59秒 | 政治・社会
少し前になるが「IT新改革戦略」という名前で政府からパブコメの
募集が始まっている.

IT新改革戦略 -ITによる日本の改革-(案)に関する
パブリック・コメントの募集について


目次を見て思うんだが,なんで世界一である必要があるんだろ?

政治なんて国家規模に合わせて運営されるべきであって,
それが世界一である必要性なんてないし….

そもそもIT社会なんてものがホントに国民生活の向上に繋がるのか,
なんてまだ誰も評価できてないし,もし,それが失敗しちゃったら
どうするの?そのリスクは誰が評価してるの?

まぁ,IT政策を推進するとどうなるか,を他国に示すという意味なら
面白いかもしれないけどね.

締切は1/6なので,もう少し詳細を読み込んでみるつもり.
なんか感じたことがあったら,また書きます.

“総理が語る”は実現するか?

2005年10月31日 20時25分22秒 | 政治・社会
"政府が「ネットテレビ」・首相の活動など動画で配信"

> 細田博之官房長官は28日の記者会見で、小泉純一郎首相や閣僚の
> 活動情報などをインターネット上で動画配信する「政府インター
> ネットテレビ」を11月10日に開設すると発表した。首相官邸の
> ホームページや小泉内閣メールマガジンと並ぶ小泉内閣の情報
> 発信手段と位置づけ「身近な小泉内閣を実感してもらえると
> 期待している」と狙いを説明した。

この記事を読んで思い出したのが,塩野七生が「ローマの街角から」
という本の中で書いていた「政治家たちへ」というエッセイ.

1996年11月に書かれたエッセイなのですが,その中で彼女は
投票率が60%弱しかないことを危惧し,毎週「総理が語る」と
いう番組をNHKで放送することを提言している.
提案の意図は政治が実生活に結びついていることを有権者に理解
して欲しい,ということ.

しかし,今回の動画配信はあくまで活動情報の配信がメインのようで,
総理自らが明確な意志をもって情報を発信していくということは
なさそう.その意味では塩野氏の提案の実現には至っていない.

1996年といえば,Windows95が登場し,一般家庭でもインターネットが
手軽に楽しめるようになっていた頃だと記憶している.
それから約10年,政治も少しずつネットの活用を意識し始めたかな?
「不偏不党」なんていう放送法にしばられた電波メディアではなく,
不偏不党なんて誰も気にしないネットというメディアをもう少し積極的に
活用して欲しいところ.

「総理が語る」なんて番組やってくれたら,絶対見るんだけどなぁ.


高野連曰く「広島だけ…」

2005年08月06日 17時26分46秒 | 政治・社会
今日,8月6日は広島に原爆が落とされた日である.
核の脅威が拭いきれない世界だからこそ,この日を忘れることは許されない.

夏の風物詩である高校野球で広島の代表が今日,他のチームに原爆で亡くなった
人々のために黙祷を捧げて欲しいとお願いした.
高野連はこのお願いを却下し,次のように発言したらしい.
「原爆は広島だけのこと.この場でみんなを巻き込むのは良くない」

この発言があった状況もきちんとわからないし,本当に上のような発言を行ったのか
どうかはわからない.
でも,この回答の理由をはこう答えている.
「終戦の日に黙祷を捧げるから,原爆の日の黙祷は不要だ」

高野連のお偉方は,終戦に対する黙祷と原爆の日に対する黙祷を同じだと
おもっているのだろうか?

先日,喫煙等の報告が遅れたことを理由に明徳義塾高校の参加辞退を促した高野連.
この事件は単純に明徳義塾高校の内部の問題であって,高野連が口を出すべき問題では
ない.そして,今回の黙祷拒否の対応.

彼らは何様のつもりなのだろうか….
きっとこの辺の記事は朝日系では報道されないんだろうな.(-_-#


メリットなきCMスキップ?

2005年08月02日 01時31分27秒 | 政治・社会
"メリットなきCMスキップ"というタイトルのコラムを見つけたので,ちょっと突っ込んでおく.

「ピラミッド思考」というロジックの積み上げ方がある.最も主張したい点を
ピラミッドの頂点に置き,それを裏付ける論拠を3つ,もしくは5つ程度並べる.
そして,さらに,それらの論拠をさらに支持する情報を3つ,もしくは5つ程度並べ,
説得力のある主張を積み上げる手法である.

このピラミッド思考の観点から,このコラムに突っ込んでみる.

まず,このコラムが最も主張したい点はなにかを探ってみると,恐らく,
「CMスキップはよくないことだ.CMを見なさい.」
ということである.

では,次に,この主張を裏付ける根拠をさぐってみる.
1.「CMスキップが行き着く先は、民放地上波テレビ局の消滅だ」
2.「テレビ局は放送を全て有料とせざるを得ない」
3.「この経済循環を根本から変える必然性はないのではと思う」

無理矢理挙げれば,上の3つがその論拠になりそうである.
主張を支持する3つのロジックは,1→3へと繋がっているか,
もしくは1,2,3と並列的に並んでいる必要がある.とりあえず,
文章からは前者の1→3のロジックのつながりを読みとってみた.

さて,それぞれの主張をもう少し細かく見てみる.
1.とりあえず,論拠を支える根拠が見つけられない.(笑) 2とかぶってる
部分もあると思うけど,そうすると,最初の主張を支える論拠が2つになって
しまうため,主張したいことに対して,十分な説得力を持てないことになる.

2.日本のテレビ広告費を2兆円と見積もり,人口1億の頭数で割ると,1人当たり
2万円となる.この額が番組制作費として利用されるのが,現在の地上波放送.
CMが消えてしまうと,広告費がなくなり,番組を有料化せざるを得なくなる.
この主張は無理な展開をしていないため,問題ない.

3.1と同様,根拠もなにもない.

ということで,最初の主張を支持する論拠のロジックが通っていないことになり,
このコラムは誰も説得できないコラムである,と断言することが出来る.

CMスキップの回避策というのも必死に考えてるみたいだけど,その前提となる
ロジックが通ってない以上,これもまた説得力を持たない.

保身コラム(著者は放送業界のコンサルタント)として読む分には非常に楽しめる
コラムということかな.

#nikkei.co.jpの記事なんだけど,こういう文章をよく載せるな.(^^;