私は悲観的な人間ですから、どうしても物事を悪く想定してしまう傾向があります。ただ、現実から逃れたいという欲求も強く、事実から目を逸らせようとする(楽観的な見方に飛びつく)傾向もあります。ですから、ブログを書く際にも、やはり現実を直視しなければいけない、というのが、私の最も基本的な姿勢なのです。
3月12日に政府は、福島第1原発事故を「レベル4」と発表しました。本当にそう認識していたのか(そうだとすれば完全に事故の対応能力がないことになります)、事故の深刻さを認識していたからこそ国民に嘘を付き、或いは故意にお粗末な避難勧告を行い被曝の危険性を増大させたのか分かりませんが(そうならば、明らかな犯罪行為です)、どうも事故の深刻さだけは認識していた(それでも甘い観測だった)けれど、その対応ができないが故に嘘を付き、その被害と醜態のつけを国民に払わせたと言えるようです。
現在のフクシマは、その対応の困難さだけでなく、その対応の拙さによって悪化しています。「3月15日から~17日までの3日間で、レベル7に相当する放射線が空気中に放出された」(以下引用は『週刊大衆』)そうですが、その後の3ヵ月半の間には、メルトダウンからメルトスルー、そしてチャイナシンドロームへと進行し、敷地内に溜まっている放射能汚染水は実に約12万1千トンと言われ、今も増加し続け、また(恐らく地下水脈から)漏れ続けています。
チャイナシンドローム・ドミノの進行しつつある1~3号機の溶融デブリが冷却できる可能性は、ほぼゼロの状態です。1~4号機の燃料プールにある核燃料の膨大さも、事故のリスクと被害を甚大なものにしてきたことは言うまでもありません。現在、4号機の使用済燃料プールの水温は、「6月30日午後4時時点で約85度。常に蒸気が立っている状態」(『朝日新聞』)とのことで、その危険性は未だ払拭できていませんし、放射性物質を放出し続けています。そして、こうした状態を収束させる手立てがないばかりか、悪化の要因だけは山ほどあるというのが現実なのです。
これまでも指摘されてきましたが、さらなる余震や津波がいつ起きかは分かりません。落雷や(「3年前、関西電力・美浜原発で落雷により一時送電がストップ、原子炉停止」)ゲリラ豪雨、また「巨大な積乱雲が北東の風に乗って東京の北西部へ運ばれると、首都圏の土壌などへの放射能汚染がより拡大」する可能性や、「一瞬で一つの街をも破壊する竜巻が、もし福島第1原発を直撃したら、もはや収束どころの話ではなくなる」のであって、実際「4月27日、米国南部アラバマ州のブラウンズフェリー原発では、原子炉3基が竜巻の影響で外部電源を失い、自動停止」しています。そして、「台風などにより、建屋の損傷が激しい1.3.4号機から放射性物質の飛散量が今まで以上に増えると、結果的に土壌・大気汚染を助長する」と言われています。
少なくとも、こうした綱渡りの状態が、何年、何十年と続く可能性が高く、その間に、こうしたリスクの一つでも顕在化すれば、フクシマは最後の望みすら絶たれてしまうことになるのです。しかし、いつ如何なる時に、こうした自然災害がフクシマを直撃するかは誰にも分かりません。しかも私が密かに恐れていることは、現状が今後も続くとなれば、こうした大きな災害でなくても、例えば冬となり、北風が吹くことになれば、これまでとは大分違った方向に放射性物質が飛ばされ、これまではそれほどでもなかった地域(関東圏以西)に、放射能汚染がかなり広がるのではないかとうことです。それが何十年も続けば、今は安全と思われている関西以西の野菜や食品も、決して安心して食べることができなくなるのではないかと思うのです・・・
P.S. こうした状況を総合的に勘案すれば、以前指摘した(IAEA規定外の)レベル8を遥かに超えて、現在の事故の評価はレベル9ともいえる、実に恐ろしいものとならざるを得ないのです。決して悲観的な展望なのではなく、私のでき得る限り冷静な現実直視に基づいた「想定」なのです・・・
P.S.2 こうした中でも、燃料プールの冷却装置が、2号機に続き3号機も稼働し、「プールの水温を約60度から約40度に下げることができ」ました。この「熱交換器で冷やして再び戻す循環方式」が安定的に動いてくれることを祈りますが、それも、剥き出しのプールに何も起こらなければ、という希望的観測に基づいた条件が何年も、何十年も続くことが前提ではありますが・・・
P.S.3 放射能汚染水の「循環注水冷却」システムに完全移行したそうです。「これがうまく続けば、汚染水が増えるおそれをさらに減らせる」とのことです。上手くいって欲しい。上手くいかねば、大変なことになるのです。薄氷の上を真夏に渡るようなものです。トラブル続きの原発に、レベル9のシビア・アクシデントが起こったのです。祈る合掌の手すら震えて合わせ続けることすらできない状況です・・・
3月12日に政府は、福島第1原発事故を「レベル4」と発表しました。本当にそう認識していたのか(そうだとすれば完全に事故の対応能力がないことになります)、事故の深刻さを認識していたからこそ国民に嘘を付き、或いは故意にお粗末な避難勧告を行い被曝の危険性を増大させたのか分かりませんが(そうならば、明らかな犯罪行為です)、どうも事故の深刻さだけは認識していた(それでも甘い観測だった)けれど、その対応ができないが故に嘘を付き、その被害と醜態のつけを国民に払わせたと言えるようです。
現在のフクシマは、その対応の困難さだけでなく、その対応の拙さによって悪化しています。「3月15日から~17日までの3日間で、レベル7に相当する放射線が空気中に放出された」(以下引用は『週刊大衆』)そうですが、その後の3ヵ月半の間には、メルトダウンからメルトスルー、そしてチャイナシンドロームへと進行し、敷地内に溜まっている放射能汚染水は実に約12万1千トンと言われ、今も増加し続け、また(恐らく地下水脈から)漏れ続けています。
チャイナシンドローム・ドミノの進行しつつある1~3号機の溶融デブリが冷却できる可能性は、ほぼゼロの状態です。1~4号機の燃料プールにある核燃料の膨大さも、事故のリスクと被害を甚大なものにしてきたことは言うまでもありません。現在、4号機の使用済燃料プールの水温は、「6月30日午後4時時点で約85度。常に蒸気が立っている状態」(『朝日新聞』)とのことで、その危険性は未だ払拭できていませんし、放射性物質を放出し続けています。そして、こうした状態を収束させる手立てがないばかりか、悪化の要因だけは山ほどあるというのが現実なのです。
これまでも指摘されてきましたが、さらなる余震や津波がいつ起きかは分かりません。落雷や(「3年前、関西電力・美浜原発で落雷により一時送電がストップ、原子炉停止」)ゲリラ豪雨、また「巨大な積乱雲が北東の風に乗って東京の北西部へ運ばれると、首都圏の土壌などへの放射能汚染がより拡大」する可能性や、「一瞬で一つの街をも破壊する竜巻が、もし福島第1原発を直撃したら、もはや収束どころの話ではなくなる」のであって、実際「4月27日、米国南部アラバマ州のブラウンズフェリー原発では、原子炉3基が竜巻の影響で外部電源を失い、自動停止」しています。そして、「台風などにより、建屋の損傷が激しい1.3.4号機から放射性物質の飛散量が今まで以上に増えると、結果的に土壌・大気汚染を助長する」と言われています。
少なくとも、こうした綱渡りの状態が、何年、何十年と続く可能性が高く、その間に、こうしたリスクの一つでも顕在化すれば、フクシマは最後の望みすら絶たれてしまうことになるのです。しかし、いつ如何なる時に、こうした自然災害がフクシマを直撃するかは誰にも分かりません。しかも私が密かに恐れていることは、現状が今後も続くとなれば、こうした大きな災害でなくても、例えば冬となり、北風が吹くことになれば、これまでとは大分違った方向に放射性物質が飛ばされ、これまではそれほどでもなかった地域(関東圏以西)に、放射能汚染がかなり広がるのではないかとうことです。それが何十年も続けば、今は安全と思われている関西以西の野菜や食品も、決して安心して食べることができなくなるのではないかと思うのです・・・
P.S. こうした状況を総合的に勘案すれば、以前指摘した(IAEA規定外の)レベル8を遥かに超えて、現在の事故の評価はレベル9ともいえる、実に恐ろしいものとならざるを得ないのです。決して悲観的な展望なのではなく、私のでき得る限り冷静な現実直視に基づいた「想定」なのです・・・
P.S.2 こうした中でも、燃料プールの冷却装置が、2号機に続き3号機も稼働し、「プールの水温を約60度から約40度に下げることができ」ました。この「熱交換器で冷やして再び戻す循環方式」が安定的に動いてくれることを祈りますが、それも、剥き出しのプールに何も起こらなければ、という希望的観測に基づいた条件が何年も、何十年も続くことが前提ではありますが・・・
P.S.3 放射能汚染水の「循環注水冷却」システムに完全移行したそうです。「これがうまく続けば、汚染水が増えるおそれをさらに減らせる」とのことです。上手くいって欲しい。上手くいかねば、大変なことになるのです。薄氷の上を真夏に渡るようなものです。トラブル続きの原発に、レベル9のシビア・アクシデントが起こったのです。祈る合掌の手すら震えて合わせ続けることすらできない状況です・・・