・・・ そしてアメリカのオバマ政権も「小さな政府」路線を転換し、国家が企業救済に乗り出す一方、医療保険制度の導入など福祉政策に取り組んでいる。つまり金融危機以降の世界は自由主義的な「小さな政府」から社会主義的な「大きな政府」に移っているのである。80年前の大恐慌の教訓が生かされていると言える。
そうした時に政権を失った自民党は自らの立ち位置を定めなければならない。自民党の過去の経済モデルは冷戦の終結で効力を失った。アメリカはソ連に代わる仮想敵を日本経済と見て、政官財のトライアングルに楔を打ち込んできた。アメリカからの圧力もあって小泉政権は「小さな政府」路線を採ったが、上っ面だけを真似したためにセーフティ・ネットのない弱肉強食となり国民は悲鳴を上げた。その結果自民党は政権を失った。
自民党は未だに選挙の敗因を分析できないらしく、小泉構造改革を継続するのか、否定して異なる路線を作るのかが見えない。今はひたすら民主党を「社会主義的だ」と批判している。「民主党の政策で日本は英国病になる」とも言っているが、英国の保守党はサッチャーの「小さな政府」路線を放棄した。「小さな政府」をやめた事で支持が高まり、次の選挙では政権を奪取すると言われている。それが世界の流れである。
自民党が民主党の「子供手当て」や「戸別所得補償」を「社会主義」と批判するのは世界の流れに逆行する。金融危機はアメリカの力を大きく削いだ。アメリカ一国主義の時代は終った。アメリカ型の「小さな政府」も効力を失った。過去の幻影にとらわれる事なく自民党が立ち位置を定める事を期待する。「スキャンダル追及」と「何でも反対」の野党にだけはなって欲しくないからである。
http://news.www.infoseek.co.jp/special/j-is/hotjournal0911_003.html
自民党の立ち位置 - 『内憂外患~どうするニッポン』 - Infoseek ニュース さん より
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ドルには悲観的です。ドルが準備通貨であることに対しても懐疑的で、多くの人が今、言っていますよ、「一体どうしたらいいのか」と。中国は特別引出権(SDR)を提唱しました。ほかの人々も様々な提案をしています。それが仮に「我々はどうすればいいんだ」と言うだけであったとしても。米国と敵対する国は、ドル以外の通貨を使い始めています。ベネズエラはユーロを使い始めているし、イランは日本円を使っている。米国の友好国も心配し始めています。
これだけ多くの不均衡が存在しているので、私は今後1~2年内に、通貨危機、あるいは半ば危機のような「セミ危機」が起きると思っています。極端な話に聞こえるかもしれませんが、常にそれが繰り返されてきたんですよ。多くの問題が重なった時は、必ず、為替市場で問題が生じた。次の危機は恐らく・・・、どこで起きても不思議じゃない。ウクライナなのか、アルゼンチンなのか、私には分かりません。もしかしたら今回は、英国で起きるのかもしれないし、米国かもしれない。その中で、私は英国のポンドは一切持っていません。今も、英国経済と英国の貿易収支の状態については心配しています。英国が政権交代しても役に立つとは思えません。』
以上は、ジム・ロジャ-ス氏が述べたコメントである。
通貨危機、つまり通貨の価値の著しい喪失は、過去に色々とあった。一番最近では、アイスランドの財政破綻が記憶に新しいが、英国に目を向ければ、ポンドはかつてロジャ-ス氏と投機行動を共にしていた同僚ジョ-ジ・ソロス氏が売り浴びせ、『イングランド銀行を潰した男』と今日言われる。
投機的に通貨や債券などの売買で、売り仕掛けでも買い仕掛けでもいいのだが、成功の確率を高めるには、資金効率を考えても、本音は米ドルが非常に扱いにくい。とにかく、世界に出回っている米ドルの流通量が多いため、ひとつのグル-プが米ドルを売り浴びせても、為替レ-トを大きくドル安に動かすには資金不足、力不足なのである。極度の米ドル安は、世界諸国の潮流が『ドル離れ』に動きつつある中で、ヘッジファンドなどがドルの大量のカラ売りでダメ押しするというのが通常の流れになる。
ただ、視点を変えて、英国経済規模なら、投機筋の思う方向へは導き易い。現に、ポンドはソロス氏を主導として、かなりの価値を目減りさせた実績がある。今回も似たようなポンド下落のケ-スが観られた。ポンドは対円で1ポンド=120円を割り込み、過去最安値を記録した。しかしこれは、あくまで英国建国史上、初のゼロ金利(現在の政策金利は0.5%)に誘導したというキャリ-トレ-ドのまき戻しであり、英国の抱える重大な欠陥が材料となったわけではない。
米国もそうだが、英国の抱える大問題は「双子の大赤字」。10年後には、現在は最もひどいとされる日本の財政赤字などはゆうに超えて、世界最悪の財政状態を示す恐れがある。その国家の健全性という材料は、これから徐々にひどくなる財政悪化とともに為替相場が問題にする材料となる。英国のポンドは、米国のドルと違って、ポンド紙幣をバンバン刷って赤字をいつまでも補填することができない。基軸通貨で世界諸国の需要がある通貨とは違い、ごまかしができない通貨なのである。
1つの契機は、債務格付けで最高評価から転落する時に、まずは大きなショックが訪れるだろう。英国と米国の場合、3年後あたりに財政赤字が減らせないようだと、格付け会社は最高評価は約束できないと述べている。過去の経験則では、財政赤字が対GDP比で100%を超えると、トリプルA評価を失っている。米国、英国には3年後あたりが、ひとつのヤマ場を迎える。
英国ポンドと米国ドルのどちらが先に餌食になるのか?残念ながら、今のところは体力的にも英ポンドが格好の餌食となりそうであり、市場が英国売りに飽きたところで、世界的なベクトルが米国へその矛先を変えると観るのが妥当なのか・・・
カテゴリ: マネー・経済 > 金融 フォルダ: 指定なし
http://fxdondon.iza.ne.jp/blog/entry/1305131/
目先の餌食は英国ポンド? ~ポンドは米ドルの先行指標~:イザ!
さん より
そうした時に政権を失った自民党は自らの立ち位置を定めなければならない。自民党の過去の経済モデルは冷戦の終結で効力を失った。アメリカはソ連に代わる仮想敵を日本経済と見て、政官財のトライアングルに楔を打ち込んできた。アメリカからの圧力もあって小泉政権は「小さな政府」路線を採ったが、上っ面だけを真似したためにセーフティ・ネットのない弱肉強食となり国民は悲鳴を上げた。その結果自民党は政権を失った。
自民党は未だに選挙の敗因を分析できないらしく、小泉構造改革を継続するのか、否定して異なる路線を作るのかが見えない。今はひたすら民主党を「社会主義的だ」と批判している。「民主党の政策で日本は英国病になる」とも言っているが、英国の保守党はサッチャーの「小さな政府」路線を放棄した。「小さな政府」をやめた事で支持が高まり、次の選挙では政権を奪取すると言われている。それが世界の流れである。
自民党が民主党の「子供手当て」や「戸別所得補償」を「社会主義」と批判するのは世界の流れに逆行する。金融危機はアメリカの力を大きく削いだ。アメリカ一国主義の時代は終った。アメリカ型の「小さな政府」も効力を失った。過去の幻影にとらわれる事なく自民党が立ち位置を定める事を期待する。「スキャンダル追及」と「何でも反対」の野党にだけはなって欲しくないからである。
http://news.www.infoseek.co.jp/special/j-is/hotjournal0911_003.html
自民党の立ち位置 - 『内憂外患~どうするニッポン』 - Infoseek ニュース さん より
************************************
ドルには悲観的です。ドルが準備通貨であることに対しても懐疑的で、多くの人が今、言っていますよ、「一体どうしたらいいのか」と。中国は特別引出権(SDR)を提唱しました。ほかの人々も様々な提案をしています。それが仮に「我々はどうすればいいんだ」と言うだけであったとしても。米国と敵対する国は、ドル以外の通貨を使い始めています。ベネズエラはユーロを使い始めているし、イランは日本円を使っている。米国の友好国も心配し始めています。
これだけ多くの不均衡が存在しているので、私は今後1~2年内に、通貨危機、あるいは半ば危機のような「セミ危機」が起きると思っています。極端な話に聞こえるかもしれませんが、常にそれが繰り返されてきたんですよ。多くの問題が重なった時は、必ず、為替市場で問題が生じた。次の危機は恐らく・・・、どこで起きても不思議じゃない。ウクライナなのか、アルゼンチンなのか、私には分かりません。もしかしたら今回は、英国で起きるのかもしれないし、米国かもしれない。その中で、私は英国のポンドは一切持っていません。今も、英国経済と英国の貿易収支の状態については心配しています。英国が政権交代しても役に立つとは思えません。』
以上は、ジム・ロジャ-ス氏が述べたコメントである。
通貨危機、つまり通貨の価値の著しい喪失は、過去に色々とあった。一番最近では、アイスランドの財政破綻が記憶に新しいが、英国に目を向ければ、ポンドはかつてロジャ-ス氏と投機行動を共にしていた同僚ジョ-ジ・ソロス氏が売り浴びせ、『イングランド銀行を潰した男』と今日言われる。
投機的に通貨や債券などの売買で、売り仕掛けでも買い仕掛けでもいいのだが、成功の確率を高めるには、資金効率を考えても、本音は米ドルが非常に扱いにくい。とにかく、世界に出回っている米ドルの流通量が多いため、ひとつのグル-プが米ドルを売り浴びせても、為替レ-トを大きくドル安に動かすには資金不足、力不足なのである。極度の米ドル安は、世界諸国の潮流が『ドル離れ』に動きつつある中で、ヘッジファンドなどがドルの大量のカラ売りでダメ押しするというのが通常の流れになる。
ただ、視点を変えて、英国経済規模なら、投機筋の思う方向へは導き易い。現に、ポンドはソロス氏を主導として、かなりの価値を目減りさせた実績がある。今回も似たようなポンド下落のケ-スが観られた。ポンドは対円で1ポンド=120円を割り込み、過去最安値を記録した。しかしこれは、あくまで英国建国史上、初のゼロ金利(現在の政策金利は0.5%)に誘導したというキャリ-トレ-ドのまき戻しであり、英国の抱える重大な欠陥が材料となったわけではない。
米国もそうだが、英国の抱える大問題は「双子の大赤字」。10年後には、現在は最もひどいとされる日本の財政赤字などはゆうに超えて、世界最悪の財政状態を示す恐れがある。その国家の健全性という材料は、これから徐々にひどくなる財政悪化とともに為替相場が問題にする材料となる。英国のポンドは、米国のドルと違って、ポンド紙幣をバンバン刷って赤字をいつまでも補填することができない。基軸通貨で世界諸国の需要がある通貨とは違い、ごまかしができない通貨なのである。
1つの契機は、債務格付けで最高評価から転落する時に、まずは大きなショックが訪れるだろう。英国と米国の場合、3年後あたりに財政赤字が減らせないようだと、格付け会社は最高評価は約束できないと述べている。過去の経験則では、財政赤字が対GDP比で100%を超えると、トリプルA評価を失っている。米国、英国には3年後あたりが、ひとつのヤマ場を迎える。
英国ポンドと米国ドルのどちらが先に餌食になるのか?残念ながら、今のところは体力的にも英ポンドが格好の餌食となりそうであり、市場が英国売りに飽きたところで、世界的なベクトルが米国へその矛先を変えると観るのが妥当なのか・・・
カテゴリ: マネー・経済 > 金融 フォルダ: 指定なし
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目先の餌食は英国ポンド? ~ポンドは米ドルの先行指標~:イザ!
さん より