冷たい手

私の手は冷たい。


これは「心が冷たい」のと同じ意味での『冷たい』ではなく、

物理的に冷たい。


何故冷たいのか？となると

私の心が冷たいから、ということもいくらか関係があるのかも知れないが、

私の持病の関係で、どうやら心臓が少し弱っており、

手先の温度が下がっているかららしい。



昨日、イタリアから女性の来客があり、出迎えの時と別れの折に握手したのだが、

彼女の小さな手を握った時、

『あぁ、、冷たい手だと思われたのだろうな・・』

と少し鬱な気分になったし、

イタリアくんだりからこんな田舎に

私の冷たい手を握るためにやってきたこの女性が気の毒だとも思った。



この気分は、

先日、豊田勇造ライブで久しぶりに握手を交わした知人たちの暖かな手も思い出し、

いくぶん甘酸っぱく苦い感じがした。



私の冷たい手は、それに触れる人たちの手を冷たくさせるが、

私の手そのものもとても冷たく感じており、

私は１０月初めくらいから外出時には手袋が手放せず、

今の季節は、水道の常温では顔を洗う事も億劫なほど冷水がおそろしい。



私は毎晩犬と一緒に眠るが、

布団に入ってしばらくは手が冷たく、

犬の温かな体を撫でたり、自分自身の内腿に手を挟んだりして、

ようやく暖をとり、、、やがて眠る。



手が冷たいという事は悪い事ばかりかというと、そうでもなく、

少し熱っぽい時などは額に当てておけば熱冷ましになるし、

鮨屋の握り手としては良いのかも知れない。



今後不幸な事に（笑）私と握手する破目になった方は、

これは私の心とは余り関係の無い理由によるものなので、

『ははぁ、、やっぱりコイツは心根が、、』などと思わずに、

、、、、、、、どうぞ、心静かに少し驚いてくださいね。