『インソムニア』 

2008-09-02 14:39:55 | シネマ



『インソムニア』 
出演: アル・パチーノ, ロビン・ウィリアムズ 監督: クリストファー・ノーラン



佐伯一麦がその著書『ノルゲ』の中で、ノルウェーの白夜について触れている。
ノルウェーやアラスカなどの北極圏の人々は
冬、ほぼ一日漆黒の闇に暮らし、夏は眠らぬ夜に生きるそうだ。


彼らにとって冬は精神を蝕む内向の黒であり、
夏は不眠の困惑の白なのかも知れない。

末広涼子じゃないけど、『むりっ!』って感じだ。


『インソムニア』は元々同名のノルウェー映画であったが、
2002年アメリカでリメイクされたもの。
『インソムニア』とは不眠症の事だ。

アル・パチーノは『セント・オブ・ウーマン』で盲目の軍人を演じたが、
今回はアラスカの白夜とある悩みで6日間ほど不眠症に陥る
老いのさしかかったベテラン刑事を好演している。

盲目役のアル程ではないが、
眠れぬアルは、映画を観ている私まで朦朧としてくるような錯覚を覚えた。

他にロビン・ウィリアムズやヒラリー・スワンクが出演しているが
『レナードの朝』や『ミリオンダラー・ベイビー』程の輝きは見られなかった。




★★★☆☆



あらすじ
アラスカ・ナイトミュート。
いまの時期は24時間太陽が沈まないこの町で17歳の少女の変死体が発見された。
翌日、ロス警察のウィル・ドーマーが相棒のハップとともに応援にやって来る。
ウィルは今までの豊富な経験を駆使し、犯人をおびき出す方法を思いつく。
思惑通り海辺の小屋に犯人が姿を現わす。
しかし、深い霧に犯人を見失ったウィルは誤って相棒を射殺してしまう。
自分が射殺した事実を地元警察に告白しそびれたウィルは白夜も手伝って不眠症に陥る。
不眠が続いて3日目の早朝、ウィルのもとに少女殺しの犯人から電話がかかってくる…。


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