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いずしま」は、平成15年3月に「すがしま型」掃海艇の7番艇として、就役。「すがしま型」掃海艇は、英国の「サンダウン級」と同じタイプの武器システム(情報処理装置、機雷探知機、機雷処分具)及び自動操艦装置を搭載し、機雷を捜索、処分する能力が格段に向上しているのが大きな特徴です。機雷は、船舶の音や磁気等に反応して爆発するため、掃海艇は護衛艦や他の商船とは異なり、船体は木製、エンジン等はアルミ合金等を使用することにより、磁気を帯びないような設計となっています。また、静粛性向上のために電気推進器を2基搭載しています。
「自衛艦の名称は、艦種ごとにそれぞれ天象、海象、日本の山岳、半島、河川、名所旧跡等から命名することとされています。掃海艦艇については、島からの選出を標準とし、命名されます。「いずしま」は、宮城県牡鹿郡女川町の北東にある「出島」に由来します。この島は、周囲約14キロメートル、人口約700名で、島全体が南北に細長い海食大地となっています。気候は黒潮の影響で比較的温暖であり、ホタテ、銀点圭、はや等の養殖が盛んな良港であるとともに、風光明媚な地として栄えています。また、島内の貝塚からは縄文時代の遺構が発掘されたり、幕末に幕府軍が函館まで追われた際に出島に立ち寄ったことなど、歴史的な島としても知られています。
はつしま型掃海艇のペルシャ湾における経験から(自衛隊ペルシャ湾派遣)、イギリス海軍のサンダウン級掃海艇を参考として建造された木造掃海艇です。うわじま型掃海艇までの従来の機雷戦装備から、NATO諸国の装備(機雷探知機(TYPE2093)、英GECマルコーニ社製情報処理装置(NAUTIS-M)ししじま及びくろしまはNAUTIS-M-1、機雷処分具(PAP-104Mark5)の3点セット)を導入したものに変更し、より近代的な機雷戦(掃海、掃討)に対応しています。
感応掃海具としては、オーストラリア製のDYAD(ダイヤード/磁気)とPNM(音響)を採用しています。これらは固有装備ではなく母艦または基地より曳航する形となっています。なお、掃海目的を兼ねた固定武装として、20mm機関砲を前甲板に装備しています。
この他にも、水中放射雑音の低減の為、発電機を上甲板に装備し、機雷掃討の際には電気推進への切換えを行えるようになっています。
GPSと連動した自動船位保持装置も本級より新たに導入。
煙突は、艦橋からの後方視界向上を意図し、掃海艇では初めて2本並列配置となったが、運用の結果、艦橋左右後方の視界を妨げることから続くひらしま型掃海艇では再び1本に改められています。
また、隊員の体格向上に伴い、天井の高さが今までの掃海艇比べて高く設計されており居住性は向上しています。
機雷掃討の際の運動性能向上、ホーバリング性能向上のため、バウ・スラスター、シリング舵を採用し、これと連動する自動操艦装置の装備などで、運用性の向上が図られているとのこと。基準排水量:510t/満載排水量:590t
主要寸法:全長54.0m×幅9.4m×深さ4.2m×喫水2.5m
エンジン:ディーゼル2基2軸 出力:1800PS
速力:約14kt
船型:船首楼型
乗員:約45名
主要装備:20mm多銃身機関砲×1 掃海・処分具一式
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