
ウニモグ(Unimog)とはダイムラーがメルセデス・ベンツブランドで製造、販売する多目的作業用自動車である。名称はドイツ語独特の略号法である「Universal-Motor-Gerät」(直訳すると「多目的動力装置」)の太字部分を読んだものです。
第二次世界大戦後まもなく農作業車として開発が始まったウニモグは、技術革新を繰り返しながら生産が続けられ、これまでに累計40万台以上が生産されました。多目的自動車の分野では他メーカーの追随を許さない圧倒的な実績を誇っている。 高い最低地上高と四輪駆動方式で副変速機と逆転機を装備できることから、超低速や悪路での作業にも適しています。 日本では高速道路会社のトンネル壁面清掃や照明器具の保守、NTTで通信車、JRA等の馬場のメンテナンスの他、警察でも、機動隊の災害警備用車両として採用している。また、改造され消防の耐熱救難車として活用されている。JR等の保守用の軌陸車としては、鉄道の作業用車輌または機関車代用としてゴムタイヤを鉄輪に履き替えたり、鉄道用車輪アタッチメントを装着したりする事によって線路上を走ることができるものもある(軌陸車と呼ばれる)。 海外ではダカール・ラリーのカミオン(トラック)部門で競技車として活躍するほか、チームの荷物や補修部品を運ぶサポート車として重宝されている。また軍事でも輸送用や自走砲車として用いられています。
写真はいわゆる軌陸車、ウニモグU400です。
「軌陸車」とは線路等の工事又は作業に使用する機械で軌道及び一般道路を走行するものをいい、保守用車に含まます。
基本的にはトラックなどをベースに、軌道走行用の装備を付けたものである。軌道上への乗り入れは保線部門敷地の専用スロープや踏切からされる。自動車としての区分上は特種用途自動車(いわゆる8ナンバー)に分類されます。
道路上では一般の自動車として走行し、線路上では油圧などでレール上に鉄輪を降ろして走行する。線路上を走るときにエンジンの動力をレールに伝える手段としてはタイヤ駆動(後輪ゴムタイヤを鉄輪と同時にレール面に接触させて推進する方式(デュアル・モード・ビークルなど))と鉄輪駆動(タイヤから摩擦車の原理で動力を伝える方式、あるいは油圧モーターで直接駆動する方式など)がある。軌道上では道路上ほどの走行性能が得られない場合が多いが、保線などの作業用では速度は問題にならない。
タイヤ駆動式は駆動タイヤが車両限界をはみ出る為、今後は鉄輪駆動式が主流になります。
軌陸ユニット(鉄輪&方向転換装置)は重量がかさばる。そのため過去に普通免許で道路を運転できた車体総重(8t)で登録するため、一部の作業ユニットを取り付けずに登録申請を行い登録後作業ユニットを取り付けたため後日車検に通らなかったため違反が発覚などということもありました。
通常の保線用鉄道車両は、終列車が通過して線路閉鎖(「線閉(せんぺい)」と呼ばれる)が行われてから車庫を出発し現場への移動をするという時間ロスを生じるが、この軌陸車であれば予め現場付近の踏切横などで待機しておき、線路閉鎖後にそこから入線し最小限の移動で迅速に作業を開始することが可能です。このため特に作業時間が限られる都会の大手私鉄などで重宝されています。
もし軌陸車の左右鉄輪間が導通しているならば軌道回路により軌陸車は検知されるかもしれないが、その重量が軽いため接触不良を起こし確実とはいえません。
一般に保線作業は営業運転されていない時間(終電から始発電車まで)に行われるため線路閉鎖し信号システムに影響を与えない様、絶縁して使用されることが多いとのこと
左右の鉄輪間が絶縁されているならば軌道回路により検知されないので踏切等での誤動作は避けられるが、軌道閉鎖が必須となります。
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