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東武50000系電車(50050型)

2022-01-20 08:54:34 | 乗り物(列車・車両)

東武50000系電車(50050型)

東武50000系電車(とうぶ50000けいでんしゃ)は、2004年(平成16年)に登場した東武鉄道の電車である。2005年(平成17年)3月16日から東上線系統で営業運転を開始した。

本線系統での東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線乗り入れ対応車両の50050型、東上線系統での東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線乗り入れ対応車両の50070型電車および座席定員制列車「TJライナー」用車両の50090型電車についてもふれる。


概要
本系列は「人と環境にやさしい次世代車両」をコンセプトに、従来車両よりもバリアフリー・省エネルギー・メンテナンスフリー化などを目指し、また通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン仕様を考慮して設計した車両として製造された。

外観
これまでの東武の大型通勤形車両と同様、20 m両開き4ドアであるが、日立製作所の鉄道車両製作システム「A-train」を採用し、車両製作にはモジュール工法が用いられている。車体はアルミニウム合金を用いたダブルスキン構造を採用し、溶接工法には摩擦攪拌接合 (FSW) を採用することで精度の高い仕上がりを図った。連結面は衝突事故における安全性を考慮して、側構体と妻構体の接合部を三角形の断面構造としている。

東武鉄道の車両では100系「スペーシア」で初めてアルミ車体を採用していたが、通勤車では本系列が初めての採用であり、同時に初のアルミ無塗装車となった。東武鉄道における日立製作所製の車両は78系7860形の製造以来、46年ぶりとなる。

前頭部は構体部分とは別途製造された普通鋼製の前面パネルを、ボルト固定によって構体と接合しており、同設計は本系列と同じ日立製の西武20000系電車と同様である。前照灯はHID灯、尾灯はLEDを採用し、一体のケースに収めて前面下部に配置した。51001編成、51002編成は、後に前照灯がLEDに改造された。車両のカラーリングは今までの車両で用いられたブルーやブラウンではなく新規のものとされ、「輝く」を意味するシャイニーオレンジ色を、前面ガラスの下には塗装により、側面は戸袋部分にブロックシールにより、それぞれ貼り付けしている。車両床面は一世代前の30000系よりも25 mm低い1,125 mmとしてホームとの段差を少なくしている。さらに廃車時のリサイクル性を考慮して車体各部のアルミ材質の統一を図っている。

行先表示器
前面と側面の行先表示器はLED式を採用し、側面表示器は行先表示と号車表示の交互表示が可能となっているほか、走行中は消灯する機能がある。50000型と50050型は3色表示式だが、50070型と50090型ではフルカラーLEDが採用されている。
なお、東武本線運用の50050型の急行は写真と異なり反転表示になり、反転なしは区間急行になる。また前面行先表示器の横幅が狭いので長い駅名の表示は2段表示になる。
側面の号車表示は50000型では営業運転開始時は池袋方のクハ51000形を1号車としていたが、2007年 (平成19年) 12月から小川町方のクハ50000形を1号車に変更した。なお、号車札表示は当初なされていなかった。

室内
室内もモジュール工法により組み立てられており、車内の部材は基本的にアルミニウムを多用(単一合金化)することで、リサイクル性を考慮している。
内張りにはアルミ基盤の高硬度アートテック(つや消し白色無地)を使用し、清潔感のあるデザインとした。床材は火災対策・安全対策から滑りにくいゴム製のグレーの床材を採用し、座席前と中央部で濃淡をつけてフットラインを表した。特に出入口部は黄色として目立たせた。

戸閉装置
ドアエンジンはメンテナンスの容易化のため、東武の車両で初めて電動モーター駆動方式を採用した。
各扉に設置したドア制御装置はモーター電流の検知により戸挟み検知を行い、モーターのオン/オフにより戸閉力を弱める。乗客や荷物が挟まれた時には容易に脱出できるように戸閉力を弱める自己診断機能、位置制御学習機能、状態監視機能を備える。
異常時などに手動でドアを開閉する場合、電気式を採用したため車外・車内鴨居部の解錠ハンドルを操作すれば可能である。車両電源がある状態で乗務員室車掌ユニットの総括一斉解錠スイッチを操作すれば片側の全ドアが、各車車内妻部にある解錠スイッチを操作すれば当該車両の全ドアが、それぞれフリーとなり手動で開閉できる。
また、従来の車両と同様に片側4か所のドアのうち、中央の2か所を締め切る中扉締切機構が設置されている。車端寄りで旅客案内表示器がないドア上部には「半自動」と表記された小さな表示があるが、これは駅での長時間停車時にドアを手動で開閉することができる場合に点灯する。


走行機器
走行機器類は各系列ともほぼ共通である。制御装置は、日立製の2レベルIGBT素子使用のVVVFインバータ制御 (3300 V・600 A) で、ベクトル制御による全電気ブレーキ方式を採用している。制御方式は1C4M2群および1群制御方式で、10両固定編成中のMT比は5M5Tとしている。主電動機は165 kW出力のかご形三相誘導電動機(TM03形)を採用している。
台車はモノリンク式軸箱支持のボルスタレス空気ばね台車(SS167・SS067形 東武形式:TRS-03M・TRS-03T形)を使用し、基礎ブレーキは片押し式のユニットブレーキを使用している。集電装置はシングアーム式パンタグラフを採用し、制御装置を搭載する電動車に各1基(1編成3台)を設置する。
補助電源装置は東芝製のIGBT素子を使用した250 kVA出力、静止形インバータ (SIV) を搭載した。編成で2台を搭載し、架線からの直流電源を三相交流440 Vに変換する。また、中間付随車3両の床下には非常脱出用のはしごが設けられている。
空気圧縮機 (CP) はナブテスコ製のスクリュー式AR1644-RWS20A形で、30000系同様に装置自体を箱に収めることで騒音低減に配慮している[3]。その後の50090系以降に製造された車両では除湿装置一体形のパッケージコンプレッサ(ユニットCP)としたAR1644-RWS20C形に変更された。 ドアエンジンに電動式を採用したことにより、圧縮空気の使用量が減ったために、10両編成での搭載台数は2台とした。
ブレーキ装置は回生ブレーキ併用全電気指令式空気ブレーキ方式である。保安ブレーキ・抑圧ブレーキ(耐雪ブレーキ)・遅れ込め制御を備えている。各車には車輪の滑走を防止する滑走防止装置を設置している。また、速度70 km/h以上からの非常ブレーキには増圧ブレーキ機能がある。

50050型
伊勢崎線・日光線用および東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線への直通列車用として、2006年(平成18年)3月18日に運行を開始した。
南栗橋車両管区に10両編成18本(180両)が配置されている。
自社線は押上 - 久喜・南栗橋間で運用される。東武線内では原則として準急・急行のみで運用される。基本的に30000系との運用区別はない。 東京メトロ半蔵門線、東急田園都市線全線へ乗り入れる。
概説
外観と仕様は50000型第2編成に準じているが、変更点がある。
「営団(現・東京地下鉄)11号線、東急田園都市線、東武伊勢崎線直通車両規格仕様」を満たすため、車体幅が2,770 mmとなった。
機器面では両先頭車に東武形ATS・新CS-ATC/ATC-Pの機能を1台に集約したATC/S装置を設置した。さらにサハ57050形の床下には半蔵門線用の誘導無線送受信機が設置され、妻面・床下には誘導無線アンテナが設置された。 また、前面には運行番号表示器が設置された。
運転台は、乗り入れ対応として速度計を車内信号対応形に、表示灯に種別表示の追加、3社対応列車無線送受話器の設置やATC/ATS切り換えレバーなどが追加されている。

東武50000系電車
(50000型・50050型・50070型・50090型)
基本情報
運用者 東武鉄道
製造所 日立製作所笠戸事業所
製造年 2004年 - 2012年
製造数 400両
運用開始 2005年3月16日
主要諸元
編成 10両編成
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500 V(架空電車線方式)
最高運転速度 110 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
全長 20,000 mm
20,130 mm(50070系・50090系先頭車)
全幅 2,876 mm(車川被間・50000系3次車以降・50050系・50070系3次車以降は2,846 mm)
車体幅 2,800 mm
2,770 mm(50000系3次車以降・50050系・50070系3次車以降)
全高 4,080 mm(パンタ畳み高さ)
車体高 4,050 mm(冷房装置含み)
車体 アルミニウム合金(A-train)
台車 モノリンク式ボルスタレス台車
SS-167形・SS-067形
主電動機 かご形三相誘導電動機 TM-03形
主電動機出力 165 kW
駆動方式 CFRP製TD継手式平行カルダン
歯車比 98:15=6.53
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ・全電気ブレーキ
保安装置 50000系・50090系:東武形ATS・T-DATC
50050系:東武形ATS・新CS-ATC・ATC-P
50070系:東武形ATS・T-DATC・新CS-ATC・ATO・ATC-P
備考 座席は全形式とも住江工業製

 

 


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