タイヤマウント式ジブクレーンは、レール等の付帯設備が不要なため経済性に優れると同時に、トラッククレーン並の機動性と専用機の操作性能を合せ持つクレーンです。1986年に初号機を納入以来、全国港湾の既設台数の約4割強を住友重機械搬送システムで占めています。
クレーンの能力。
最大吊荷重:43.5トン。
(計算上の)荷役能力:コンテナ15~18個/時間。
(船舶条件:15000DWT級のコンテナ船で、オンデッキ9列×4段積)
住友重機械搬送システム株式会社(本社:東京都大崎 社長:横田 克英 住友重機械工業100%出資)は、山口県岩国港(新港埠頭)に、新たな荷役機械として、2014年3月にタイヤマウント式ジブクレーンを納入。
岩国港は、既設のタイヤマウント式水平引込クレーン(99年当社納入)とあわせ2機体制になったことにより、積み降ろしが迅速化するだけでなく、一方の操業が停止しても他方でカバーできるなど、効率的な港湾の運用が可能。
港湾クレーン
港湾の定置式クレーンは、中世に新しく登場したと考えられる。一般的な港湾クレーンは、トレッドウイールが2台設置され、本体が回転するようになっていた。港湾クレーンは岸壁のそばに設置され、シーソーやウインチ、帆桁などを使った古い方法を置き換えていった。
港湾クレーンは、地域によって形状が異なった。フラマンやオランダの沿岸では、垂直軸を回転するガントリークレーンが一般的であった。一方、ドイツの海や内陸の港では、塔に設置されたジブと屋根が回転するタワークレーンが一般的であった。地中海やイタリアの主要な港では、タラップを利用した労働集約的な荷役方法に依存し続けたため、港湾クレーンは普及しなかった。
建設現場では、石工の作業速度がクレーンよりも遅かったため、吊り上げ作業の速度は問題にならなかった。しかし、港湾クレーンでは、トレッドウイールを2台設置して、速度向上を図った。トレッドウイールは直径4メートル以上と推測され、回転軸と同時に動いた。港湾クレーンの吊り上げ能力は、船の貨物重量に対応して、2 - 3トンであった。当時の港湾クレーンは、ヨーロッパ全体で15基残っている。また、造船の際にマストを設置するためのクレーンが、グダニスクやケルン、ブレーメンなどで見られた。こうした固定式のクレーン以外にも、港内で自由に動けるクレーン船も14世紀までには使われていた。
ジブクレーン
低床ジブクレーン
低床ジブクレーン
ポスト型ジブクレーン
塔形・門形ジブクレーン
塔形ジブクレーン
高脚ジブクレーン(門形クレーン)
片脚ジブクレーン(半門形クレーン)
クライミング式ジブクレーン
運転に必要な資格
つり上げ荷重5トン以上のクレーンの運転は、クレーン・デリック運転士免許もしくは旧・クレーン運転士免許が必要。
つり上げ荷重5トン以上であっても、床上で運転しかつ運転者が荷の移動とともに移動する方式のクレーンの運転は、技能講習が必要。
つり上げ荷重5トン未満のクレーンの運転は、特別教育が必要。
上位の資格があれば下位のクレーンを運転できる。
これらの資格では移動式クレーンを運転できない。移動式クレーンを運転するには別の資格が必要。
つり上げ荷重が1トン以上のクレーンにかかわる玉掛け作業は玉掛け技能講習が必要。荷物が1トン未満でも、クレーンが1トン以上なら技能講習が必要。1978年(昭和53年)9月30日以前のクレーン運転士免許は、玉掛け技能講習を受けているものと見なされる。
製造・設置
つり上げ荷重3トン以上(スタッカー式クレーンにあっては1トン以上)のクレーンを製造しようとする者は、あらかじめ都道府県労働局長の許可を受けなければならず(労働安全衛生法第37条))、また設置したとき、主要構造部分に変更を加えたとき、使用を休止したものを再び使用しようとするときには、労働基準監督署長の検査を受けなければならない(労働安全衛生法第38条3項)。この検査に合格した場合、検査証の交付又は既に交付されている検査証に裏書が行われる(労働安全衛生法第39条2項、3項)。
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