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陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

想い出の雑誌・アニパロコミックス

2009-02-10 | テレビドラマ・アニメ

現在、定期購読している雑誌はとくにありません。学生時代ならNHKのラジオ英会話の月刊誌ぐらいでしょうか。オシャレ系の雑誌や占い雑誌は姉が読んでいたのを、借りる程度。もっぱら研究室で買っている英米の美術雑誌に目を通すぐらい(なんて味気ない…)

子どもの頃むさぼり読んでいたものといえば、やはり、『りぼん』とか『なかよし』の少女漫画誌。セーラームーンが放映されていたときは、原作どころか、アニメの情報誌まで毎月きっちり買っていました。

そんなオタクな私めが忘れられない雑誌があります。それは『アニパロコミックス』
みのり書房という出版社から、八〇年代後半から九〇年代に刊行されていました。隔月刊なのですが、たしか季刊で『アニパロコミックスJUNIOR』とか『Palle』という雑誌も発行されていたはず。おもに読者投稿の二次創作の漫画や小説を載せていた冊子で、いまの同人誌ブームのさきがけをつくったと言われています。

とうじ流行っていたアニメ(「聖闘士星矢」や「鎧伝サムライトルーパー」など)のパロディを手がけたものが多かったのですが、オリジナル作品もありました。
残念なことにバブルがはじける頃に倒産して、読めなくなってしまいましたね。あんまりいい入り方じゃないのでしょうけれど、オリジナルじたいは観たことないのに、その作家の二次創作だけに興味を惹かれてしまったり。

よく覚えているのは、大河ドラマの独眼竜政宗や仮面ライダーブラックRXのパロを描いていた高橋なのさん。トルーパーやアニメ三国志を手がけていた岡本章さん。破壊力じゅぶんのギャグセンスで笑わせてくれた藤田わかさん。そして、すばらしい画力と魅力あるオリジナルストーリーで雑誌をリードしていた巣田祐里子先生など。巣田先生は角川などで描かれているそうですね。
ちなみに編集者の方針もあってか、中身はかなり健全でして、中高生でも安心なものでした(笑)

二〇〇〇年代に一時期復活のきざしがあったようですが、けっきょく休刊状態になっているようです。この『アニパロコミックス』の前身は『月刊OUT』(名前は聞いたことありましたが、買ったことはない)で、あの「機動警察パトレイバー」で著名なゆうきまさみ先生も執筆されていたようです。
幾人かの作家陣はサイトを開かれたりもしているようですが、その後、どうなったのでしょう。

この雑誌が休刊になった九十三年以降は、同人誌アンソロジーを刊行する出版社が次々に生まれていまして。好きなアニメのみを追っかけるという態勢ができがっていったと思います。いっぽうで、同人作家さんのほうは、ご自身が好きになったからというよりも、人気話題作を扱って売ろうとする戦略。

いまは個人でもネットでファン活動ができるようなお手軽な時代。恥ずかしながら自分もそうですが、既製品を楽しむよりも、自分でカスタマイズしちゃおうという方が増えていますよね。

ちなみにこの雑誌、私が高校生のときに、かってに身内に売り払われてしまって、今となっては読み返したくてもできません。ネットで探ると、けっこう想い深く熱心に探されている方もいらっしゃるんですね。



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