
さて、お次ぎは「Suppuration -core-」
ちなみに私はこのCDを初視聴した時点では、アニメ本編の十話以前の内容をまったく知らなかったので、この曲がどうして含まれているのかが皆目理解できませんでした。といいますか、十一話、十二話だけの記憶で歴史ファンタジーな物語だと誤認(だってふたりが巫女装束だったから(笑))していましたので、この曲がその印象を裏切るように思えてならなかったんです。
ちなみに今回の内容はかなり本編のネタバレふくみます。
KOTOKO 「Suppuration -core-」
動画は初回限定版収録のPVですね。
(ただし原物には字幕はありませんので、英語は気にしないように。まじめに読むと笑えます。しかし、海外のファンサブの熱意ってすごいですね。日本のアニメがここまで愛されているなんてうれしいです。)
マルチインターフェイスな編集がすごいです。
この映像じたいはアニメのプロモとして作成されたので、姫子と千歌音の前世の記憶やソウマのオロチ覚醒シーンからはじまっています。すなわち、この三人の行動の「コア(核)」が示されているわけですね。
この歌は具体的に誰の心情をターゲットにしたということはないように思われます。強いていうなら千歌音でもあり、姫子でもあり、また他のこころに「感情の膿」をもつ者であるといえる。出だしからして、まるで声質の異なるふたりの女性がデュエットしているように見せかけていますし。たぶん音響で調整しているんでしょうけれど、このKOTOKOさんの声のつかいわけもおもしろいなと感じました。
にしても、このPVもアニメのOPに負けずおとらず、歌詞と映像がよく擦り合わさっております。
とくにすばらしいシンクロ現象を発揮するのがソウマロボの戦闘シーン。これの用途を知らなかったので、最初観たときはがっかりしたのですが。だって姫千歌の百合シーンがあまりないし、ひたすら暗い!なにか背徳感を煽っているかのような。
このPVだけみると、あたかもガンダム系のかっこいいロボットアニメのようにカモフラージュしているようです。ソウマが懊悩するシーンがやたら繰返されてますし。もしかして、音楽スポンサーをあざむいた企画を通すためにつくったのかしらって邪推してみたり(笑)
この曲が印象的に用いられたのが、第五話のソウマ・ツバサ対決シーン。
巨体の神二機が拳をまじえたときに、とつじょ流れるトランスがかった歌声。
flow out oozy suppuration, I can't get out inundation.
(じゅくじゅくした感情の膿が溢れ出してとまらず、どうにも抑えることができない)
ソウマにとっては実の兄で命の恩人だからと遠慮していた拳を、はじめて突きつける瞬間。つまり、「膿」とはソウマが必死におさえていたオロチしての闘争本能、怒り、黒い感情のこと。
これまでの対オロチ戦ではソウマが一方的な勝ちをおさめてきたので、あまりバトルの迫力が伝わらなかったのですが。この回だけは、かなりロボアクションに力を入れたのではないかと思われます。まあ、ソウマでしゃばり回ですので、百合めあてで視聴しますと、ちとじっくり観るのが辛いのですが(苦笑)
ソウマとツバサの因縁の兄弟対決、かなり血みどろの殴り合いで、スウィート百合路線を期待していました御方々、このシーン、呆れかえるところなのですが。そんなシーンでも退屈させないように、挿入歌でもってもりあげようとするところはさすが。どんなつまらぬバトルシーンでも、BGMをいれたら否応なしにヒートアップの定石、定石なのでございます。
といいますか、もりあげるというよりは、血と汗と涙の暴力的シーンを重くしないように、音楽でPOPなノリにしあげて逃げた感じがしなくもありません。ちなみに、ここは私が耳だけ貸して視線はあさっての方角へ逃がしてしまうシーンのひとつです(酷)暴力反対~!
この男ふたりの対決は物語前半の大きな山場でありましたが、からくもソウマが勝利を得た(じっさいは、姫子の潜在的な陽の巫女パワーが支えたおかげなのですが)ことにより、千歌音がおいこまれるきっかけとなります。そう、この男は、二重の勝利を手にした。オロチの最強を倒した英雄として。そして、最愛の少女をみずからの拳で護った王子様として。
ふたりの巫女、そして愛すべき姫子のいのちを護ってくれた感謝すべき一件なのに、千歌音にとってはおおきなしこりになってしまう。まさに、この対決こそが、姫宮千歌音の「感情の膿」になってしまうわけですね。
ちなみに私はこのCDを初視聴した時点では、アニメ本編の十話以前の内容をまったく知らなかったので、この曲がどうして含まれているのかが皆目理解できませんでした。といいますか、十一話、十二話だけの記憶で歴史ファンタジーな物語だと誤認(だってふたりが巫女装束だったから(笑))していましたので、この曲がその印象を裏切るように思えてならなかったんです。
ちなみに今回の内容はかなり本編のネタバレふくみます。
KOTOKO 「Suppuration -core-」
動画は初回限定版収録のPVですね。
(ただし原物には字幕はありませんので、英語は気にしないように。まじめに読むと笑えます。しかし、海外のファンサブの熱意ってすごいですね。日本のアニメがここまで愛されているなんてうれしいです。)
マルチインターフェイスな編集がすごいです。
この映像じたいはアニメのプロモとして作成されたので、姫子と千歌音の前世の記憶やソウマのオロチ覚醒シーンからはじまっています。すなわち、この三人の行動の「コア(核)」が示されているわけですね。
この歌は具体的に誰の心情をターゲットにしたということはないように思われます。強いていうなら千歌音でもあり、姫子でもあり、また他のこころに「感情の膿」をもつ者であるといえる。出だしからして、まるで声質の異なるふたりの女性がデュエットしているように見せかけていますし。たぶん音響で調整しているんでしょうけれど、このKOTOKOさんの声のつかいわけもおもしろいなと感じました。
にしても、このPVもアニメのOPに負けずおとらず、歌詞と映像がよく擦り合わさっております。
とくにすばらしいシンクロ現象を発揮するのがソウマロボの戦闘シーン。これの用途を知らなかったので、最初観たときはがっかりしたのですが。だって姫千歌の百合シーンがあまりないし、ひたすら暗い!なにか背徳感を煽っているかのような。
このPVだけみると、あたかもガンダム系のかっこいいロボットアニメのようにカモフラージュしているようです。ソウマが懊悩するシーンがやたら繰返されてますし。もしかして、音楽スポンサーをあざむいた企画を通すためにつくったのかしらって邪推してみたり(笑)
この曲が印象的に用いられたのが、第五話のソウマ・ツバサ対決シーン。
巨体の神二機が拳をまじえたときに、とつじょ流れるトランスがかった歌声。
flow out oozy suppuration, I can't get out inundation.
(じゅくじゅくした感情の膿が溢れ出してとまらず、どうにも抑えることができない)
ソウマにとっては実の兄で命の恩人だからと遠慮していた拳を、はじめて突きつける瞬間。つまり、「膿」とはソウマが必死におさえていたオロチしての闘争本能、怒り、黒い感情のこと。
これまでの対オロチ戦ではソウマが一方的な勝ちをおさめてきたので、あまりバトルの迫力が伝わらなかったのですが。この回だけは、かなりロボアクションに力を入れたのではないかと思われます。まあ、ソウマでしゃばり回ですので、百合めあてで視聴しますと、ちとじっくり観るのが辛いのですが(苦笑)
ソウマとツバサの因縁の兄弟対決、かなり血みどろの殴り合いで、スウィート百合路線を期待していました御方々、このシーン、呆れかえるところなのですが。そんなシーンでも退屈させないように、挿入歌でもってもりあげようとするところはさすが。どんなつまらぬバトルシーンでも、BGMをいれたら否応なしにヒートアップの定石、定石なのでございます。
といいますか、もりあげるというよりは、血と汗と涙の暴力的シーンを重くしないように、音楽でPOPなノリにしあげて逃げた感じがしなくもありません。ちなみに、ここは私が耳だけ貸して視線はあさっての方角へ逃がしてしまうシーンのひとつです(酷)暴力反対~!
この男ふたりの対決は物語前半の大きな山場でありましたが、からくもソウマが勝利を得た(じっさいは、姫子の潜在的な陽の巫女パワーが支えたおかげなのですが)ことにより、千歌音がおいこまれるきっかけとなります。そう、この男は、二重の勝利を手にした。オロチの最強を倒した英雄として。そして、最愛の少女をみずからの拳で護った王子様として。
ふたりの巫女、そして愛すべき姫子のいのちを護ってくれた感謝すべき一件なのに、千歌音にとってはおおきなしこりになってしまう。まさに、この対決こそが、姫宮千歌音の「感情の膿」になってしまうわけですね。